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海底散歩7

ゆらゆら〜

ゆらゆら〜

ゆらゆら〜



あ、クラゲ。


真夜中の海は、真っ黒ーーー

じゃなくて、月がぼんやりと、照らしている。


ふと、横を見てみた。

くぅくぅ

ジャック、ノア、ソフィア、エマ

みんな寝ている。

あ。

リアムが岩に腰掛けて、ぼんやりとどこかを見つめている。


起きてたんだ。

ぶくぶく

リアムのところまで泳いでいく。

夜の海は、特に冷たい。

だけど、不思議と、その冷たさが心地よかった。


「リアムー

なにしてるの?」

みさきがきいた。

「出かけようと思って。」


そっか。

いってらっしゃい、といいかけて、みさきは黙った。

「まって、

私もいく」

「女の子は、危ないよ」

リアムは、困ったように笑った。

「また、ペンダントを、探しにいくの?」

みさきは尋ねた。

リアムはこく、と頷いて、地図を取り出した。

あごに手を当てて、ふむ、、

と言った。

今度は、コンパスを取り出しす。


こっちだよ。

といった、リアムが顔をあげて、みさきを見る。

みさきは、リアムが指差している方向を見た。


トロトロ泳いでいる魚たち、ゆらゆら揺れる、サンゴ。

その向こうにあるのは、、

みさきの知らない世界。

なんだか心細い気がした。


でも、私、行きたい。

ついて行きたい。

みさきは、そんなにペンダントに興味があるわけじゃなかったー

そりゃあ、あったら嬉しいと思うけど、願いが叶えられるのはすごいけど、あるか分からないし。

それに、環境問題も、正直よくわからない。良くないことだと思ってるけど、、

リアムが帰ってくるまでの3日間、みんなでだらだら喋って過ごしていた。遊んだり。ふと、リアムのことを考えていた。1人で一生懸命、ペンダントを探しているリアムのことを。

私、そんなことできない。

みんなと離れて、1人で何かをするなんて。目標、とか、努力とか、すごい。それをやってるリアム。


ーみさきは、リアムに憧れていたのだろうー

ー私も一緒に冒険をして、何か見つけられるのかもしれないー

私が求めている何か。


リアムについていこうとしたとき、後ろから腕をぎゅっと握られた。

振り返る。

エマだった。

「行くの?

リアムと一緒に行っちゃうの?」

「え?」

(行かないで。

リアムと一緒に行かないで。)

あ、そうか。

とみさきは思った。

エマは、みさきが恋しくて、引き止めたんじゃない、リアムが恋しいんだ。

エマは、私の向こうにいる、リアムを見ていた。

不安そうな顔をしている。

「私、行かないと」

エマの手を振り払ってしまった。


行こう。

とリアムがいう。

うん。

私より、、

きっと、エマのほうがリアムのことずっと、好きなんだろうな。でも、私だって、

何かを見つけたい。っていう気持ちがある。

引き下がりたくない。


エマには悪いけど、、

行かないと!自分のために!





みさきたちは、黒い闇の中に吸い込まれていった。



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