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ゲーム業界12年目の何でも屋がゲーム業界の転職方法を解説してみた!

こんにちは、凪咲薫です。

この記事では、これまで私が築いてきたゲーム業界でのキャリアについて解説していきます。

私は小さい頃からゲームが身近な存在であったことから、ゲームを作ることに興味を持ち、自分も遊ぶ側から作る側で働けないかと夢がありました。誰しも一度は遊んだことのあるゲームですが、実際にどんな人たちが作っているのか、気になりますよね。

ゲーム業界でキャリアを積み上げた私が、ゲーム業界のこと(年収、仕事内容、キャリアの作り方、就職・転職の仕方)についてご紹介していきます。

このnoteを読んだ方がいい人:

・ゲーム業界に興味がある人
・ゲーム業界に転職したい人
・ゲーム業界でキャリアアップしたい人

本編に入る前に、私のことを詳しく知らない人もいるかと思うので、簡単にゲーム業界でのキャリア(実績)を紹介させてください。


~活動実績~

・自社開発のブラウザゲーム運営(5タイトル)
・ゲームプランナー、ゲームディレクター、リードディレクターを担当
・国民的大型タイトルモバイルゲームのプランナーを担当
・同社にて100名規模のチームに配属、大規模開発の経験を積む
・ゼロイチ開発のプロダクトマネージャーを務め、有名人気アニメのARリアルエンタメの開発・ローンチを成功
・電子漫画書籍のディレクション、SNSアカウント立ち上げ・運用、Twitterキャラクター企画、SNSキャンペーン企画
・プロジェクトマネージャーとして、web3(ブロックチェーン、NFT)を活用したエンタメコンテンツ新規事業の企画・推進
・他国のメンバーと一緒に新規ゲームブランドの立ち上げを担当
・中国を起点にアジア全域をターゲットとしたゲームのローカライズ事業を展開
・他国のゲームが日本市場で受け入れてもらえるように企画・調整
・ベンダーマネジメント(外部の開発会社やイラストレーター、シナリオライター、デザイン会社)といったディレクション

~経歴紹介~

今話題のAIアバターです!

幼少の頃から、国境を問わずに愛される作品を生み出してきた手塚治虫さんなどの世界的に有名な漫画家、野村哲也さんなどの有名なゲームクリエイタースティーブ・ジョブズのようなIT分野で面白いものを作る偉人たちに憧れて、「自分も世界中で愛される作品づくりに携わりたい」という想いでゲーム業界に足を踏み入れました。

今となっては、ゲーム業界12年目のベテラン業界人ですが、駆け出しの頃は本当に大変でしたね、、、。

今にも潰れそうだった小さなゲーム会社で思い描いていたゲーム業界とのギャップに衝撃を受けたり、ロジカルシンキングが強めのゴリラに囲まれながら日々もまれ続けたITメガベンチャー時代、メタバース領域のARスタートアップ企業で「ゼロイチ開発」を経験し、新しいことにチャレンジし続ける、世界から注目されるユニコーン企業で新規ゲームブランドの立ち上げを経験し、今では個人で仕事を受けるようになり、ブロックチェーン領域やアニメ、webtoon、Vtuber領域での新規事業立ち上げに携わっています。

これらの経験を通じて、プロダクトマネージャー(PdM)、プロジェクトマネージャー(PjM)、ディレクション、マーケティング、ファシリテーション、ゲームのシナリオを監修、プロジェクトマネジメント、簡単なコードの組合せ、契約まわり、渉外、UI/UX設計、コミュニティマネジメント、、、etc。1つの職種にとらわれない幅広い経験を積んでいます。

ゲーム業界でも、ここまで多種多様な業務経験を持つ人材は少ないです。

ゲーム業界12年目が取り組んでいる業務

就職活動で大手ゲーム会社に落ちまくっていた私でしたが、海外で制作されたモバイルゲームを各国にローカライズしたり、アニメのリソースを使った新規事業のプロデューサーまでも手がけることができました。会社員としてスタートアップから大企業までの経験をもっているので、クライアントニーズに合わせて、細かい動きから大きな動きまで柔軟に変えることが強みです。それだけでなく、ゲーム開発・運用で培った経験からプロモーションなどの横展開することもできます。

今も幼少期から芽生えている憧れを追いかけている最中ですが、私なりのやり方でやはりヒット作を生み出し、メディアミックス展開したり、グローバル配信したりなど、最終的に似たようなことができている実感があります。

その他にも異文化を超えたプロダクト制作、海外で制作されたモバイルゲームを各国にローカライズし、他国のゲームが日本市場に受け入れられる企画や調整も担当することができます。

ゲーム業界でキャリアをスタートさせ、今では広くエンタメ領域でいくつになってもわくわくする体験を味わい尽くす日常を送っています。

ゲーム業界の年収

憧れのゲーム業界に就職、転職を考えても、ネットの情報で年収1000万円を超えている人もいれば、年収200万円しかないなど、人によって金額が様々です。「ゲーム業界の年収っていくらなんだろう、、、」と疑問に思っている人も多いと思います。

実際にゲーム業界で活動する私の視点と国税庁など信頼のあるデータをもとに、ゲーム業界の年収について解説していきますね。

厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査では、平均年収は584万円になっています。また、令和2年の国税庁の調査結果によれば、民間給与の平均は約436万円です。ゲーム業界は、民間の給与よりも平均年収が高めに位置していることがわかります。

また、企業別年収ランキングでは、1位スクウェア・エニックス・ホールディングス が平均1429万円と業界給与のトップを走っています。上場しているゲーム企業の平均年収はおよそ615万円です。

ゲーム業界の給与は、職種やプラットフォームによって変化してきます。

出典:令和3年賃金構造基本統計調査

【職種別の年表】

・ゲームプロデューサー:692万円
企画やプロジェクトの責任者。予算管理やスケジュール、人員の編成などプロジェクト単位で総指揮する業務です。

・ゲームディレクター:400~700万
ゲーム開発の監督役。スケジュール管理や品質チェック、クリエイターへの指示、進捗管理などの業務を行います。

・ゲームプランナー:350~700万
キャラクター設定やルール作成を担当。ゲーム企画担当者、ゲームデザイナーなど、企業によって呼び方が変わる職種です。

・ゲームプログラマー:300~450万
ゲーム開発のプログラミングを担当。仕様どおりに操作を行うための工程をプログラムする業務です。取り扱うゲームによって変動。モバイルゲームの新卒500~700万。

・ゲームデザイナー:300~400万
ゲームに登場する人、モノのデザインを担当。ゲームキャラクターや背景、アイテムなどゲームに出てくる絵をデザインします。美術系の専門学校や大学でスキルを身につけた人材が多いです。

【プラットフォーム別の年収】

・VR、ウェアラブル端末:690万円
Virtual Reality分野やスマートウォッチなどの端末の分野。

・業務用ゲーム機:590万円
ゲームセンターに設置されているアーケードゲーム。

・携帯型ゲーム機:570万円
Nintendo Switchなどの持ち運びできるゲーム機。

・パソコン用ゲーム:570万円
PCゲーム。eスポーツの種目として扱われるようなタイトルもある。

・据置型ゲーム機:560万円
PlayStationのようなテレビ画面やモニターなどで遊べる家庭用ゲーム機。

スマートフォン・タブレット:550万円
スマートフォンやタブレット分野。平均年収が低い一方で求人数は多い。

出典:一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会『CESA ゲーム開発者の就業とキャリア形成 2019』

ゲーム業界は実力主義!自分次第で年収UPが期待できる

ゲーム業界は、他業種と違い、企画がヒットすれば、年齢関係なく役職がつき、年収が増えるケースが多いです。とくに新しいスキルを習得することで年収が飛躍的に伸びていく傾向があります。成果を出した経験があれば、新規の大型プロジェクトが立ち上がった際にも、指名されヒット作に携われる機会が増えていきます。

とくにプロデューサーやディレクターなど管理職につくことができれば、年収も一気に高くなるのが特徴です。私の場合ですが、業務委託の仕事を引き受けるようになったことで年収が増えていきました。結局、会社員の収入には限界があるためです。また、会社自体を日系から外資系にしたことも年収UPの大きな要因でした。体感値として、日系企業よりも外資系企業の方が+200万円くらい高かったです。周りの同僚の話を聞いても数百万は違いそうでした。

ゲーム業界は、地道にスキルを養い、経験を積んでいくことで評価につながりやすくなります。つまり、実績や信頼さえあれば、どの企業でもひっぱりだこな人材になれるわけです。

2:ゲーム業界の市場規模と動向

ゲーム業界の市場規模

出典:業界動向リサーチ「ゲーム業界の動向や現状、ランキング-業界動向サーチ」

ゲーム業界の市場規模は2013年から拡大傾向にあります。この要因はスマートフォンが普及したことから、ゲーム業界に「スマホゲーム」の市場が形成されたことにより、売上が上昇していきました。スマホゲームの需要は、家庭用ゲーム機の需要を奪うかのように急成長しています。いつでも手軽にプレイすることができるので、サラリーマン、主婦などテレビゲームユーザー以外の層を獲得することができたことで市場が拡大しました。

また、2020年から新型ウイルスの影響で在宅ワークが普及したことで、ゲーム需要が一気に拡大したことも市場規模が拡大した要因です。現在、海外のスマホゲーム業界が伸びており、とくに中国は勢いがあります。海外のスマホゲームに負けないように日本のスマホゲーム業界の動向も楽しみです。

しかし、近年ではスマホゲーム市場はヒット作が生まれておらず、中国など海外企業の勢いに押し負け、日本のスマホゲーム業界の伸び率は鈍化の一途をたどっています。

ゲーム業界の将来性

スマホゲーム市場の成長率は横ばいになっていますが、今後もゲーム業界は明るい兆しが見えています。ゲーム業界は、今後メタバースなどのVR開発に力を入れる企業が多く、最新技術を取り入れたゲームが次々と市場に登場していくことになるでしょう。

次世代通信規格「5G」が提供開始されたことで、高速で大容量のゲーム通信が快適にプレイできるようになりました。このことからオンラインゲームの市場拡大も容易に予想でき、それにより「eスポーツ」の普及拡大にも期待できます。

ゲーム業界に入って経験した現場でのギャップ

一口にゲームと言っても、プロジェクトや会社によって、対応する業務は違います。私も実際にこの業界に入ってから知ったのですが、ゲーム制作は本当に総合芸術なので、いろんな職種の人が携わっていることに衝撃を受けました。

よくゲームの仕事をしていると言うと、「あ、プログラマー(エンジニアさん)なんだね!」とか「シナリオを書くの?」など聞かれることがありますが、一つのゲームを作るのに以下のような職種の方々と連携を取っていかなければいけません。

【ゲームに携わる職種】
プロデューサー、ディレクター、プランナー、プロジェクトマネージャー、サーバーサイドエンジニア、フロントエンドエンジニア、アートディレクター、UIデザイナー、マーケター、コミュニティマネージャー....などなど、

いろんな分野のプロフェッショナルが結集しています。もちろん、ゲームの内容によってはシナリオライターさんや声優さん、テスターなどその他大勢

「シナリオ書くだけが仕事じゃないんだ!」と。表にはあまり出てこない、ゲームバランスの設計や細かいシミュレーション、地味なマスタ作業、怒涛のリリース前QAテストなど本当にいろんな領域の知見やチャレンジが高度な形で混ざり合って、しかもそれがユーザーさんから怒涛のフィードバックも受け止めつつ、高速で改善・アップデートがかかっていきます。

しかし、これらのギャップにこそ、ゲーム業界でキャリアを築くためのヒントが隠れていました。

3:キャリアップの手順

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