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詩、小説関連

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詩や小説をあげてます。たまにエログロがあるのでお気を付けて。
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記事一覧

Amour raison d'art

Amour raison d'art

「愛とは何か」

そう君に聞いた瞬間、二人の間を双子宮からの閃光によって縁を焼き絶たれてしまった。
死を嗤う夜空。気紛れな一撃。
空を舞う私。気付いたときには生きる糧であった足場を失っていた。
私の左手は血も流れず綺麗に切断され、痛みも感じぬまま空白の海に堕ちる。

彼の姿は見えない。
自分の姿さえ見えない。
……私は誰であるのか?

そもそも、私は9年前に出血多量で死んだはずの人間。
そうだ、私

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南天を裂く者

南天を裂く者

双子宮から放たれる天を裂く無数の光。
彼は怒りと慈しみを含んだ眼で私を見やり、天に手を添える。

凍てつく夜に彼は何を破断する——
富、名誉、権威。
そんなもの、既に私の手元にない。
愛は当の昔に凍結した。
彼の望みは一つだけ。
ただ、私との契りを引き裂くだけだ。

年に数回、静寂な夜に私を狂わす天体の戯れがある。
そう、同じものを見て、互いを憂い、存在を思い出す日。
愛した記憶も薄れ、次第に彼は

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私の創作論らしきもの

私の創作論らしきもの

こんばんは。茄子2です。
最近、シナリオライターに転身しました。やったね! 副業だけど。
バリバリにエロいシナリオ書いていきますよ~! 自他ともに認める変態ですからね。

さて、今回はWantedlyじゃ語れない創作論について書いていきたいと思います。
なんで書けないかって? そりゃあ、R18なので……ね。またBANされるのは勘弁です。

1.自分の思う最高のエロティシズムを書くためなら何でもする

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R18女性向けの面白さとは

R18女性向けの面白さとは

※普段男性向けしか触れてこなかった女の意見です

仕事の関係でR18の女性向けジャンルをひたすら調べ、そして書く側の人間だった茄子2。
……思ったのですよ。女性向けは男性向けと全くの別物だと。

官能さの観点からまず違う。
ひたすらイかせればいいってものじゃない。ただ溺愛するのもダメ。だからといい過度な凌辱、差別もダメ。
その答えに値する論理的な答えがないと評価すらしてくれない。

「あ~これエッ

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プロットを書こう

プロットを書こう

どうも、茄子2です。この環境も下ネタばかりなのでやりやすい。やっぱり男性向け書きたい。

※メモ書きで何分かかったかところどころ書いてあります
※若干Wantedlyと内容が違います

つい最近までプロット分からんマンだったのですが、さすがにここにいる以上分からないとおしまいなので頑張って覚えました。

書かなきゃ忘れる痴呆なので書いていきますね~。
それより仕事のプロットから逃げるなと言われそう

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自己成長の意義とは

自己成長の意義とは

なぜわざわざ生きなければいけないのか。こんな死に体の私が、だ。

「成長してほしい」と大変無責任な言葉をいただいたが、成長(≒変化)してしまったらその時点で私は私ではない。
こんな自分に飽きているのはごもっとも。しかし、変化したところで何が得られるわけじゃない。むしろ自我が失われる。
「この世に居たくない」という信念だけがここに留めさせるという矛盾。
居る意義がない。居ない意義もない。それなら死ん

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虚構の書き方

虚構の書き方

こんばんは。今度こそ本当にシナリオライターになってしまった茄子2です。

今回は、私がどうやって作品を作り上げているかをお教えします。
ちなみに、これを知っても私を使役する人以外役に立ちません。あまりにも特殊なので、その特性を理解できないと「なーにさまじゃあコイツ!!」と飽きられかねないので書いておきます。メモ書き程度に。

1.キャラ作り
名前から決めるときもあれば、中身から決めるときもあります

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3月31日の死

3月31日の死

 誰も降りぬ駅に独り佇む私。一時間に一本も来ない果ての駅。
 そんなところに****は居る。いや、正確には『居た』。

 毎日八時に降り、近隣の中学校へ向かう。生徒はわずか100名。皆、顔見知りである。
 そんな****は今日異動する、はずである。死んでいなければ。

 ****は素晴らしい教師である。笑う姿に何処か影を漂わせ、虚ろな目でいつも空を見ていた。だが、本人は楽観主義であった。
 今、六

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【詩】幸せなひととき

【詩】幸せなひととき

ふわりふわり、心が軽い

まるで無垢な子供に戻ったかのように

何も悩まず、ひたすらに遊び、にこやかに笑っている

年に一度だけ私が赦される日

ひらりひらり、庭でシジミチョウが舞う

露が煌めくキキョウの上で

アッサムティーを飲みながらそれを眺めている

電話越しの恩師と共に

悲哀な表情で頬に涙を流していた

ごぉーっと風が巻き上げる音

台風の暴風域に私は居るようだ

身体は宙ぶらりん、目

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