理由なき学びを楽しもう!未来を拓く学びとは:『最高の学び方』を読んで
これまで「学び」というものにかなりのこだわりをもってきたことに気付いた。
どんなこだわりかというと、せっかくお金と時間を投資するのだからちゃんと見返りがほしいというものだ。
そのこだわりは、元を辿れば自分の英語教師時代の固定観念が影響しているのだろう。
生徒を試験に合格させねば
生徒を志望校に入れさせねば
教育が資本主義に翻弄された結果だ。
生徒の辛そうな顔を見ながら、自分自身も学びは単なる学びでよいのではないかと思いながらも、資本主義経済で教育を施すというのはそういうことだと理解せざるを得なかった。
そんな固定観念がいつしか自分の内部にも入り込んでいたことにも気付かずに今日までその「学び」を続けてきた気がする。
自己投資した分だけ取り返すぞ!
学ばないと稼げない!
学びは学歴や仕事のためのもの!
そんな考え方に陥っていたし、それを家族にも強く求めてしまっていた。
本来、学びとは何なのだろうか。
最近、いまの自分の仕事と全く関係のないことに興味が湧いてきて、それをあれこれしているうちに、学びは学びそのものでいいのではないかと思えてきた。
登山の楽しみ方や登山技術
風景写真の上手い撮り方
映像制作
自然の素晴らしさを伝えるインタープリテーション
環境保全(農業やエコな生活)
食
これらで稼げる・稼げないを考えるよりも真っ先に、知りたいから学ぶ。
その気持ちだけだ。
今まで本格的にハマるような趣味や楽しみがなかったこともあり、金になりそうなものばかりを勉強することしか頭がなかった。
それに、上司からも会社の利益につながるような知識や技術を求められる(当たり前だけど)。
でも人に言われるとなんだかやる気(学ぶ気力)が失せる。
しかし金のために学んでおくか。
こんな繰り返しだ。
金のために学ぶことをやめて、自分の興味の趣くままに学ぶことを始めてみると気持ちが晴れ晴れとしてくる。
毎日が楽しくなる。
自分なりの人生を謳歌するための学びでいいんじゃないかな。
どんな学びでも必ず未来を拓く糧になる
これまでの自分の人生における「学び」について、所々反省する点はありつつも、学んできたことに対しては後悔はない。
すべての学びが今につながっているから。
英語教師になるために国際関係学や異文化論を学んだことが外国籍社員と働く際のコミュニケーションに活かせたし、IT企業でも職種横断チームで働く際の他者理解と協業につながった。
それに、中規模のベンチャー企業から少数精鋭のベンチャー企業で働いたことも、商売の厳しさや難しさ、マーケティングやPRの重要性を知ることができ今後自分で個人商店をやる際に活かせる考え方を吸収できた。
学びによって仕事を変え、働く人を変え、働き方を変え、住む場所を変え、さまざまな転機を経験した。
すべてこれまでの学びが作ってきた結果が今ここにある。
いまの仕事と全く関係のないことに興味を持ち学んでいるのも、過去の学びがいまに連れてきてくれたからだと思う。
学びは、出会いや環境、人生観、色んなものを変えてくれる。
でもそれは学んでいるそのときではなく、ハッと気付いたときにそうなっているもの。
金になろうがなるまいが、ありったけ学んだらいい。
学びにムダなものなんてひとつもないから。
1ミリでも興味があるならそこに飛び込む
この本は単なる勉強の仕方ではなく学びの本質について書かれているのでそもそも学びって何だっけ?と疑問がある方はぜひ読んでみてください。
読み進めてみると、自分の学びを客観視しメタ認知することができるのでおすすめ。
そしてこの本の中で最も心に響いた言葉は上記で引用した通り。
学ぼうとするとつい、よし勉強するぞ!と気張ってしまうけど自然体でやってみっか〜、始めてみっか〜😉みたいな気持ちで取り掛かってみよう。
あなたがいま関心を寄せている事柄は何ですか?
私は食を生み出すことや環境保全、気候変動にかなりの興味関心を強めている。それらへの知の追求(ただただ知りたいという一心)でこれまでのキャリアを捨ててガラッと仕事まで変えようとしている。
歳を重ねるごとに新しいことに挑戦するのが怖くなり億劫になってくる。
そんなときこそ逆にフットワークと心の軽さを大切に。
今までがリセットされるというよりは、学びの追加でより人生に彩りがもたらされるだろう。