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nanakinanashino
2021年7月29日 18:17
見えないのならこの目は抉れてる聴こえないのならこの耳は切り落とされてる触れられない人に触れようとする私をあなたは嘲るでしょうか人を信じられない私が人を信じようとするのをあなたは蹴落とすでしょうか飛べない鳥が囀ずる私の帰る場所はどこだ翼捥がれても檸檬の果実
2021年7月29日 01:44
それがどれ程の想いだったのかをあなたは知らない。それがどれ程の事だったのかをあなたは知らない。過去は今に。死の背は今も。焦げるような想いもあなたには届かない。焼き付くされるのはいつだってこの身で。阻むこの壁もいつかは開きあなたのもとへ逝く。千手岩菲の花
2020年8月10日 16:19
真夏の夕べに狂い咲きの桜咲けば散ること知っているか絶望的に愚かな私は底無し沼でも笑えるか病窟で膝を抱えるいらぬ命なら焦がれ死にたいしょうしんに身を委ね転げ堕ちる先は。夢であれたら知らぬ振り欲をかくなら世迷いごと振り子は揺れ砂時計が鳴る松毬薊の恋
2020年8月9日 23:42
時を止めてこの瞬間ここにある空気儚いいろは孤独に堕ちた 爪先の先ここだよと手招き 灯火が灯る茂る棘の荊も 歩こうか 歩こうか灯火が揺れるたゆたう鼓動小さく虹がかかった言の葉越えて 心灯る拙い声は 何処まで届くか唄え蛇も食べない 野茨の花
2020年7月20日 21:38
海岸沿いを歩く波打際にはまだ遠い潮の香りが鼻腔を擽る夏が来たことを知る白波に誘われるように近づく夕暮れ時 君の香りがした気がした焦げるような想いも今は凪いつだったか君とした約束がもう終わりなのだとわかったじゃあまたねってたぶん、明日も君は僕と会う
2020年7月18日 00:58
聴け 月下光とどまること罷り成らん紡げ 紡げ 紡げ謳え このちの果てを踊れ 瞬きの間に誇らしげに刻め 刻め 刻めはやる鼓動 秘する事もなしきょうかい とかす事有るまじきただ潜めよ しづしづと水泡 恐れざる産声をあげ想い遂げよ 月下香
2020年7月15日 19:28
艶やかに彩る 君の瞳儚くも瞬く その刹那と刹那夢のような時間ひとときも漏らさない欠片と欠片 差し出しあって幸せの余韻を手繰るまるで繊細な糸を紡ぐように果肉に護られた君を刺ごと食べたいと言ったらどうだろう咲き誇るのは 孔雀仙人掌ずっと君は僕のもの