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東大・松尾研発 AIベンチャーCEOに聞く[後編]最先端研究×驚異の速さ×技術クオリティ

 株式会社neoAIの代表取締役 CEO & Founder、千葉 駿介さんの話を聞いてきました。

 本稿では僕なりに、neoAIの強みと、なぜ僕が顧問になったのか、その理由を述べておきたいと思います。



最新研究成果が最速でプロダクツに反映

 neoAIの強みは、事業の先進性はもちろん、大学の研究室での最先端の研究の成果が、時間をおくことなく、同社のサービスに実装されるといった、技術的なクオリティが図抜けて高い、といった点です。

東大松尾研発AIベンチャーCEOに聞く[前編]RAGに振り切り大手企業から受注

 と、【前編】の冒頭で述べました。

 研究者にはジレンマがあります。研究そのものは楽しいのですが、それらが社会で実装されるのには、5~10年くらいかかることもあります。僕も昔、大学院の学生として、研究に取り組んでいましたが、その研究がビジネスに適用されたのは数年後でした。

 しかしneoAIの特長は、それがわずか数カ月といった、研究の現場を知っている人が聞いたら驚愕するような速さで実装できる、そのスピード感です。しかも東大の松尾研究室という、日本のAI開発の先頭を走る研究室の成果です。


ソースコードでわかる技術力

 僕は、千葉CEOに、どのようなシステムを開発しているのか、システムのソースコード(プログラミングの中身)を見せてもらったことがあります。

 僕も、昨年1年間、AI中山を開発していましたので、見れば、AIの開発コードはある程度わかります。

 neoAIのサービスのソースコードを拝見したところ、コードがとにかく美しかった。しかも、論理的な抜け漏れがなく、実に効率的にかつ、システム保守が簡単にできる、そんな理想的なコードが目の前に並んでいました。

 僕は、そのコード、つまり、neoAIのサービスの技術の中身を見て、これはすごい会社だなと驚いたことを今でも思い出します。それほどすごい技術力だったのです。

2つの顔を持つAIベンチャー

 1年前なら最先端と呼ばれた、Chat-GPTを使ったRAG(ラグ)サービスのようなものは、今では、どのシステムインテグレータも開発できるようになっています。そのため、既存の汎用化された技術だけを使っていても、技術的な優位性は保たれません。結果、クライアントの価値創造において差別化できません

 生成AIの進歩によって、「今」できるようになったことだけに取り組むのではなくて、生成AIの進歩がどの方向に進むのか、どのような技術や機能が、遠くない未来に生み出されようとしているのか、といった、最先端の技術情報を常に得て、予測をして、会社経営に次々と反映させていく。それをやりきれた企業だけが、強いAIベンチャーになれると思います。

 生成AIという非常に広い分野のなかで、neoAIは、生成AIによってDXやSaaSの効率化に貢献し、企業や組織の課題を解決していくという、システムインテグレータが取り組む一歩先を行く実装をしている側面と、知的財産といった新しい価値を創造していく、クリエイティブなスタートアップの側面の両方を持ち合わせています。


「学生ベンチャーだから」の偏見を取り払う

 ところで、世間は大きく誤解していると思うことがあります。「学生ベンチャー? 大丈夫なの?」という誤解です。

 先ほども述べましたが、技術者の視点からは、見た目は似たプロダクトに見えて、中身が全然違うということが多々あります。アカデミックの人が書いたコードは、見る人が見れば、その質の高さが一目瞭然でわかります。

 質の高いソースコードで開発されたシステムやサービスは保守性、改善性が高いので、クライアントの要求に迅速に対応できますし、メンテナンスコストも安く済むためサービス料金も安価に設定できる。そんな利点につながります。

 そういうところ一つとっても、「学生だからいい加減だ」と先に決めつけるべきではありません。むしろ、アカデミックな技術がビジネスにダイレクトに反映されてることで、一般的なシステムインテグレータより一歩先を行くことができる、そう感じています。

アイデアをAIで実現していく

 僕自身は、学生時代にはアカデミックな研究テーマを社会にすぐに反映したいと思いながら、それがなかなか叶わず、大学院を卒業後、総合商社に入社しました。

 その後、ECシステム開発・サービス会社、コンサルティングファーム、小売業と、様々な経歴を経ています。そして、昨年、生成AIが何たるやを理解するため、AI中山という自分の分身を開発し、オンライン会議に出すという経験を積むことで、ある程度AIの技術的な理解もしてきました。

 ですので、技術の視点と長年の多種多様なビジネスの視点の両方をクロスさせることで、生成AIを使ってこんなことができる、あんなことができる、といったアイデアを多く持っています。

 でも、アイデアを実現するための技術的なハードルは高く、どこか炊きる会社、チャレンジできる会社はいないものかと思っていた時に、neoAIと出会いました。

 ですので、千葉CEOから期せずして「会社を手伝ってほしい」というオファーを頂いたときに「neoAIならきっとできる」という直感が働き、僕は顧問になることを決めました。

 neoAIの技術力に、僕のアイデアを託すことでイノベーションを起こすことができれば、僕の夢は叶うからです。NeoAIは、夢を現実化できる会社になれると僕は思っていますし、生成AIが生み出す世界をいち早く見てみたい。そんな思いを抱かせる魅力が、千葉CEOが掲げるビジョンを実現しようとするneoAIにはあります。

 今回のneoAI千葉CEOの対談を通じて、その思いはいっそう強くなりました。生成AIの技術革新のスピードは速く、AGIが生まれるのも、そう遠くないと思います。そのフロントランナーに、neoAIになってほしいな、という気持ちで、今回の対談の締めにさせて頂きます。



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