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お題

#海での時間

with ヤマハ発動機

人気の記事一覧

なぜかたくさん釣れる高級魚。 【レシピ- 船厨】

 3月のある日、相模湾でマダイを狙っていたら、ホウボウばかりが釣れました。相模湾の海底はホウボウで埋め尽くされているのではないかと思うほど、釣れました。  マダイを釣ろうとしているのに、マダイは釣れずにホウボウばかりが釣れる。タイラバと呼ばれるルアーで釣ろうとしていると、よくあるのです。そんなとき、周囲の仲間はたいてい「ホウボウは高級魚だから」と慰めてくれます。でもこのときは、一人きりで沖に出ていたので、そんな慰めも聞こえてくることなく、「いえい!またまた高級魚さんのお出ま

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訓練されたクルーが近くにいてくれることの幸運について 【Column-潮気、のようなもの】

 「体育会」とは要するに大学の各運動部が集まった組織体のことなだが、そこに身をおいた者の有様を「体育会系」などという。体育会所属の運動部における独特の上下関係の厳しさや、精神論などを実生活に持ち込むものだから、体育会系は、最近ではネガティブに捉えられることが多い。かくいう拙子が学生時代に所属していた外洋帆走系(セーリングクルーザー)のヨット部も体育会だった。で、実際に鬱陶しいと思われているたような気がする。  最近は、学生たちも和気藹々とセーリングを楽しんでいるようであるが、

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Oh, Blazer ! 【海の博物誌】

 スポーツ選手の移動時のユニフォームであったり、中高生の制服であったり、いろいろな使われ方、着方をされるブレザー。  英語のblazeは「炎・きらめき」などの意味で、Blazerとなると、強烈に光り輝くもの・運動選手が着る色の派手なコートなどの意味になります。  なぜ「炎・きらめき」が洋服の名になったのか。これには諸説ありますが、有力なのは、1870年ころ、イギリスのケンブリッジ大学とオックスフォード大学の対抗ボートレースで、ケンブリッジの代表チームが着ていた真紅の上着が語

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居酒屋さんで出合ったイカわたチャーハン 【レシピ- 船厨】

 海に行かずとも、潮気の漂う食堂やレストランというのというのは街中にもいくらでもあって、海から遠ざかっているときなどは、気持ちを落ち着かせるのに役立ってくれたりします。  こちらは昔、通っていた都会の繁華街から少し外れたところにある居酒屋さんのいわゆる“裏メニュー”を思い出して作ってみたチャーハンです。  魚屋さんが経営していると聞いていましたが、とにかくメニューが豊富でした。そして、料理が総じて豪快でした。大将と、姉か妹かどちらか忘れてしまったけれど、とにかく女将も元気が

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歓迎される外来種「ホンビノス貝」でクリーム煮 【レシピ- 船厨】

 外来の二枚貝「ホンビノス貝」。漢字では「本美之主貝」と当て字されていますが、これはローマ神話に登場する美女神「ビーナス」に由来するのだとか。  東京湾や大阪湾など日本で採られはじめたのは2000年頃からで、当初は「大アサリ」や「白ハマグリ」と呼ばれていたように、見た目がそれらの貝に似ていて、どことなくそれら本流の「まがい物」のようなイメージがつきまとっていました。  ところが、実際口に入れてみるとこれがかなり美味いのです。本当に。そんなわけで、今のところ名産とまではいかな

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春の大潮の楽しみ。 【Tadamiの絵日記(風)】

 春の大潮は潮干狩りの最盛期。本来は旧暦の3月3日にイベントとして潮干狩りを行うところが多かったようです。農村、漁村の村人たちは、旧暦3月3日になると重箱にごちそうを詰め、総出で海辺に出かけ、ちょっとした宴会を開きながら貝を掘ったと聞きます。また、その日は沖合に船を出して遊び暮らしていたとも。なんて楽しげな習慣なんでしょう。採った貝は酒蒸し、みそ汁、ボンゴレソースを作ってパスタやリゾットにするのもよし。季節を味わいたいですね。

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地味な漁かもしれないが、誇りはある。 【ニッポンの魚獲り】

 鹿児島県の北東部、志布志湾に面した東串良町で漁業を営む森山正章さんは、2001年に故郷に戻ってきたUターン漁師。試行錯誤を重ねながら、この仕事を続けてきました。  「漁業をしたい気持ちが強かったとか、そんなたいそうなものではなく、地元に帰ればとりあえず仕事はある、そんな軽い気持ちだったんですよ」と当時を振り返る森山さん。ところが最初の1年間、父親の元で経験した修行で“軽い気持ち”ではやっていけないことを痛感することになりました。  「風雨が強いのに平然と仕事をしたり、真っ暗

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代わりのきかない存在〜ウインチハンドル 【海の道具】

 特殊なマリンアクセサリーの話で申し訳ない、と、あらかじめお断りしておきます。今回はウインチの、さらににそのハンドルの話です。 ウインチとは巻き上げ機のことで、ボートにもウインチはついているけれど、ほとんどが電動式となっています。ボートのウインチは、多くがアンカーを巻き上げる時に使用します。    ウインチハンドルが必要となるのは、手動のウインチが活躍するヨット、そのなかでもセーリングクルーザーに限られます。  自然を相手に航行するヨットは、極力電力や動力を使わないようにしよ

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水も漏らさぬタフな奴、その名はハッチ。 【海の道具】

 「ハッチ」は日本語では“艙口”というほぼ船専用の漢字があてられます。“そうこう”とか“にごりぐち”と読みます。  船倉に貨物を出し入れするため、上甲板に設けられた四角い口。車でも“ハッチバック”などというように、ハッチという言葉が使われますが、イメージとしては、潜水艦などで、がっちりとしたハンドルで閉める小窓を連想されることの方が多いでしょう。魚雷発射口などですね。  そもそも船は人類にとって最古の乗り物(たぶん)ですから、後から生まれてくる乗り物に船由来の言葉が使われるの

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「春を知らせる魚」をいただきましょうか。 【レシピ- 船厨】

 メバルは一年を通して楽しめる釣魚の一つ。餌で、ルアーで。防波堤で、もちろんボートで。釣りをした経験のある方も多いことでしょう。  このメバルの呼び名ですが、漢字では「眼張」、または「目張」と書きます。これは眼が大きく張り出していることからつけられた名前です。もう一つ、お寿司屋さんの湯飲みによく書かれている漢字では「鮴」と書きます。これは岩陰や海藻からあまり移動しない習性を、休んでいると表現したもの。  さて、メバルの生物的特長のひとつに、魚の中では数少ない「胎生」であ

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ある時代、救世主となった海の男。 【キャビンの棚】

 コロナがほぼ収束して、世界規模での「日本ブーム」が再開したようです。2023年の訪日外国人は2500万人。ピークだったコロナ直前2019年の3200万人に迫る勢いです。中国からの観光客が当時よりも減っていることを考えると、実質上、ブームの輪はさらに世界に広がったと言えるでしょう。  日本ってそんなにスゴイ国なんだ(笑)─、どこかのCM風に言えば、このろくでもない、すばらしきニッポンというわけです。  このところ自然科学分野で日本人のノーベル受賞者が相次いでいるのも同胞と

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臨場感ある係留展示で“海気分”を満喫。 【ボートショー2024の歩き方-2】

 ジャパンインタナショナルボートショー2024は、パシフィコ横浜の他、横浜ベイサイドマリーナでも行われていました。  東洋一の規模と言われる横浜ベイサイドマリーナでは、大型のモーターヨットやキャビンの付いたセーリングクルーザーなどが海上係留されていて、浮桟橋を歩きながら、臨場感ある雰囲気が味わえます。  ヤマハ発動機では、ボートを造るだけでなく、輸入・販売もしていますが、それがフランスのプレステージ(PRESTIGE)社製のモーターヨット。ちなみにヨットとは、日本では帆で走

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アドリア海の真珠〜再興した美しい港町 【Column- 潮気、のようなもの】

 あるオールドソルトにお話しを聞く機会があった。国際的なカリキュラムに沿ったヨットスクールを日本に導入して、自らインストラクターを担い、長年にわたって数多くのクルージングセーラーを育ててきた、知る人ぞ知るお方である。その話の中で、「世界の海で最も好きなクルージングスポットはどこか」との問いに、オールドソルトは「カナダのバンクーバー周辺、タヒチ」、そして少し考えてから「それとクロアチアかなあ」と3つの海を上げていた。  ヨットで、と言うわけでは無かったけど、私もそれらの海をパ

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サバとジャガイモの組み合わせが好き。 【レシピ- 船厨】

 世界中で食されているサバは、もちろん日本人にとっても身近で、イワシやサンマと並んで国民食といっても過言ではない魚です。代表的な料理では干物、塩焼き、鯖味噌、しめ鯖、鯖寿司などがすぐに思いつきますね。  こうした人気の魚を、洋風にアレンジして食べたいと思う時、いつも思い出してしまうのは、ヨーロッパの西の果て、ポルトガル。ポルトガルは魚食が一般的で、例えば魚屋さんやレストランなどでも鯖はもちろんイワシ、アジ、スズキ、タラ、イカ、タコ、エビなどの魚介が普通に並んでいます。そして

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七つの海は七色の海 【海の博物誌】

 日本近海を流れる海流のうち、「黒潮」は親潮に比べてプランクトンが少ないので、透明度が高く、名前の通り黒っぽい。この場合は澄んでいるために黒っぽく見えるのですが、海水が青以外の色に見えるときは、たいてい色のついた物質が含まれています。  たとえば「赤潮」。赤茶色の植物プランクトンが大発生して海水が赤く見えます。また、アラビア半島とアフリカの間にあって、スエズ運河に通じる「紅海」は、よく赤潮になるのでそう名づけられたとされています。  一方、東京湾の奥などで発生して、しばし

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カレイの料理で思い出す、フランス語と津軽弁 【レシピ- 船厨】

 ふだんは使い慣れた外来語の語源など考えることなどしないものですが、気になって調べてみると、意外な発見があったりして楽しいですね。  ムニエルをつくりました。日本でも家庭料理として、けっこうポピュラーなフランス料理だと思うのですが、フランス語でも学んでいない限り、その言葉=ムニエルが「ムニエ」の女性形である、なんてことは、知らないままだと思います。  「ムニエ」は「粉」や「粉屋」の意味なんだそうです。そして「ムニエル」は、「粉屋のおかみさん風」ということになるのだそうです

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目に焼き付いた、青い海の白帆の光景。 【We are Sailing!】

 ヨットレースの取材では、海上に打たれたブイの近くでボートに乗ってゆらゆらと揺れながら、遠くからやってくるフリート(レース艇の集団)を待ち構えます。そのフリートの中から、ヤマハセーリングチームのセールを探し、何番手で走っているのかを数えます。風下のマークで待っているとき、スピネーカー(風を後ろから受けるときに使用するセール)の白地に青い「YAMAHA」の文字はとてもよく目立ちます。風上で待っているときはちょっとわかりにくいのですが、それでも日の丸とYAMAHAの文字が入ったメ

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気になる、もうひとつの前線。 【Column- 潮気、のようなもの】

 温暖前線、寒冷前線、そして停滞前線。船乗りにとって、気象の変化をもたらす前線の動きはとても気になる。そしてもうひとつ、気になる前線が。そう、桜前線。  桜の開花予想が気になる季節になった。サイトでチェックしながら自分の休日の予定と重ね合わせる。この作業は、天気図を見ながら雨や風を予測するのと同じくけっこう重要で、外すと、同じようにがっかりする。  日本人にとって、桜は古くから特別な花だ。中世の随想家や戦国武将も桜を愛でてきた。江戸時代には江戸や大坂、京都で、庶民も桜の木の

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人なつっこいハワイが明るい気持ちにしてくれます。 【キャビンの棚】

 世界中のリゾートアイランドや海辺の観光地の訪問経験が豊富な者の中でも、お気に入りのリゾート地としてハワイを挙げる人は少なくありません。好まれる理由は、これら島々そのものが持つ「人なつっこさ」にあると思われます。  ハワイアンのジョン・クルーズの音楽もまた、人なつっこさを感じさせます。 ジョンはハワイのオアフ島の出身です。本格的なプロミュージシャンを目指し、様々な音楽を吸収したいとボストン、そしてニューヨークに移り住み、そしてハワイに戻る直前の1996年、このデビューアルバム

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ひとを再生させる灯台。 【キャビンの棚】

 Oc W 8s 29m 8M  (単明暗白光 明6秒暗2秒 灯高29m 光達距離8海里)  この灯台の灯質略記を見て「あそこだな」と分かる人がいるでしょうか。まあ、ありふれた光り方ではあります。2010年に廃止になった東京灯標のものなんですが、仮に現役時代であったとしても、東京港玄関口のシンボルであったこの灯標の略記を、わざわざ海図で確かめる人もいなかったでしょう。  ところで、「灯台どうだい?」というマニアなフリーペーパーを発行している女性がいます。不動まゆうさんです。

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