成功者の失敗談は、踏み出させてくれる

どこに行っても『成功談』にアクセスできる、実にラッキーな時代を生きていると思う。


例えば書店なんかに行くと、偉人の偉業について書かれた本が無限大にある。


例えば、スティーブジョブズはこんな風に天才だった!とか、マークザッカーバーグはこんな風に革命を巻き起こした!っていう本とかね。


とてもかっこよくて、読めばモチベーションがたしかに一瞬は上がる。


でも、それがきっかけで私も何かにチャレンジしてみよう!っては正直なりにくい。


ああ、やっぱ凄いな〜。で終わる。


なんてったって、彼らは雲のような存在だしねって、やっぱりどこかで思っちゃうんだよね。


そこで、だ。


私はもっと、既に成功した人の輝かしい成功談というよりも、”失敗談”の方を読んでみたいなぁと思う。


他人の不幸は蜜の味とかじゃないよ!


単純に、成功者の

『私は過去にこんなことをやらかしました!』

とか

『こんな失敗やらかしたけど、こうやって克服して今に至るよ』

みたいな情報って、サクセスストーリーに比べたら、かなり非公開だよなぁと思う。


でも、そこにこそ価値がたっくさん詰まってるし、見たいなぁと思う。


と思ってた矢先、だ。



無料トライアル期間ギリギリのKindleを徘徊していたら、まさに『偉人の失敗談』がテーマの本に出会ったのだ(!)ドンピシャリ。



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こういうのが、欲しかった!!


大野正人さんが書かれた『失敗図鑑』という本。

与謝野晶子や、夏目漱石など、日本の歴史に名を馳せている人物の失敗談から、

ベートーベンやピカソなどの、世界の誰もが知ってる偉人の失敗談まで、幅広く紹介している。


そして、その後偉人がその失敗をどうやって成功に繋げていったのかを、ポップなイラストと共に、おもしろおかしく紹介している。


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(目次からおもしろいよね)




夏目漱石の、しっぱい?!


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本書によると、文学の世界では知らない人がいないくらい有名な夏目漱石は、もともと英語の先生だったらしい。(全然知らなかった!)

ある日国から『もっと英語を学んできてほしい』と言われ、イギリスに渡航。

いざ行ってみると、異国での生活に馴染めず、商売道具だった英語も現地で全く通じず、いわゆる『引きこもり』になってしまったらしい。


国からお金を貰って、わざわざイギリスにまで行ったのに、ほぼ何もせず結局帰国するという失敗をやらかした漱石。


英語を教えることを生業としていた彼はショックを受けたらしい。


その傷を少しでも癒すために、漱石の友人は、彼に小説でも書いてみたら?と勧めてみた。

そして出来上がった作品が

吾輩は猫である

らしい。


実は、彼は小説を書くことがめちゃくちゃ得意だったのだ。


漱石の失敗談からの学びは、


自分に向いていることなんて、最初は誰にも分からない。

向いていることというのは、新しいことを始めることで知ることができる。


ということだ。


はじめから天才作家だったわけじゃない。


英語教師の失敗を経て、小説を書くという新しい挑戦をしたからこそ、成功できたそうだ。





ジョブズさんの、失敗談もあった!

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なんと、この本には伝説のスティーブジョブズの失敗談も掲載されている。


こだわりの強いジョブズは、自分が満足のいく商品を作り上げるために、従業員に何度も、何度も商品を作り直させたらしい。時には作り手にひどい言葉をぶつけてしまうこともあったそう。


そんなジョブズがやらかした失敗は、

人と衝突しすぎて、

自ら立ち上げた会社を追い出されてしまう

ということだった。



いやいや、社長が追い出されるて。


そんなことある?!?


それこそ、引きこもりになりそうだ!!(笑)



しかし、そこからジョブズが取った行動は、新しいパソコンの会社を作り、アニメーションの会社を買い取るということだった。


その会社、ピクサーは後にアニメーション界に革命をもたらすことになったそう。


ジョブズは、新たな環境を自ら作ることで返り咲いたのだった。

(その後、アップル社がジョブズの作った会社を買い取り、彼はアップルに戻ってきたけど...。)


この失敗から学べることは、自分のミスで今いる居場所や関係を手放さなきゃいけなくなったとしても、また新しく築くという手もあるということ。


ジョブズのように、会社を起こすみたいな大きなことじゃなくてもいい。

ただ、新しい環境に飛び込んだり、新しい人間関係を作り上げることはできる。


新しい居場所は、ちゃんと見つかるんだよというメッセージに励まされた。




結果、偉人に親近感が持てた。

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普段はやや非公開気味の、偉人の失敗談。


読んでみると、ああこういうのがもっと公開される世の中であってほしいなぁ...と強く思った。


だって、偉人たちに親近感が持ててしまったのだ。


私たちは、挑戦することを普段恐れがち。

それは、失敗する可能性があるからだ。


でも、


こんっなに偉い人でも、がっつり失敗もしてるんだなぁ....と思うと、正直なんかホッとする。


しかも、彼らの失敗談ってどれも今の成功談に繋がっているから、失敗を乗り越えて今に至ったんだな、挑戦+失敗=成功なんだなぁ....って、教えてくれる。


しかも説得力が半端じゃない。学びがずっと入ってくる。

あなたが言うなら、確かにそうかもしれないね...となる。


偉人だって、失敗する。やらかしてる。


それを知ることで、挑戦してみようかな...? もしかしたら私もできるかな....?って、ちょっと勇気が湧いてきたりする。


成功者の成功談は、モチベーションを上げてくれるけど、


成功者の失敗談は、踏み出させてくれる力があるかもしれない。


失敗談”も”本棚にたくさん並ぶ世の中になってほしいな。


















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