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春の空とはかくも儚き色を灯す

 はっきりとはしない

 すっきりとはしない

 この風の心地よさとは 別に

 判別し難い 鈍い 鈍い 空

 灰の色とも つかないような

 薄くにごりを 感じるような

 あまりに たくさんの 命を

 内包してしまったが ために

 さまざまな輝きが さまざまに邪魔をして

 おぼろに あいまいに 存在している 

 そんな空が なぜ なにゆえ 心地よいのだろう

 そんな空に なぜ なにゆえ 思い馳せるのだろう

 命が 命を産み 命を育み 命を摘む 命に

 祝福が降りている

 すべてが 平等に

 どの色も 自我を出せず 自我を出す

 混在した 命の色

 混在した 空の色

 命を内包する 空気に浸透する

 さまざまな 産声が 混在する

 その色に 風に 季節に 夢に

 祈りを 願いを 祝福を 胸に

 抱いてーー

 何も考えず 考えられもせず

 ただ ただ 心地よさを抱き

 眠りに ついて みる

 

 

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。