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プペル観た。感想書きます。

 はい、昨日の記事とかその前の記事にあったように観もせずに批判するのはフェアじゃないのでちゃんと観にいきましたよプペル。

 観にいくまでの記事はこちらから

 観たからといって好き勝手言っていいわけではないのでそれなりに自重しますが感想はこちらです。

 なにこのやんわり宗教紹介映画気持ち悪

 以上です。

 そりゃ良かったポイントもありますとも。

 箇条書きになるけど挙げていきます。

・スタジオ4℃の映像が綺麗でした。さすがスタジオ4℃、どんな映画でも最高の表現をしてくれる。

・自分の好きな歌手の秋山黄色が挿入歌を担当してました。

・最初の方にエヴァの予告をスクリーンで観ることができて良かったです。公開延期残念だけど耐えます。

・声優をした窪田正孝くんの演技が上手かったです。人間ではない存在に人間らしさを吹き込んだあの演技はとても綺麗で本職の声優が起用されていたのかと思ってしまうほど。普通に洋画のタレント声優枠でちゃんと声当ててほしい。

・始まる前に食べたホットドックがおいしかったです。

 悪かったポイントを書きます。良かったところだけで満足したい方はこの辺りで戻ってください。

 ここからはそれなりに映画を観てきているオタクによる批評をします。多少どころかかなり辛辣です。

・これ、どの層に向けて作られた映画?

 まず言いたいのはこれ。子供向けアニメーション作品なのか、ファミリー向けなのか、大人向けなのか、信者向けなのか?

 話と映像の使われ方がバラバラでよく分からなかった。

 冒頭の横スクロールの移動シーンについてもあれどこに需要があったの? その直後に主観視点に変わってたりするの視線が無茶苦茶で理解が追いつかなかった。それなら普通にPOVで通して観せた方がすっと入ってきたんじゃないだろうか?

・星タブーなら街中でも出すなよ

 散々星とか外の世界にあるものについての発言が認められてないなら星のチャームだのワッペンだのが普通に使われてたのおかしくない?せめて隠せよルビッチ。

・脚本にしれっと入ってる西野節

 あの人のビジネス書を読んだことがある人なら気づくであろう色々なセリフに込められたメタファーの数々。キャラクターの皮かぶってそれを言うあたりが個人的には、個人的には気持ち悪かった。ホリエモンの多動力ムービーの方がマシやぞそこまでするの。中にサブリミナル効果みたいな勢いで入ってくる「スナックキャンデイ」の看板の数々。いっそ清清しさすら感じるわ。

 そして映画オリジナル?のあの通貨の設定、あれ「お金の奴隷解放宣言」的なやつを想起してしまってすっごい複雑でした。

・結局暴力????えっ???

 いやあの…これ、ルビッチの演説的なものが町中の人に届いて全体を巻き込んでいくとかなら分かるけどさぁ…拳で語るなよなぁ!? いやこれアベンジャーズちゃうやん?全員集合善対悪みたいな構図ではないやん?なのになんで対立させる??? あれか? ことあるごとに自分が書く記事とか呟き見て「絶対長押しアンチやんw」とか言ってくる人いるけどなんであの界隈ってアンチって使いたがるんでしょう。もしアンチなら最初から適当にネガキャンするしこんなん映画をわざわざ観にいかんっての。

 100歩譲って拳とかなら分かるやん。でも飛び道具はあかんやろもう殺す気やん。火炎放射器構えて対話とかもう流石に無理があるぞ?Vシネか?

 このシーン最高に違和感あった。異端者の主人公の行動によって意識が変わった人たちが応援してくれる構図を作るのが目的だったのかもしれないけど、あの煙突掃除業者大集合に至るまでにあんたら自分のリーダーが負傷した理由を(一応)善意100%で子供に当てつけておいてそれする? どこに心変わりするシーンあった?せめてあの武器屋みたいな女の人が話して「あぁ、そんなことをしようとしていたのか…なのに俺たちは…」みたいにある程度落とすシーンを入れるとかなかったのか?

 あとあのプペル殴った劣化ジャイアンスネ夫しずかちゃんトリオのあの心境の変化は何? あの気持ちは報われないに対して、あれか?アンチが心変わりして主人公に協力してくれるポジか?みたいな穿った見方をしてしまう。殴ったことを帳消しにできると思ってるのか? 徹底的にリアリティあることを本で書いてるならその辺もそう書けよ必要やったかあの回想。

・悪者がいないことでカタルシスがないのではないか?

 さっきもちょっと触れてたけどこの映画、勧善懲悪ではないはずなのに悪者的なものを異端審問会に丸投げしてしまっていることがどうかと思っている。

 これあの街が出来上がった経緯を考えるとあの組織(保守派)が煙を焚き続けることについての正当性はあるのにいきなりあんな子供が現れて煙が晴れたら「煙を止めよう」???

 いやいやせめてその辺は異端審問会で決着つけようよ子供が起こした革命の体したテロ防げないのはそこの落ち度やん。ひどく言うようで悪いけど仮に「偏った思想を持った人間」が起こしたテロで情勢とかが変わった方向に舵を切ることに対して文句ないのか?

 あの最初から葛藤してるみたいな雰囲気を出していたレターさんが元から開国するべきみたいな「異端ぶり」を異端審問会で表明するとかすればそれなりに話の筋も通るんじゃないの?

・過剰に詰め込まれた「コラボ感」

 ケチをつけるつもりで最初から観てたわけじゃないんです。でも始まって数分で思ってしまったんです。

何この劣化パプリカ……)と。『パプリカ』という映画観たことある人なら分かると思うんですこれ。

 あのハロウィンの夜という怪異が闊歩する空間を説明するのならもっと色々手段あったと思うんですよね。オセアニアじゃ常識だと思ってました。

 別にこれまでにあった創作をうまく使って表現することについては問題ないし積極的にするべきだと思いますよ。鬼滅は○○のパクリ!みたいな言いがかりとかに対して(いやいや少年漫画ならセオリーはあるでしょ…)って感じのそれ。

 でも今回のあのパレードのシーン、必要でした???

 最後のクレジットに蜷川さんが載っていたから多分そういうことなんでしょうけど、必要なシーンと不要だとされるシーンが分けられていなかったことがとにかく残念。

 エンタメならエンタメに振り切って表現しろよ、途中に思想を入れるなほんと。もちろん作者と作品は別物だけど、作者が作品を私物化することは違うんじゃないのか?というところ。

 せっかくアニメ会社もすごいところだし音楽もすごい人たちが参加していてタレント声優も珍しく完成度高かったのにそれが絡んでいるのが本当に残念。今年ワーストノミネートです。今年入ってスクリーンで映画観てるの2本目なので今後更新されていくと思います。年末どのあたりにランクインするか楽しみです。

 以上、感想でした。

 ちなみに一緒に観に行ってくれた人が話してくれた感想は「よくできた二次創作だったなぁ」でした。(もちろん最初から否定的なことを言うように伝えているわけではなく、彼女自身の発言です。あしからず)

 元々原作が好きだったのに映画であんな感じになるのは残念。とのこと。

 個人的もあの絵本を読んでいい話だったなぁと思っていたのに余計なものが追加されすぎていてしんどかった。

 昔友達とノリで観に行ったーーの科/学が作っているアニメ映画と同じ雰囲気の気持ち悪さを感じてました。

 さらに怖かったのが終わってすぐ後ろにいた2人組が、「やっぱりよかったね!さ、次の回が楽しみ!」と話していたことが怖かったです。一体何プペされてるんでしょうか。サロン会員の中で何回観に行ったかがステータスになってるとかあるんでしょうか?

 あのスクリーンの中で異端は自分だったようです。町の外にいる人間でよかったです。もう今後個人的によっぽどのことがない限り西野さんに関わる話題は書きません。

 明日は参加している読書会の感想を色々書くかお仕事の関係で行かせてもらうあるイベントについて書こうかと思います。 

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