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Wの願い

W様は信仰宗教の次期教祖様です。だからW様と「さま」がついて呼ばれています。信者のみんなからも、両親からも、先生からもW様とよばれています。

でも、先生だけは、W様のことを教祖様の一族だから「さま」をつけて呼んでいる訳ではありません。先生はWのいつでもなんでも積極的に挑戦する姿勢がとても素晴らしく思っているのでWに対して「さま」を付けて呼んでいます。

でも、W自身は、自分の能力が本当に本当に高いとは思っていません。本当に絵を描くのが上手い訳でもありませんし、本当に算数ができる訳ではありません。そんな風に思っています。なぜなら、Wは、本当に絵の才能がある人を知っているからです。そして、またWは、本当に算数のセンスのある人がいるのを知っているからです。

Wが思うに、この世の中は、「センス」や持って生まれた「才能」が全てだと思っています。Wも自分自身に絶対何かの「センス」や「才能」があるのを信じていますが、今はまだそれがなんなのかはわからないでいます。

だから、何か、本当に何か、自分の「センス」や「才能」に気がつくまで、いつでもなんでも積極的に挑戦しなければいけないと思っています。

いつか必ず自分の「センス」や「才能」に気づくことができて、そして気づくことができたら、その時こそのんびり、優雅に過ごすことを決めています。それがWの願いです。

おわり

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