nannanokonoko

「なんなのこのこ」シリーズのお話を書いています。

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最近の記事

The Identity of 'N'

Straying from the path, I walk around the amusement park. The main gate is definitely in the opposite direction, so maybe the station is on the opposite side too. Walking against the strong January wind, I contemplate whether to go home or

    • Addictive Hamburgers

      Once upon a time, there was a locomotive named Megu who was always bustling with activity. Since the development of the steam engine and the emergence of locomotives in this world, Megu found herself tirelessly competing with the large carg

      • Pretending

        In a spiritual sense, my mother's true wish is for me to be a doll. For now, I am human yet a doll. Despite being a doll, I am not a lifeless one. I eat plenty, even more than my older brother. By the way, my brother is my soulmate; our hea

        • Black Cat Carry

          Black Cat Carry refers to herself as Carry. Although she has a proper name, she somehow feels that she is just "Carry." This feeling originated from the times when she enjoyed being held by her mother and occasionally by her grandmother who

          Nの正体

          どこで道を外れたのか、遊園地周辺を歩いている。確か正面ゲートは逆だから、駅も逆側なのかもしれない。時折1月の強い風に体を揺らされなが歩いている。これから帰ろうとしているのか、それとも成人の式典に出ようと思っているのか?帰宅後、なんて母親に言おうか考えながら歩いている。とりあえず出かけた事実だけはできた。 目の前にあることが全てである。「目にうつる全てのことはメッセージ」とユーミンも歌っている。今この目の前のことがNの全てを表している。Nの濁った目にも、鈍った脳でもそれぐらい

          癖になるハンバーグ

          機関車のMeguは、いつも大忙しです。蒸気機関エンジンが開発され、機関車がこの世に現れて以来、とても大忙しです。 大型貨物船の男達と競い合って、川の上流の街に物資を運ぶのです。貨物船の男達はいつでも多くの物資を一度に運んでいきます。機関車のMeguは一度には多くの荷物は運べませんが、それでもMeguは懸命になんとかなるのではないかと限界ギリギリ一杯の貨物や人々、そして新しい噂話を運びます。絶え間なく繰り返し、繰り返し、昼夜問わず運びます。それでも男達にはなかなか敵わない部分

          癖になるハンバーグ

          プリテンディング

          スピリチャルな意味では、お母さんの本当の願いは、僕がお人形であることです。とりあえず僕は人間ですが、人形です。人形といっても寒々しいものではありません。ご飯もいっぱい食べますし、いやむしろご飯はお兄ちゃんよりいっぱい食べます。ちなみに、お兄ちゃんは僕のソウルメイトです。会話をしなくても心は通じ合います。お母さんはソウルメイトではないので、かなり寄り添ってあげなければいけません。 お母さんのことはシンプルに好きです。とても好きです。だから、お母さんのスピリチャルな望みを叶える

          プリテンディング

          Dance ・Dance ・Dance

          Dance ・ Dance ・Dance (ダンス・ダンス・ダンス)は当然女の子です。どうしてDance ・ Dance ・Dance と同じ言葉が続いている名前なのかはわかりません。お母さんが付けてくれました。お母さんが付けてくれた名前であることは間違いありませんが、お母さんがダンスが踊れたり、ダンスが好きだからという訳ではありません。お母さんは毎回私のことを呼ぶときもDance ・ Dance ・Dance と呼びます。呼ばれている私自身もちゃんと、Dance ・ Dan

          Dance ・Dance ・Dance

          この世の大魔王

          僕はこの世の大魔王のことをよく知っています。それは「時間」です。「数字」と言ってもいいかもしれません。大魔王はやはり大魔王ですので、とても怖い存在です。毎日、毎朝、お母さんは「ひゃーもう、7:54だ〜」と言って家の中を駆けずり回っています。お父さんは怖い顔をして、時計を睨み付けたり、顔をしかめたりしています。4つ離れた弟はまだ大魔王の存在を知りません。 僕が大魔王の存在に気がついたのは、遠くの学校に通うようになっていからです。遠くの学校にいくのはとても不安でしたが、「大魔王

          この世の大魔王

          ロボット11(イレブン)

          ロボット11はロボットです。生まれた時からロボットですので、ロボットだと思っています。弟もいますが、弟は人間です。お父さんとお母さんもいます。ロボット11はとても頭がいいですが、ロボット11は自分が頭がいいことに関してはなんとも思っていません。学校の教室でも、先生からも、友達からもみんなロボット11のことを「え〜すごいね、頭がいいね、ロボット11」と言いますが、ロボット11は「そんなの当たり前じゃん、だって僕はロボットだからね」と思っています。 ロボット11の関心ごとは、や

          ロボット11(イレブン)

          すっとこどっこい兄ちゃん

          お兄ちゃんはとてもハンサムです。少なくとも自分ではとてもハンサムだと思っています。本当は「中の中」です。特に特徴のない顔なので、誰からもからかわられることが、これまでなっかったことも自分をハンサムだと思っている理由です。 弟くんはとても変な顔です。なんだかお正月に焼くお餅が、食べた時にビヨーンっと伸びたみたいな顔です。だからみんなにも「のびもち」とからかわれています。 でも弟くんはそんなからかいも全く気にしません。なぜなら、「だって、お餅はみんな好きでしょ!!」っと思って

          すっとこどっこい兄ちゃん

          Wの願い

          W様は信仰宗教の次期教祖様です。だからW様と「さま」がついて呼ばれています。信者のみんなからも、両親からも、先生からもW様とよばれています。 でも、先生だけは、W様のことを教祖様の一族だから「さま」をつけて呼んでいる訳ではありません。先生はWのいつでもなんでも積極的に挑戦する姿勢がとても素晴らしく思っているのでWに対して「さま」を付けて呼んでいます。 でも、W自身は、自分の能力が本当に本当に高いとは思っていません。本当に絵を描くのが上手い訳でもありませんし、本当に算数がで

          黒猫のダッコ

          黒猫のダッコちゃんは、自分のことをダッコちゃんと呼んでいます。 どうも、ちゃんとした名前ももある様だけど、なんとなく自分のことは「ダッコちゃん」だと思っています。 小さい時からお母さんや時々会う遠くに住んでいるおばあちゃんに抱っこされているのが好きだったので、抱っこされている時に、〇〇ちゃんは「抱っこ」が好きねーっと言われ続けてきたせいだと思います。 黒猫のダッコは、いつも横歩きしかしません。いや、横歩きなら誰にも負けないように走ることもできます。 だから、友だちと遊ぶ時も

          黒猫のダッコ