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一生懸命な姿は美しい

人が一生懸命努力する姿、必死になっている姿

格好悪いですか?無様ですか?
恥ずかしいと思いますか?


もう1ヶ月ほど前になるかもしれないけど、以前『水曜日のダウンタウン』の企画の中で、ある芸人さんの行動に胸を打たれた。

「落とし穴に落ちたのに一向にネタばらしが来ないまま日が暮れたら正気じゃいられない説」

偽番組に呼び出された芸人5人をそれぞれ別々に深さ3.3メートルの落とし穴に落とし、6時間にわたって放置。その反応を観察するという企画。

落とし穴に落ちたら、通常はすぐにスタッフがやってきてネタばらしとなるところだと思うのだけど、今回の企画は待てど暮らせど誰も来ない。

日が暮れても誰一人来ない中、5人がどうするかを定点カメラで記録していた。

この企画については賛否両論で、このような極限の状況は精神的なダメージが大きく、本当は推奨されない企画だと思う。

ただ私は、5人の芸人の1人、パンサーの尾形さんの姿に胸を打たれた。

尾形さんは、ただひたすら誰かが来るのを待つ他の4人と違って、落とし穴に落ちた直後から自らの衣服をつなぎ合わせて落とし穴の外に衣服を引っかけようとするなど自力での脱出を試みていた。最終的には落とし穴の内壁に傷を付けて足場を作り、3.3メートルの高さをはい上がって脱出に成功したのだった。衣服を道具として使ったため脱出時にはすでに全裸という、決して綺麗な姿ではなかった。

でも私は、その姿に心から感動した。

尾形さんは、何度も何度も諦めずに脱出するための様々な方法を試みた。もちろん何度も失敗した。最後には下着も全て使って、全裸になった。でも彼は決して諦めなかった。何度も無様に落ちたし、何度も苛立ったし、何度も絶望した。でも決して諦めなかった。時には、あとちょっとのところで失敗して落ちて悔し泣きをした。

でも。でも私はバラエティーを忘れて、途中から泣きながら観ていた。そして願った。

「頑張れ!頑張れ!負けるな!」
「お願い!あとちょっと!上がって!」

いつの間にか胸の前で両手を組んでいた。

そして、ようやくその時が来た時、私は思わず号泣したのだ。


その姿は全裸で泥だらけ。髪はボサボサ。顔だってぐちゃぐちゃ。決して「きれい」じゃなかったと思う。

でもその姿は美しかった。

一生懸命努力する姿。
諦めずに何度も挑戦する姿。
悔しくて泣く姿。
なりふり構わず必死な姿。
足掻いてもがく姿。

バカにして笑う人もいるかもしれない。
無様だと、惨めだと、格好悪いと。

でも私は思う。

全然恥ずかしくないよ。
全然惨めじゃないよ。

一生懸命な姿は美しい。

今回の尾形さんの姿を観て、勇気をもらった人もいたんじゃないかな?私はもらった。やらなきゃ何も変わらない。そして、諦めずに懸命に立ち向かえば、道は拓けると教えてもらった。

その姿かたちじゃない、何か尾形さんの心意気というか魂のようなものを見させてもらって、私は心から励まされたし、感動したし、自分の未来も諦めずに信じてみたいと思った。

一生懸命な姿は美しい。

バカにする人がバカだよ。
きっと一生懸命努力したことがないんだね。

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