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転職活動をして感じていること

転職活動をしている。現在の美容部員を続けながら、水面下で。
そしてきょうも届いた、お祈りメール。はあ、またか。まあ、もう落胆しないようにしている。「この会社を受けて、書類選考通って面接まで行けたことだけでも、わたしには経験のひとつ」。どこまで本音かわからないけれど、結果が届く前に言い聞かせていればショックは少ない。絶対受かりたい会社、ってわけでもなかったから、未経験の職種で面接まで行けただけでもいい経験になったわ。…これって合理化? でしょうね、きっと。

そう、未経験の職種ばかりを受けている。当たり前だがハードルは高い。想像はしていたけれども改めて実感している。人前に出せるほどの学歴もなくて、たいした資格も持ち合わせていないわたしにとって、転職というのは本当に大変なのだと感じている。美容部員というのは、なんとつぶしのきかない仕事なのだろう…。同じような職種への転職であれば「いまの会社に正社員としてこの年数在籍している」という職歴は箔が付いたステータスに変身するのかもしれない。もちろん、いまわたしの在籍している会社だって、総合職のひとたちはきっと話が違う。

先日、数年来観ているYouTuberがとある動画をあげていた。
この最近はあまり動画の配信をされていないのでどうしたものかと思っていたら、他の仕事を始めたと動画内で話していた。私生活が忙しくなり、動画を撮って編集して、という時間が確保できなくなったらしい。そして、YouTubeだけの収入では厳しい経済状況になってしまった、とのことだった。
就職活動をしたのか…と親近感を持ちつつ観ていたら、「家族の会社の関係の仕事についた」と言っていた。そうか、家族か…と思った。「…」でわたしは具体的に何を感じたのだろうのか。いいな、うらやましいと思った? コネや人脈って大きいのか、と思った? 「家族に頼れる」というその関係性をうらやんだ? どれも思ったと思う。

でも、困ったら家族を頼れるひとなんて、きっと思っているよりずっと少ない。つまり、大方のひとたちが自分のことを自分でどうにかしている。わたしも含めてそういうひとはたくさんいる。家族は頼れなくても、他に頼れる存在はあるじゃないか。…すぐすぐ職の口をあてがってくれるわけではない、にしても。

そもそもわたしは、母にピアノを習っていて、自分が「ウオズミ先生の子ども」という母ありきの存在としか見られないことをずっと苦しく感じていた。きょうだいは早くに音楽をやめ、その世界からいなくなった。取り残され、でも音楽は好きだったわたしはその世界に留まることになった。苦しくもあり、しかしかけがえのないものでもあり、自分の感情に板挟みになりながら鍵盤をたたき続けた。
その世界に居続けることは苦しかったし、「いても先はない」と母に匂わせられたことも手伝って、わたしはまったく別の世界に飛び込んだのだ。親の気配のない世界は楽だ。もちろん、コネや人脈のない大変さは伴うけれど。

これからどうなるんだろう。定期的に不安や葛藤は襲って来るけれど、大きな流れは間違っていないはず。わたしはこちらを選択したし、できたのだ。過去も未来もあまり遠くばかり見ないで、大丈夫だよと自分に声をかけてやりたい。


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