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『今日、誰のために生きる?』 ひすいこたろう著

簡単なあらすじ

アフリカのペンキアート「ティンガティンガ」を学ぶべく、タンザニアのブンジュ村を訪れた、SHOGEN(ショーゲン)さん。

ある日、近所のザイちゃんという3歳の女の子が、お父さんに言いました。「流れ星を捕まえに行きたい」
すると、その村の男たちは全員で流れ星を探しに。

毎日毎日探し続ける大人たちに、ショーゲンさんは、
「流れ星なんて捕まえられるわけがない」
すると……
大人たちはこう言いました。
「お前は、流れ星を捕まえに行ったことがあるからそう言っているのか?」「行ったことがない奴に、言われたくない。」
「お前にはロマンというものがないのか?」
「お前の心のゆとりはどこにあるんだ?」
「無駄とかしょうもないことの中に、幸せっていうものはあるのに、もったいない!」

その瞬間、ショーゲンさんは気づきました。
”僕らはお金のために効率を求め、他人の目を気にして「いいね」を求めた結果、一番大事な心のゆとり(幸せを感じる心)を失っている!”

私たちが失いかけている「幸せを感じる心」を取り戻すため、ブンジュ村で教わったこととは?

感想とおススメポイント

「当たり障りのない人生」をモットーに、サラリーマン時代を過ごしてきた著者のショーゲンさん。
ある日、「ティンガティンガ」という絵から溢れ出る情熱、野性的な生命力に衝撃を受け、仕事を辞めると、ティンガティンガを学ぶために単身アフリカへ向かいます!

すでにその行動力にも驚かされますが、もっとすごいのは現地タンザニアの人たちの考え方で、それらは、私たちにとっては当たり前すぎて、見過ごしてしまいがちなものばかりです。

  • 失敗することは、人間らしくてかわいい

  • 気持ちの乗っていない「ありがとう」では、感謝は伝わらない

  • あきらめる時間があることは幸せなことだ

その中でも、私がいちばん好きな言葉は、
”自分が幸せでないと、他人を幸せにすることはできない”
です。

誰かの幸せのために、ついつい自分を犠牲にしてしまうけれど、それではホントに相手を幸せにすることはできない、納得でした。

生まれたときは当たり前だったことも、生きていく中で当たり前でなくなり、大切にしてきたことも大切にできなくなり、やがて、自分の本心すらわからなくなっているような気がします。

途中で立ち止まれる勇気とともに、

本当に自分は自分を生きられているか?
他人に求められている自分を生きていないか?

振り返る機会をくれた、ステキな一冊でした!



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