いちごぱんつ

そのときの気持ちはすぐに忘れてしまうから

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  • へちまちゃん

    妊娠中の思いとその記録。 マタニティエッセイです。

  • 妊娠、そして流産

    新しいいのちがあったことを忘れないように

最近の記事

花火大会、フェス、海

肌にまとわりつく湿度が鬱陶しく夏の気怠さを加速させる。 夏、浮かれても許される空気が漂っていて自分もその波に乗ってしまう。サングラスかけちゃってバインミー頬張りながらドライブして。辿り着く目的地は温泉だと尚いい。花火大会があるから、夜までは部屋でだらだらしたり周辺を散歩したりする。あっという間に日が暮れて、夜はホテルのわくわくするようなバイキング。甘いものを最後についつい取りすぎちゃうんだよね。バイキングって子どもみたいにはしゃげるのがいい。 フェス、行く前にはちょっと腹

    • パンクに生きよ

      反骨精神が無くなってきたな、と同期の子と話していて感じた。 同期とは言ってもわたしとは年齢が5歳以上離れているので若干世代の差がある。その子の年齢の時の自分を思い出したら、もっと今よりはつっぱって生きていたなあと思い出す。かなり生意気で我儘に生きていた。やっぱり歳を重ねるごとにひとは諦めを覚えていくものなのかもしれない。 久しぶりにスマホのカメラロールを見返して、過去の自分のセンスだとか好きなものを思い出し今の自分にはもう無い感覚がそこには残っていてちょっとがっかりする。

      • さみしさを知る

        近頃、さみしくって泣くことを子が覚えた。わがままとかイヤイヤとかうまくできなかった時とは声色が全く違う。さみしいという感情の芽生えがはっきりと聞こえた。 さみしさみたいなものは、赤ちゃんの時からあるのだろうがそれは本能的なものだったように思う。ある日、自分がひとりかもしれないということに気づいて泣いたのだった。 ひとはいつだって孤独だ。ただ、自分の味方がいることを忘れられなければ生きていけるし、自分の好きなことがあればさらに無敵だ。君は何が好きなのだろうか。何を好きになっ

        • 2023.

          孤独に生きる、孤独同士の仲間がいる。 孤独同士手を取り合って励まし合えるbuddyがいたら最高なのだろうな。 本気になりたいのに、なれないみたいな。本気ってなんなのだろう。 好きの上限とか下限とかあるのかな。そもそも本当に好きなのかすら怪しいけど、好きっていう感覚って自分次第だし。もはや自己暗示なんじゃないか。 高校生の時に「好き」は自己暗示だと思っていた。だから好きになったら負けと思って恋愛をしていたんだけど、恋愛依存体質なのでその論理でいくと常に負けていたわけで。好きに

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        • へちまちゃん
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          spice

          揺れ動くその感性に寄り添って生きている。 心揺さぶられる出来事、つまり刺激がないと人生楽しくない。 感情的でいてそれに正直で最も人間らしい。 世の中もクソだけど一番クソなのは自分だ。 クソな自分も愛したいのさ

          いろんなことに疲れて、逃げに逃げている状態です。なので今日はお昼まで寝ました。夫が子を連れて北海道へ行ったので久しぶりに家でのひとりを堪能しています。それでも悩むのは仕事のことばかりで苦しいです。 「怪物」観てきました。いつもなら絶対に選べない時間であろう15時半頃の回。何故なら晩御飯の用意をしなくてもいいからです。途中で声出そうになるくらい感情移入するタイプなのですが、危うく声出そうになるくらいのめり込んで観れました。母になってから初めて映画館で観たのですがやっぱり音のリ

          愛と呪い

          子どもが成長していくにつれて感じることは、子どもから無性の愛をもらっているということ。自分が与えるなんて烏滸がましい。でも愛をもらったからには全力で返していきたいと思っている。 自分のことといえば、親に認められたくて色んなことをやっても何もできない奴のラベルを貼られ、子どもの頃の呪いが今もなお続いている。ラベル早く剥がしたいのにね。何者かになりたいと願うしか、逃げ道がないんです。何者にもなかったら誰からも見捨てられるという強迫観念が今も拭えない。ただここに居ていい理由が私には

          あっけなく

          星野源のアイデアを久しぶりに聴いて、MVを思い出す。それまでの星野源の供養、そして再生という意味が込められていて葬式がコンセプトのMV。曲調はアップテンポでかなしさを感じさせないが、星野源の歌はいつもどことなくさびしさを感じさせる。 葬式、といえば。人生で初めて告白されたひとのことを思い出す。その人はもうこの世にいない。高校生の時にちゃんとはっきりしたことが分からずに死んだ。死んだという実感はなく、その人の自宅に行くと骨になって遺影になった彼がいた。ちゃんと告白の返事が出来

          涙で溺れる日々にさよならを

          抑圧されて閉め切っていたバルブが開放された。そんな感覚。 気がつけば12月、2022年も終わる。 2021年夏に出産してから迎える2度目の冬。 1年前は身体も心もボロボロで泣いて、そこから環境は大きく変わったなと思う。 2022年の5月に保育園が決まり派遣社員としてフルタイムで仕事復帰。それまでは週2,3で一時保育をしていたが社会に復帰出来る目処が立たずとにかく苛立ち、焦り、泣いていた。2022前半戦はメンタル面がしんどかった。ほぼ記憶がない。 6月頃から自分のやりたい

          涙で溺れる日々にさよならを

          混沌

          もう引き返せないところに居る。 大変で悩むことの方が多いけれど、どうあがいてもあなたなしの人生は考えられなくなってしまった。大切なのに、自分のことばかり考えて優先してしまうのを許して欲しい。それでもきっとあなたは受け入れるのでしょうね。それは途轍もなく恐ろしいことなのよ。あなたのなかに、わたしが混じって入っていくのが、あなたの人生にわたしが存在して少しでも拠り所になることが。求めてしまうと永遠に離れられない気がするから、適度な距離は何事も必要だよね。分かってるんだけど、それが

          ビーズのブレスレット

          弾けたビーズのブレスレットみたいに、元に戻らないことはいくらでもある。 日々の行動の積み重ねが負荷となってある日突然それは切れてしまう。シーツの上に散りばめられたビーズはきらきらとして、零れ落ちた記憶の破片みたいだ。ひとつひとつのビーズの色に、さまざまな季節の思いを巡らせる。 物語が始まったからには終わりはあるわけで、その物語の結末は主人公次第なのだけれどもそうも簡単に終わらせてはくれないらしい。苛立ったり、大好きだったり、片時も考えないことなどなくて、この感情は未知のも

          ビーズのブレスレット

          何度でも

          ベビーカーだと何処へ行くにも制約が多い。かと言って抱っこ紐で行くのも肩や腰がやられて長時間出歩くには向かない。それを言い訳にしているところもあるけれど、とにかく夏らしいことをしていないし、今年はどこにも行ってないなと思っていた。 特に予定はなかったけれどお盆は仕事も取引先がやすみで暇だしと思い、12,15日とやすみをとった。有休がないから無給だけど。それでも仕事が暇よりはいいと思って思い切ってやすみにした。世間からすれば5連休なのだけれど、子どもがいると保育園の無い日はやす

          さようなら、おかえり

          10ヶ月最後の日を機に、母乳での授乳を完全に辞めた。 5月から保育園にいれているので日中はそもそも減っていたのだが、寝る前と夜間の授乳だけは母乳に頼っていた。ミルクに切り替えようと思いつつ、なんだかんだ寂しいという感情と夜ミルクの調乳が面倒ということでずるずると引きずってしまっていた。このまま続けてしまいそうなので日付を決めて11ヶ月からは完全ミルクにすることを決めた。 誰かの役に立つは分からないけれど記録として断乳までの流れ。母乳・ミルクと離乳食は切っても切り離せないの

          さようなら、おかえり

          湿度100%

          故郷はすきだが実家は嫌いだ。 帰省をするたびに暗黒の気持ちが蘇り、普通の家庭とは何かを知りたくなり羨ましくなり憧れる。出産してからその苦しみはさらに増して、帰省のたびに頭痛と吐き気が酷くなる。 普通を知らないから自分が子育てする時には理想を演技するしかない。宙を掴むような感覚で試行錯誤。自分が受け取らなかったなにかを与えるということは本当に難しくて、正解などない育児の世界は途方に暮れる。 自分の親をただ「毒親」そのひと言で片付けられるのならどれほど楽か。ときに縁起の悪い

          くもり空

          手離して軽くなっていく。 重いと思っていた荷物を少しずつ下ろしていく感覚。少し軽くなったと思いつつ、まだまだ気にかかる。不思議なもので、軽くなりたかったのに軽くなったらなったで、もの寂しさは付き纏う。夏、ああもう来てしまったの? ひとりで自由に過ごした夏の記憶を思い返しては懐かしみ愛おしむ。記憶はおまもりだ。 出来ないことを悲観してるなんて時間の無駄だから動きたい、なのに動けない。失われていく自信。自分の存在意義。生きていればそれだけで価値があるなんて思えなくて、兎に角憂

          梅雨IN

          一度始まれば終わることは恐怖で、しかし始まらないこともまた恐怖だけれど、梅雨はそもそも始まらないで欲しいし始まったならすぐにでも終わりが来て欲しい。 感情に名前をつけたがる悪い癖は何歳になっても治らず、なぜ?どうして?といつも理由を求めてしまう。理由なんてなくてそこに起きた感情をありのまま見つめればいいだけ、というのは軽率な気がしていたから。そもそも生きてる意味なんて考えても仕方のないことであるし、ただ居るからそれでいい、という答えもいいとは思うのだけどわたしはなかなか飲み