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【知能指数(IQ)は一生変わらない】
と信じておられる方が多いようですがこれは大きな誤解です。

『定型発達』と呼ばれる人も、
10代で大きく知能指数が変化することは
英ロンドン大学の研究チームが
2011年「ネイチャー」に発表しています。

この研究では3~4年で20ポイント変化することが
明らかになっています。

【発達のつまずき】がある場合
IQは、さらに大きく変動します。
ですから、公的補助に
何度も検査結果を求められるのですね。

幼児期のたった一回の発達検査で
【IQは一生変わらない】と思わないでください。

また【知能指数】は
【頭の良さ】を示していると考える人が多いですが
実際には
【体が育っているか】という【成長発達】の要素との組み合わせです。

【体の発達】は視覚、聴覚、平衡感覚、空間感覚などの
【感覚の発達】の基本でもあります。

言葉の理解力が高く、お話しが上手でも
【体の発達】につまずきがあると
【知能指数】は低く出ます。

幼い頃から飛び抜けて頭が良く
周りの大人からも【頭の良い子】と思われている子が
知能検査を受けてみると
非常に低く出ることはよくあります。

その【知能指数】の低さに驚いて
更に頭や言葉、理論などで働きかけると
ますます数値が下がることがよくあるのです。

これは、頭と体のアンバランスさが一層進んでいくからです。
このような場合は、
【体の発達】につまずきがあると
気づくことで問題は改善に向かうことができるでしょう。

【言語性】が非常に高く
【動作性】または【知覚推理】や【処理速度】が非常に低い場合
これは観て理解する、手を動かす【体の苦手】が関係あることが
分かりやすいと思います。

ところがその全く逆の場合
【動作性】が非常に高く
【言語性】が非常に低い場合も
【体の発達】のつまずきが隠れていることがとても良くあるのです。

特に、

パズルが得意
言葉がゆっくり

と、いうお子さんは
【動作性】が高く
【言語性】が低い
という結果が出やすくなります。

このような場合
目や手の動きなど【体の発達】はできている
と誤解されがちです。

ところがアセスメントをしてみると【頭では分かっている】
ことが体の制限によって
【言語】にまだ現れていないことがよく分かります。

子どもにとっての言葉は、運動とダイレクトに関係しているからです。

【動作性】が高く
【言語性】が低い

と、いうお子さんも
高い知的能力と
高度な【内言語】を持ちながら
体の制限によって言葉が出にくくなっていることがあるのです。

体が思い通りに動くようになったときに
急に難しい内容を堰を切ったように話し続けることからも、
それははっきりと分かります。

パズルが得意、
言葉はゆっくり目。

というお子さんは

『視覚優位なので視覚支援』をして下さい。

とよく言われますが
実際にアセスメントをしてみると聴覚が非常に優れていて
視覚的認知力や眼球運動に幼さがあることがほとんどです。

視覚認知にまだ幼いところがあるという認識が
子どもの発達を促すでしょう。

そのように聴覚が優れ過ぎている子は
その情報処理に少し時間が必要なのです。

聴覚による言葉の学習を諦めないで下さい。

言葉が聞き取れていて、よく分かっていても
体の反応としての動きや言葉に出すことは、とても大変なのです。

形の認知力が高いのに言葉が幼いお子さんは
人間の声の音質とその他の雑音の音質を聴き分かることが
まだ不十分なことがあります。

また録音機器で言葉を覚えると、
人とのコミュニケーションが難しくなることもあります。

口の形や、身振り、手振り、表情など、感覚が伴なった、
生身の人間とゆっくりお話しすることが大切ですね。

そして言葉の基本である体の感覚と運動を育てると良いでしょう。

言葉が優位で、形や動作が苦手な子はもちろんのこと
形や動作が得意で、言葉が苦手な子も、
体の発達につまずきがあることに注目してみると良いですね。

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