思いつき短編:土
ふわぁ〜あ、よく寝たー
今、どのくらいの年月経った?
うわッ、もう50年もたったの!?
俺いくつになるんだ?
え~と…………
80歳!?
うそだろぉ、おじいちゃんじゃん
ロケットに乗って機内の寝室でコールドスリープをしてからそんなに…
えー…、えぇ!?
なんかショック…
一気にモチベーションが下がったわぁ
見た目はこんなに若いのに地球に戻ったら一体、いくつになるんだ
ま、だからといってサボるわけにはいかないから任務開始しますかぁ…
まずは居住地の設営をする
と、言っても組み立て式のプレハブ小屋みたいな感じ
後、地球の植物の研究所から持たされた特殊な植物のサンプル
それと色んな薬品もろもろ…
設営完了!さぁて、この星の調査だ
Day1 . この星の土を採取し、成分の分析をする
Day2. この土に合う植物のサンプルを照合
Day3. 外に出てプール一杯分の水を流してみる、すぐに水は吸収された
Day10. 水を撒いた場所には何も変化も起きなかった
Day20. 分かった事が、無暗にやっても水は吸収されなくなってしまう
Day30. 高分子吸水材を土に混ぜてみた
Day31. 植物の種と水を含ませた高分子吸水材を土に混ぜたが、次の日にはカラカラに乾いてしまった
いろいろ試しているが依然、植物の成長成功はしていない
なんと言うことか、地球への無線機がこの星に堕ちてきた隕石によって粉々に破壊されてしまった
もう俺は通信手段が無くなってしまった
ここで一人、死にゆくのだろう
……せめて、なんとしても任務を成功させたい
ついに植物のサンプルがコレで最後になってしまった
何ヶ月も試行錯誤して実験しては失敗した
この星は無限に水分を吸収してしまう
もう、失敗はできない…
俺は更に何日か方法を考えた
あらゆる可能性を洗い出し、全てを書き出した
そして、結論が出た
俺自身を苗床にする
手術用コンピューターのプログラムを書き換えて俺の細胞単位で種と高分子吸水材を身体に仕込む、俺はなるべく身体に栄養を蓄える
そして、死んで腐って植物たちの栄養となる
これが…これが俺の生きた証だ
何でだ、何で涙が出るのだろう…
宇宙飛行士になるっていうのはいつも死と隣り合わせじゃないか
何を今さら…
う…う…ああああああああああぁ
落ち着きを取り戻して数時間後、俺は手術ポッドにはいり、手術を開始した
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
🌈親愛なるみなさま🌈、最後まで作品をご覧いただきありがとうございました😊
いつも応援👊、あたたかいコメント😍、ご声援😄、スキ😘などいただけて感謝の言葉しかありません✨✨✨
よければ、スキやフォロー、何かお題等があればコメントを下さい😃🖐️🗣️
今日もみなさまがいい日でありますように🥰
#私の作品紹介 #眠れない夜に #note #短編小説 #創作 #ストーリー #創作活動 #世にも奇妙な物語 #ショートショート #ショートストーリー #超短編 #超短編小説
🌈創作活動の糧に✨サポートして頂けたら嬉しいです😊💖