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在学生がお伝えしたい 社会人が通信制の芸大で学ぶ ほんとのところ

★【オンラインで個別相談会(有料)はじめました】

この記事を書いてから数年が経ちますが、今でも本当に多くの方に読んでいただき、大変嬉しいです。ありがとうございます。

おかげさまで2024年3月、無事に卒業し、学芸員資格を取得しました。
今は、在籍していた間に勉強に割いていた時間を、フリーランスのアートライター・インタビュー取材などのお仕事に全振りする日々。楽しいです。
(え!どんな仕事をしてるの?という方はこちらをご覧ください )

実は現在、ほんとお試しで、雑談会みたいな相談会を開催しています。
(大学からは 一銭ももらってません!!!ご安心ください。)

GoogleMeetを使った、完全なるクローズドな会です。きっとお役に立てるのでは。いろいろと話を聞いてみたい!と言う方、ぜひご検討ください。
 
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2023.12.5 追記


立春を過ぎ、2月も折り返して、日差しが少しずつ春めいてきました。
何かあたらしいことを始めたいなぁ、と、あれこれ思案されている方も多いと思います✨

わたしのnoteにたどり着いてくれる方の多くが、京都芸術大学通信教育部での学びに興味を持ってくださっています。ありがとうございます!!!

2021年度の編入学願書の受付も始まり、大学はいろんな情報を発信してくれています。が、えてして良いことは大きな声で伝えがちで、厳しい現実の話はどうしたって小声になりますよね。うんうん、そういうものです。

でも、せっかく大切な時間とお金を使うならば、よき選択をして、前向きに苦しんでいただきたい笑
ということで今回は、編入して2年、絶賛勉強中のわたしがお伝えしたい、現実のお話です。皆さまのよき選択の参考になれば嬉しいです。

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ちなみに、1年目の振り返りはこちら。

2年目の振り返り記事も公開しました!!!

★2022.3 追記
3年目(休学)の振り返り記事も公開しました!

★2023.3 追記
4年目(休学)の振り返り記事も公開しました!


入るのは簡単だけど、卒業するのは簡単じゃない


京都芸大の通信教育部は、締切までに必要な書類を揃えて提出し、学費をお納めすれば、基本的にどなたでも編入学できます。筆記試験も面接もなし。

でも、”通信制の大学は卒業するのが難しい” という口コミは、うちの大学に限らず、よく聞かれる話では?
そうなんですよ、なかなか簡単ではありません。

わたしが実感している最大の理由は、”通学して授業を受ける”という、強制的に勉強時間を確保する仕組みではなく、”自分でスケジュール調整してコンスタントに学び続ける” という仕組みだから。

通信制なので、WEBやPCを使いこなすのは大前提。その上で大学が提供してくれるさまざまなツールを活用し、情報を自ら収集。自分の良きようにあれこれカスタムしながら履修していくことが求められます。

1から10まで手取り足取り丁寧に、カスタマーサービスもお膳立てもしてくれる訳はありません。大学ですからね。学費と、費やす手間・時間分以上学んでやろうじゃないの!という積極的な気持ちで、自分で自分をモチベートしていくことが重要です。

いや、知らなかったことを知る楽しさは存分にあります。楽しくなければ続きませんし、できるならずーっと勉強していたいくらい、面白いです!!!

でも、社会人の日常や現実は、手加減してくれないですよね。
仕事のこと、家庭や子供のこと、地域のこと、日々の体調の波などなど。

自分ではどうにもコントロールできないことが、山のように押し寄せます。なんで今!?なんでわたし!?と叫びたくなる想定外の出来事にも出くわします。そういうものです。

日々の生活の荒波の中、ほぼ毎日コツコツと勉強を続け(仕事のある日は1〜3時間くらい、週末は丸一日なんて日も)、コンスタントにレポートを書き、試験を受け、単位を得る。そんな日々を、数年にわたって、なのです。
もうすぐ丸2年経つわたしでも、こりゃ大変だ、と思います。
休学することもできますが、それぞれの事情で、卒業ではなく中途退学する方も多いのが、現実です。

単位を一つもらうの、結構大変


そんなに大変ならせめて、せめて単位はもらいやすくなって・・・ません。通学する学生と同じ単位数を取らないと、卒業できません。
通学制であれば、教室で休み時間に誰かに聞いたり、講義後の先生をつかまえてあれこれ質問したりもできますが、通信制は自分のペースで学べるが故に、自宅で一人黙々と、が基本。質問なども基本はネット経由です。

もちろん、ただ授業を受けていれば、とりあえずレポートを締切までに出せば単位をもらえるような科目は、皆無です。
そして1年は、3か月ごとに春夏秋冬4期に分かれていますが、実質ほぼ毎月くらいのペースで、なんらかの締切に追われ続けます。

ちなみに、レポートも試験もとてもシビアに評価・採点されます。幸いわたしはまだですが、再提出や再テストもわりと普通にあるそうです・・・
スケジュール管理も、課される評価基準を満たすことも、超重要です。

必修科目の中には、は?っていう科目がたぶんある


自分が好きだから勉強しているわけなので、必修科目もだいたいは、興味があったり、好きだったり、得意だったりするでしょう。
ただ、これまでの人生で通ってこなかった、全く興味関心がなかったような、ちょっと何言ってるかわかんない科目が、誰だって恐らく1つや2つは出てくるもの・・・。

取り掛かってみたら、想定していたスケジュールより大幅に時間がかかったり、指定のテキストの内容が意味不明すぎて参考資料を読み漁ってたら時間がかかったり、と、科目履修にかかる時間も読みづらくなりがちです。

あと、フィールドワークや取材に行かなければならない科目もあるし、作品を納得のいくクオリティに仕上げるまでの時間なんて、そもそも読めない!って科目もあるでしょう。

じゃあ、その苦手な1科目だけじっくりやってればいいか、というとそうもいかず。在籍できる年数には限度があるし、在籍すればするほど学費もかかります・・・。

思いがけず周囲の人とモメることもある


わたしはもともと、あんまりキャパが多くないためw、編入前に想定していたよりも3~4割大変だと思い、早々に生活スタイルを変えましたが、
特にご家族がある方は、できればひと言、お知らせやご相談をしておくと、後々、自分が楽かもしれません・・・

本当にありがたいことに、わたしは家族や周囲の理解が得られていますが(いや、押し通してしまった感もありますがw)、中には、家族や恋人に応援してもらえない、周りには内緒で勉強している、なんて方も少なくありません・・・。


いやいやいや、人生100年時代、とか、リカレント教育大事!って世の中が言い出してから、もうだいぶ時間が経っているんだけどなぁ・・・。

あんまり周囲に学び直ししている人がいない環境だと尚更、後々になって、特に女性は、なぜか肩身の狭い思いする場合もなきにしもあらずの様子です。悲しいなぁ。
わたしも、自分や家族の状況が変われば、またどうなるか何とも、ですが。


とはいえ 結局、どこまでも続く自分との戦い


例えるならば、自らすすんで数年にわたる修行生活を課してる感覚・・・。
いい人生修行になっていますけども・・・。

わたしは当初、編入して最短2年で卒業したい、と思ってましたが、4月が終わる頃には早々に諦めました。絶対に2年では終わらない、と悟ったからです。
と同時に、最短で卒業してしまうにはあまりにもったいない!とも思いました。
せっかくの大学生ですよ!必修科目以外にも、面白そうな科目がたくさんあります。追加料金不要でいくらでも履修し放題なのです。こうして大学生にならなければ、スルーしていたであろう分野のことが学べるのです。

また、自分の理解度のペースや勉強以外の状況に応じて、いかようにも履修の予定を見直せます。通信制大学で大人が学び直すメリットの一つでしょう。

それでもわたしが 大学で学ぶ訳


まず、独学で学べること・学ぶ方法は、世の中にたくさんあります。
わざわざ、通信制の大学に編入学することが全てではありません。
それにきっと、無事卒業できたとしても、人生は永遠に勉強です。

京都芸術大学は、1998年に通信制のコースを設置した大学で、非常に早くからインターネットで学ぶ仕組みづくりに取り組んできた、パイオニアとも言えるような大学です。
学科やコースにもよりますが、基本的にインターネット環境とPCやタブレットなどのツールがあれば、日本中、いや、世界中どこからでも学べます。

そもそも、私が学んでいる芸術の分野は、今すぐ仕事に役立つ、とか、給料アップが保証される、とか、わかりやすく即効性のあるものではないです。
でも、人生は確実に豊かになりました。知らない世界を知り、これまで点在していた知識が線になって、少しずつつながっていっています。
視野が広がり、世界を見る眼の解像度も少々アップしたと思います。

それに、これまで続けてきたことは、きっと裏切らない、と思っています。
コツコツ机に向かって学ぶ、これまで手にしたことがなかったような分野の専門書や論文を読む、観たこともなかった映像資料にふれる、作家や作品について一歩深く知ろうとする、なぜ今こうなっているのか歴史を辿って考える、などなど。

大学で学び直し始めたことで、そうしなかった自分よりも、確実に進化しているのでは、と。そう言えるように、言い続けていられるように、今日もまた修行のつもりで机に向かっています。


【ご参考】 もうちょっと突っ込んだ話を知りたい方へ

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