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決め手は?理由は?芸大のアートライティングコースで学び直す わたしの理由

日差しに、空気に、青空に、春の気配を感じるようになりました。何か新しいことをはじめたくなる季節ですね。

わたしのnoteにたどり着く多くの方が、京都芸術大学 通信教育部での学びに興味を持っていらっしゃるようで、在籍している者として嬉しく思います。ありがとうございます!

わたしは2019年4月にアートライティングコースへ編入し、その年の10月からこのnoteを更新し始めました。
出かけた展覧会や美術館・博物館のこと、好きな作家の方々や作品のこと、そして大学での学びや学芸員課程について、書いたり音声で発信したりしてきました。


で、特に2021年の初め頃から、このnote経由だったり、TwitterInstagramだったり、いろいろなところから いろいろな方に いろいろと聞かれるんです、どうですか?と。

で、FAQよろしく、これまでにもいくつかの記事でお伝えしてきました。

ただ、まだカバーしきれておらず 度々聞かれる話ツートップがありまして、今回はこれをテーマに書きます。
合わせて、そもそも大人が大学で学ぶって、学び直しってどう?なんて話もお伝えできれば、と。

ただし、これはあくまでも、わたし個人の見解です。皆さまそれぞれにとって、ベストな選択の参考になりましたら、嬉しいです。

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で、さっそく。
ツートップの質問がこちらです。

■芸術教養学科か、アートライティングコースか、迷ってて決められません。

■芸術教養学科からコース変更しようか迷ってるんです、アートライティングってどうですか。



京都芸大の通信教育部には、多種多様なコースが数多く設置されています。
その中で、おそらく在籍・卒業している人数が最も多いのが、「芸術教養学科」でしょう。


スクーリング不要・完全オンラインで卒業できる"手のひら芸大"の学科で、その分、学費が結構お手頃な価格に抑えられ、教養としての芸術やデザイン思考などが幅広く学べる、とうたわれてます。

しかも唯一、春と秋の年2回、編入学のタイミングがあるってことも手伝ってか、特にこの1~2年で本当に学友の方が増えたかと。

で、わたしが在籍しているのは、「芸術学科アートライティングコース」です。
同じ"手のひら芸大"と呼ばれてはいますが、学科は全く異なり、芸術学科に属するコースです。芸術学科は他に、芸術学コース、歴史遺産コース、和の伝統文化コース、文芸コースがあります。


特にこれから編入学を考えている方は、何かのきっかけで最初に芸術教養学科を知り、大学に興味を持っていろいろと調べていったら、他の学科やコースもなんだか面白そう・・・え、どうしよう!選べない!となったパターンが多いようですね。

ということで、具体的に3つのポイントで比較してみました。

比較① 履修できる専門科目の違い

芸術教養学科もアートライティングコースも、専門科目以外の必修科目って、実のところ、ほぼ同じです。

メインとなるであろう科目が、芸術史講義のシリーズ、でしょうか。
日本・アジア・ヨーロッパ・近現代でテーマ分けされていて、それぞれ1〜4まで、計16科目。
教科書を読みつつ動画教材の視聴し、レポートを提出します。本当に幅広ーく学べるので、とても学びごたえがあって面白いですよ。
これを学ぶと、展覧会へ行ったとき、何かしらの作品や作家にふれたりしたとき、"あぁ知ってる!芸術史講義でやった!"ということが、本当に格段に増えました。

あと、美学概論や知的財産権研究 なんて科目もあります。
こちらは教科書や参考文献を元に自学して、レポート執筆&試験を受けます。とにかく読み、書く科目です。結構大変です…。



じゃあアートライティングの専門科目では何を学べるのか。
特講1〜6 と演習1・2 、卒業制作のための演習3・4と、全部で10科目あります。

そもそもアートライティングとは?から、作品の解説(ディスクリプション)、作品の見かたや研究の仕方、インタビューや取材・調査、作品批評などなどなど。
本当に幅広くさまざまな物事から、アートの視点・切り口で、自分で書くテーマを見つけ、説得力を持って書いて伝える、伝わる文章を書けるようになる、ことを目指して学んでます。

つまり、アートライティングコースの専門科目では、さまざまなお題のもと、考えたり取材・調査し、さまざまなタイプの文章を書く機会が多いです。
さらに、同じタイミングで履修してる方々とグループになり、それぞれが書いた文章を読み合ってコメントし合い、さらにブラッシュアップさせるところまでが評価対象って科目もあります。
もちろん、先生方からのレポートの講評でも、書いた文章について添削・コメントがもらえます。

つまり、文章で書いて伝えたい、伝える力をつけたい、という方は、芸術教養学科より、アートライティングがお薦め、かもしれません。

すでに書くことが好き・わりと得意 という方でも、お仕事や趣味で書くさまざまな文章、エッセイやコラム、創作の文芸作品とも異なる大学のレポート執筆は、またちょっと違うスキルや作法が必要だ、とわたしは感じています。

なので、改めて学ぶと、書くときの視点と表現、考え方の幅が広がるし、書いて伝えるスキルは一生勉強・一生修行だと思うので日々四苦八苦していますが、よき鍛錬になっているなぁと。

比較② 履修できる科目の幅

アートライティングコースは芸術学科に属するため、芸術学科の専門教育科目が、コースの枠を超えていろいろと履修できます。
でも芸術教養学科は、そもそも学科が異なるため、履修できません。

芸術学科の専門教育科目に何があるのか、というと、こんな感じです。

2022年度開講予定の授業一覧 より


「カリキュラム一覧」などのタイトルで全て公開されていますので、ぜひホームページでご確認ください。(ただし、わたしは遭遇したことがないですが、必修に定められてるコースの方優先で履修、とか、履修に制限がかかる場合もあるそうです。)

ちなみにわたしは編入した最初の年度に、スクーリング科目「インタビューと取材の方法論」を履修しました。

長らく書籍を読んでいたインタビュアーの方が先生だったんです✨直接お話しを伺えて とても嬉しかったです。(詳細は「社会人芸大生1年目を終えて part2」にてどうぞ。)
この科目は確か、文芸コースの必修だったかな。スクーリングのみ都度 追加料金がかかりますが、興味がある科目は、広く好きなだけ履修できますよ。

比較③ スクーリングに参加できるかどうか

アートライティングコースもスクーリング不要で卒業できますが、②のように、芸術学科の専門教育科目や総合教育科目のスクーリングに参加可能です!

でも芸術教養学科は、そもそもスクーリング科目の履修が最初から不可、となっています。(履修できる科目が最初から絞られている分、学費がリーズナブル、ということなのかと。)

でも!
芸術教養学科は別の方法で、スクーリング科目のような対面授業(状況によってはリモート授業)を受けられる機会があります。

広く一般の方でも参加可能な公開講座『藝術学舎』です。詳しくはぜひこちらをご覧ください。

大学に在籍してがっつり!はちょっとつらい、という方や、実際どんなもんかお試ししてみたい方は、この藝術学舎を受けるだけでも結構楽しいと思いますよ。

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でも、結局のところ、全ては自分次第です。


身も蓋もない答えで恐縮です・・・

こちらの記事でも書いてますが、

結局、通信制の大学ですので、そもそも学生自身がどれだけ自主的に、自分の学びたいことを自分で考え、どんなペースで何を目指して学び進めるか、にかかっているなぁ、とつくづく思います。

そもそも、“大学に入ってまで学びたいこと“って、何ですか。

それは、大学でないと、アートライティングコースでないと、学べないことでしょうか。


大学の入学説明会やオープンキャンパスの参加も大切ですが、ぜひぜひ並行して、自分とも相談会を行ってみてください。

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また、正直なところ、大学にまつわるいろんなイメージが気になる・・・ほんとに入って大丈夫だろうか、と思われる方も、少なからずいらっしゃるんでは・・・と思います。

確かに、不安になってしまうお気持ちもわかります。
でも、これもやっぱりそもそもの話で、本質的なこと、自分にとって本当に大事なことは何か、を考えて、大切にされた方が良いかな、と、わたしは思います。


わたし自身、学びたいことがあって入っていて、大学名で選んで入って学んでいる訳ではないのと、他人様がどう思うかとか評判とか、自分の活動や評価にはさして関係ないため、気にしていません。

そもそも、人を学校名だけで、社名や肩書だけで判断するのって、ナンセンスの極みでは?と思うの、わたしだけでしょうか。

大学名が変わったことは確かにザワつきました。変更前から在籍していたので、議論の最中は在校生の間でいろんな声もあがったことは事実です。

でもまぁ、単なる名前でしかない、とわたしは思います。それより、在校生や卒業生自身がどうしていくか、が大事でははいか、と。

何事もそうだと思います。自分の人生であり、人生の時間は案外短いものです。
自分で変えられないこと・どうにもならないことに気を取られたり煩わされるより、自分で変えられること・できることをした方がいい、と思うタイプでして。
しかもわざわざ大学に在籍して、自分で身銭きって時間つくって学んでいるんです。その分以上、ちゃんと学んで得ないと、もったいないと思いませんか。


まとめ

だいぶ個人の見解の話題に逸れましたが、最後にとても大事なことを。
京都という街にご縁ができること、そして、日本全国だけでなく世界各地にいる、たっくさんの学友さんと出会えてつながれることは、本当にかけがえのない体験です。

入学式に出席するために京都へ行きましたし、アートライティングコースに加えて学芸員課程と履修してることで、実習などで本当にさまざまな学科・コースの方と出会えたし、2020年の夏には京都に10日間も滞在して、学生気分を存分に味わいました。本当に本当に、楽しかったです。

これらの体験って、実は相当なモチベーションになっているんでは、と思います。
ちなみに最終年になる予定の2022年度は、なんと言っても卒業式。卒業式に出席するために、京都へ行きたい、だから頑張ろう!と決めてます。
加えて、こうしてnoteやSNSで発信を続けていることで出会った方がたくさん、お仕事につながった出会いもあります。


そして、これからの世の中は本当に、一生勉強し続ける必要がある、と思います。
学びは、どんな形でも、どんな小さな一歩でも、何歳から始めても、本当に自分がやりたいこと・楽しめることなら、きっとベストな選択で、ベストなタイミングでしょう。

加えて、通信制であっても大学のような場に身を置き、強制的に学ぶ習慣・考える習慣がつくことも、この先の日常、ちょっと楽しく面白くなるきっかけになる、とも思います。
特に、大人になってから文化芸術の世界にどっぷりつかってみると、世の中のあらゆるものの見え方が変わってくる、とわたしは感じています。

文化芸術が、すこしでも日々の生活のたのしみにつながったら嬉しいです。

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