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バイオバンディング・思春期

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バイオバンディング・思春期について生理学的、解剖学的に記事にしています。
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#サッカー

サッカーにおける高強度持久力運動の重要性(トレーニングを試合の身体的要求に合致させるためには、短い休息時間で反復的な高強度活動を行う能力に重点を置く必要がある)

サッカーにおける高強度持久力運動の重要性(トレーニングを試合の身体的要求に合致させるためには、短い休息時間で反復的な高強度活動を行う能力に重点を置く必要がある)

高強度インターバルトレーニングサッカーは高強度運動を繰り返し行う間欠的なスポーツとして特徴づけられます。

そのため、トレーニングを試合の身体的要求に合致させるためには、短い休息時間で反復的な高強度活動を行う能力に重点を置く必要があります。

高強度インターバルトレーニング(HIIT:High-intensity interval training)は、同じ力学的運動と持続時間を使って連続的に行う

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なぜ疲労が高まると傷害発生率があがるのか?(若年選手が疲労状態に陥ると床反力に耐える能力が低下、筋活動が低下することで、骨に加わる負荷が増大することを示唆している)

なぜ疲労が高まると傷害発生率があがるのか?(若年選手が疲労状態に陥ると床反力に耐える能力が低下、筋活動が低下することで、骨に加わる負荷が増大することを示唆している)

疲労 短時間の運動によって疲労が高まった結果、受傷リスクの既知の指標が上昇し、その結果、動的な関節安定性が低下することが報告されています。

サッカーにおいては、疲労が高まると傷害発生率が上昇することが、プロ成人男性選手、およびエリート若年男子選手の両方で報告されており、前者は試合前半、後者は試合後半の終わりが近づくほど傷害の発生頻度が高まります。

この時間枠において、神経筋の機能とコ

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ランニングと競技パフォーマンス(有酸素性能力を測定するフィールドテストは、連続的多段階トラックテストと、最大努力による多段階シャトルランテストの導入によって変革を遂げた)

ランニングと競技パフォーマンス(有酸素性能力を測定するフィールドテストは、連続的多段階トラックテストと、最大努力による多段階シャトルランテストの導入によって変革を遂げた)

有酸素性能力を測定するフィールドテスト
ランニングと競技パフォーマンスに対する関心が増大した1980年代、有酸素性能力を測定するフィールドテストは、連続的多段階トラックテストと、最大努力による多段階シャトルランテストの導入によって変革を遂げました。

これらのテストはいずれも強度が次第に増加して、テストが終わる頃には、被験者の最大努力による運動を必要とし、通常は、録音された音に合わせて運動を行ない

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プレシーズン期の準備トレーニング(競技特異的適応を促すために特異的なコンディションを向上させるには、乳酸耐性トレーニング(LAT)、無酸素耐性トレーニング(ATT)、リン酸系トレーニング(PST)が推奨される)

プレシーズン期の準備トレーニング(競技特異的適応を促すために特異的なコンディションを向上させるには、乳酸耐性トレーニング(LAT)、無酸素耐性トレーニング(ATT)、リン酸系トレーニング(PST)が推奨される)

プレシーズン期における質の重要性
シーズンで勝利を収められるかどうかは、プレシーズン期(競技にもよるが6~8週間)のトレーニングの質に依存すると考えられています。

ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチにとってこの時期は、最大パフォーマンスを生み出し、傷害リスクを低減させるために、筋力、パワー、アジリティ、柔軟性、無酸素性持久力、除脂肪体重などの諸特性を向上させる時期になります。

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青少年の柔軟性エクササイズ(運動前の最適なウォームアップでは、自体重のかかる多関節運動に焦点を合わせ、可動域全体を使って徐々に動的な運動へとアスリートを誘導する必要がある)

青少年の柔軟性エクササイズ(運動前の最適なウォームアップでは、自体重のかかる多関節運動に焦点を合わせ、可動域全体を使って徐々に動的な運動へとアスリートを誘導する必要がある)

柔軟性トレーニングと筋骨格系
青少年は筋骨格系が常に変化しているため、この発達段階で用いられた柔軟性トレーニングによる利益が無駄になる可能性があります。

しかし、より成熟したアスリートは、定期的な柔軟性トレーニングを取りれることから利益を得て、筋骨格系を修正し、神経筋の効率向上に順応する能力が備わっていきます。

思春期前と成熟したアスリートのストレッチング
例えば、まだ成長スパートを体験してい

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