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心の奥に愛は見つかる

生きづらさを抱えて人生を歩く人には、事情があります。

その事情は万人に理解してもらえるものではありません。

誰にもわかってもらえない、という思いが、生きづらい人達が共通して感じている無価値感をより一層強めることになります。

心の傷の上に、更に傷を負い、人生を歩むほどに傷だらけになっていきます。

生きづらさに気が付いて、生きづらさを手放したい、と願うなら、

人生を歩むうちに、傷だらけになってしまった自分の、最初の傷はどれなのか、確かめる必要がどうしても有ります。

過去のネガティブな出来事に拘るよりも、目的を見つめて、最善の「今」を生きれば良い、

という目的論は、生きづらさを抱えていない人にこそ当てはまる理論である、と考えます。

今、生きづらく無く、悩みや苦労は当然あるにしろ、活き活きと人生を謳歌しているならば、目的論は大いに助けになると思っています。

しかし、こと、生きづらさを手放そうとする時に限っては、人生の初期に負ったであろう、心の傷をしっかりと見据える必要が、先ず有るのです。

心に深い傷跡を残した出来事です。
無力な幼い自分が、慕って、慕って、慕い尽くした存在から、利用され、貶められ、虐げられた記憶なのです。

対峙するには、大変な踏ん切りが必要です。

痛みを伴います。

強い痛みを伴う為に、生きづらさに気が付いて尚、目を逸らし続ける人は沢山います。

それほどまでに、生きづらさの原因は見たくない出来事なのです。

見たくないから、目を逸らして、それで活き活きと人生を歩めるか、というと、

それは、不可能です。

過ぎ去った過去に執らわれないのは、大事なことですが、
先に触れた様に、生きづらさを手放す時に限っては、
目を逸らしてはならないのです。

生きづらさを抱える人にとっては、原因と対峙する痛みは想像を絶します。

だから、目を逸らして生きる人は沢山いるのです。

けれども、生きづらさは、抱えて歩くには重過ぎます。

やがて人生のどこかで倒れてしまいます。

生きづらさを抱えたまま生きるには、人生は長過ぎます。

生きづらさを抱えて生きることは、長い苦しみを味わうことに他ならず、

かと言って、心の傷の原因と対峙する痛みも受け容れられない、

その場合に方法は、おそらく一つしか無いと思っています。

自分の抱える生きづらさを、そっくり他者に背負わせるのです。

社会や他人に対して、激しい怒りをぶつける人は、
「◯◯が悪い」と対象に絡みつくことで、自分の無価値感から目を逸らしている場合が少なくありません。

言い換えると、
相手を貶めることで、相対的に無価値感に苛まれる自分の価値が上がった様に感じる事が出来ます。

つまり、相手に自分の生きづらさを、石の礫に変えて、ぶつけているのです。
相手に生きづらさの始末をさせています。
相手に生きづらさを背負わせている、と言えます。

社会や赤の他人が、いつもいつも生きづらさを背負ってくれるとは限りません。


けれども唯一、無力で無抵抗な存在が居ます。

虐げても、貶めても、何をしても、自分を慕って、慕って、慕い尽くす存在、

それは、我が子です。


重大な生きづらさを抱える親は、 

我が子を貶めることで、自分の価値が相対的に上がった様に感じます。

ただ、それは錯覚に過ぎず、その場限りの有価値です。

我が子を使って、自分の価値が上がった様に感じることには、強い中毒性があります。

その場限りの効力だから、今日も、明日も、明後日も、我が子を使って錯覚を貪ります。

その親には、幼い我が子が、自分を慕う姿が、絶対服従の姿勢にしか見えません。


心を掘り起こすことが出来るスコップが有ったとして、

その親の心を掘り起こしたならば、奥の方に、愛情が眠っている、と思うのです。

その親とて、本当は自分を慕う我が子を愛している筈なのです。

なぜなら、幸せになるために生まれて来て、

やがて親となり、何故か我が子を虐げています。

生まれて来た時の、幸せになる、という目的の方向に、我が子を貶めることなど、あろう筈も無く、

ただ、望まない環境を生き抜く為に、心の奥の奥に、感情を閉じ込めました。

心の奥の奥に、愛情は眠っています。


生きづらさを手放す為に、自分と向き合うことは、痛みを伴います。

しかし、過酷な環境を生き抜いた、その時の苦しみを耐えた人は、向き合う痛みなど、耐えることは容易いと考えます。

生きづらさを手放すことは、
自分と向き合うこと、
自分と向き合うことは、
見たくない心の傷を掘り返すこと、
痛みながらも見つめること、

心の奥の奥、

必ず愛は見つかると信じます。


読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。


伴走者ノゾム




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