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さようなら、おかえり

10ヶ月最後の日を機に、母乳での授乳を完全に辞めた。

5月から保育園にいれているので日中はそもそも減っていたのだが、寝る前と夜間の授乳だけは母乳に頼っていた。ミルクに切り替えようと思いつつ、なんだかんだ寂しいという感情と夜ミルクの調乳が面倒ということでずるずると引きずってしまっていた。このまま続けてしまいそうなので日付を決めて11ヶ月からは完全ミルクにすることを決めた。

誰かの役に立つは分からないけれど記録として断乳までの流れ。母乳・ミルクと離乳食は切っても切り離せないので、離乳食についてもちらりと書いてます。

○生後6ヶ月まで完母
ベビーシッターに預けるときも冷凍母乳をあげてもらっていた。なぜベビーシッターさんの時にミルクに切り替えなかったのか謎。出るから勿体ないしなと思っていた、あと調乳面倒くさいとずっと避けていた。一時保育で離乳食をやってくれるということで慌てて離乳食頑張りはじめる(究極の面倒くさがりで始めるの遅かったごめんへちまちゃん)。

○生後7ヶ月
引越が落ち着き一時保育が使えるようになる。一時保育のためにミルクへ急いで移行。生まれてから搾乳を哺乳瓶で毎日飲ませていたため哺乳瓶拒否などはせず。産まれてすぐの数日間と産後ケアセンターでのミルクぶりだったので、ミルクアレルギーが発症しないか心配だったが特に症状もなく本人もミルクをすんなり受け入れてくれて「ミルクいけるじゃん!」となり、一時保育の時はもちろん、ベビーシッターさんにもミルクでお願いするようになる。この時はまだ1日の授乳が3時間おきくらいで、ミルクは多くて日中の1−2回だけ。2回スキップすると胸が張るので2回目のスキップの時に搾乳していた。

○生後8ヶ月
週3デフォルトで一時保育を使うようになる。だいたい11時から17時か17時半までの6時間程度預けるようになる。預けていない日は母乳メインなので母乳量に変化はなし。預けて2回スキップすると胸が痛いので搾乳する。この時はまだ夜間授乳ありでだいたい1回だったが、夜間授乳2回の日も…。離乳食始めるも全然食べてくれないタイプで苦戦する。8ヶ月後半で手作りした野菜スープがすきでスイッチが入り少しずつ食べてくれるようになる。

○生後9ヶ月
急にフルタイムで仕事復帰することになり、突然朝と昼、夕はミルクになる。寝る前と夜間授乳だけは母乳。急に日中3回分がミルクに切り替わり、胸が張り悲鳴をあげて職場のトイレでひっそり搾乳したりする。これまでは搾乳というとがっつり出し切る感じだったが(性分的に気持ちよく全部出し切りたい!みたいな謎の思いに駆られる)、刺激を減らさないと母乳は出続けるということを体感したので「圧抜き」だけをするようになる。母乳パッドを使用するほどではなかった。帰宅したら胸の張りがすごいので帰宅後即搾乳、みたいな感じで胸と常に戦っていた。復職後最初の土日はまた母乳で日中あげていたが、そうすると刺激が増えてまた胸が量産モードに入ってしまい月曜日の胸の張りが地獄だった(職場で何度も搾乳するはめに…)。夫に協力してもらい土日もミルクで日中過ごすようにすると、急にガクっと生産量が減り平日の胸の張りもおさまった。気がつけば胸がしぼみはじめる(泣)。離乳食はというと、クソも食べない、泣いて嫌がる、椅子に座らない、ベランダでだっこだと食べるということでベランダでだっこしながら離乳食をあげるスタイル。必然的に離乳食は2人体制じゃないと無理だった。こんなことをしてもほとんど食べず、胃腸炎でさらに絶不調。夜中に2〜3回の下痢でお尻の皮膚が荒れて大絶叫のおむつ交換。へちまちゃんもちろん体重減。親も睡眠不足で死にかけた。

○生後10ヶ月
母乳は寝る前と夜間のみ。相変わらず夜間授乳は1回あるものの、おそらくメンタルリープの期間を抜けたであろう時期に下痢が落ち着き、朝4時〜5時くらいまで寝てくれるようになっていく。10ヶ月も半分を過ぎたところで、急に夜間(というか明け方)の授乳が億劫になりトントンと寝かしつけをすると寝ることが発覚。気がつけばぐずらずスムーズに夜間断乳。夏至の朝の明るさで早朝覚醒があり結局ぶっ通して朝までは寝れずともなんてラッキーなんだ、、。つまり10ヶ月後半で母乳は寝かしつけの時だけに減っていった。そうしているうちに、後期食から離乳食も急に食べるようになった。図らずも、段階を踏んで授乳回数が減っていったので、これは11ヶ月になる前に完全ミルクにしようと決意する。

○10ヶ月と29日
寝かしつけ時に最後の母乳での授乳。あげているうちに、これまでのことを思い出して授乳しながら泣いた。へちまちゃんは泣いている私を不思議そうに見上げていた。自分の胸から子の血となり肉となる母乳を半年以上与え続けていた。その役目から解放されるのだ。妊娠中から胸が大きくなりボディイメージが変容して自分の身体に嫌気がさしたことも、生後9ヶ月で生え始めたその歯で乳首を噛まれることも、こうして自分の胸に吸い付くことも、もう2度とない。自分の身体から出る不思議な液体で、子どもがここまで大きくなることが怖かった。自分は知らず知らずの間に責任を感じていたのだと、終わりの日に気がついた。

今は乳腺炎予防で念の為お風呂ですこし圧抜きをするも、ほとんど母乳は出なくなってきた。結果としてへちまちゃんがおっぱいを認識して固執する前に断乳できてよかったな、と思う。

妊娠してから自分の身体の変化についていけなくて、何度も嫌気がさして自分を好きになれない要素が増えていた。こうして母体としての役目を終えて、ようやく自分の身体とお別れすることができた。おかえり、わたしの身体。