👁️‍🗨️午前の真野｜中身２(全３話)【短編小説】サクッとショートショート！

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｢んで？食べ終わったらどこの浜に行くの？」

｢３ヶ所ピックアップしてみた。マノちゃんのスマホで道順調べといて」

｢あいよ」

私はここで一つ疑問がある。

今のシーズンに人気がない浜辺なんてあるのだろうか。

特に日中はここの浜みたいににぎわっているのでは。

少なくとも人はいるんじゃなかろうか。

ドンっ！！

｢はーい、お待ち同様！注文したものは全部そろった？」

｢はい、大丈夫です！ありがとうございました」

テーブルに出来立ての料理が並んだ。

とても良い匂いがする。

｢いただきまーす」

｢いただきます」

お互い一口食べた。

これが何ともおいしい！。

私の頼んだラーメンは醤油ベースで鳥の出汁がきいていて食欲をそそる。

チャーシューも手作りらしく、とてもジューシーだ。

｢これは、うまい」

何杯でもいけそうだ・・・。

｢ぷはぁ！おいしかったぁ」

モグはあんなにたくさん頼んだ料理をスープ一滴も残さずに完食してしまった。

｢いつも思うけど、あんたの食欲には恐れ入るよ」

｢へへ、どういたまして」

別にほめてはいない。

少し休憩をしてから席を立った。

帰りにさっきのお兄さんに話しかける。

｢おにいさん、全部とーってもおいしかったよ。海の家だけじゃなくて定食屋さんでもやったらいいのに―」

｢ラーメン、おいしかったです」

｢あははは、そうかいそうかい。そう言われるとやってみたくなるな！」

｢また、いつか」

｢おう！ありがとよ」

私たちは海の家から出て駐車場に戻る。

忘れてはいけない、今日はあくまでランドセルを探しに来たのだ。

｢しゅっぱーつ！！」

まずは一か所目、先ほどと同じような浜辺だ、だけども遊泳禁止の看板が建てられていて人はまばら。

車から降りてみる。

｢じゃあ、二手に別れて探そ。マノちゃんはあっちの灯台のほうへ、ウチは逆を探すね」

私はこんな暑い日に何をやっているんだとつくづく思う。

｢どうなら楽しみながら探すとしよう」

とぼとぼと歩きながら物珍しいものが無いか探す。

みつけたのは海藻や打ち上げられたクラゲ、流木と石。

灯台まできたらあるのはテトラポットにフジツボとフナムシくらいだ。

「さ・・・、戻ろ」

私は駐車した所まで戻り暑いので車の中でクーラーをかけながらモグを待った。

車に戻ってから１０分後にモグが戻ってきた。

｢あつーい。ランドセル無かった。マノちゃんのほうは？」

｢右に同じ」

｢次、行ってみよー！」

次は岩がゴツゴツとしている場所だ。

とてもじゃないが降りられる所は無い。

｢んー、見当たらないね」

いつの間にか持ってきていた双眼鏡でモグは探したが、見つからなかった。

最後の場所は少し遠いところで小さな村の集落だった。

主に漁業で生計を立てているらしい。

少し閉鎖的な土地ではあるが、住んでいる人はものすごく優しかった。

唯一のお店であろう後藤商店という個人経営のお店に寄ると・・・。

｢急ぎでなかったらお茶でも飲んでいきな」

｢良ければ泊まっていきなよ。ここの美味しいモン食べさせてあげるよ」

｢おう！船にも乗せてやるぞ」

｢お姉ちゃん、あそんでー」

ここの住人は老若男女問わずグイグイくる。

｢ごめんなさい泊まりは次の機会に、私たちこういうところで海見たくて来たんです」

｢あーそうかい、ゆっくりしていきな」

｢お姉ちゃん、ボクもいい？」

｢別にいいよ」

｢やった！」

｢おすすめの場所教えて」

｢いいよ～」

この男の子の名前は星くん。

地元の子で色んな遊び場を知っている。

今は夏休みなので他の子たちは旅行や帰省でいないので暇だったのだという。

｢ここがぼく達がいつも遊んでいる場所だよ」

そこは木々に囲まれ、白い砂浜が眩しいとても素敵な場所だった。

｢すごい・・・」

｢キレ―！！」

星君は少し自慢げな笑顔を見せる。

｢じゃあ、誰が面白そうなものを見つけられるか競争しよ」

星君は海へ、モグは砂浜、私は磯のほうへと向かった。

１０分ほど経ったところでみんな戻ってきた。

｢みんな何みつけた？ウチはね、じゃーん、フナムシ」

｢私はこれだ」

瓶の中にいる生物を見せた。

｢すごい色！！」

｢ウミウシだね」

｢じゃあ次は星君」

｢ボク、これ見つけた」

それは黒いランドセルだった。

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最後までお読み頂き、ありがとうございました💖

午前の真野はいかがでしたか？

読者様に好評でしたので続編を書いてみました🌟

今後も個性あふれるホラーな話を作っていきますのでスキ・コメント・フォローなど頂けますと励みになります❗❗

まだまだ、note初心者ですが、皆様の喜んでもらえる作品を作りたいと思います💖

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