15年分の研究成果を余すことなくお伝えします(約9,000字)。 末尾に、教室が発展していく過程と「行動に繋がる指針」をまとめた一覧表を掲載しています。具体例と共にご活用ください(該当部分のみ、有料)。 音楽の個人教室に焦点を当ててみると、誰もが「見よう見まね」で教室を始めて、「見よう見まね」で運営しているように感じます。裏を返せば、個人教室をしっかりと定着・発展させていくためのノウハウが確立されていないということでもあります。(競争が激しいように見えるが、実は、競争は起
先日、3年半ぶりに有観客で発表会を開催しました。出演者が半年間かけて、細部にまでこだわって準備してきた、言わば作品を聴こうと、多くの人が集いました。努力を見守ってきた出演者の家族・友人が来てくれるのももちろん嬉しいのですが、それ以外に、ただ純粋に「この特別な発表会を見たい・聴きたい」と駆けつけてくれる人が、年々増えているというのは、開校当初は全く想像しなかったことで、時間をかけて、丁寧に教室を作ってきて、本当に良かったと感じています。 そもそもを辿ると、「音楽教室の発表会と
2013年2月の教室内新聞にて、以下の様なことを書きました。 そこから10年を経て、本日(2023/4/27)、以下の様な記事が出ていました。 全体の傾向としては、そもそも、カラオケに行く人が減っていて、一方で、「ひとりカラオケ」需要が増えるなど、カラオケという存在自体の変化を考慮しなくてはいけません。 ですので、「共有するものが増えている」、「(年代を越えて)同じ曲を歌ったり聴いたりして交流できる可能性が高まっていると言える」という表現を、鵜呑みにするのは危険だと思い
文字だけの分厚い本。それだけで嫌になっちゃって、幼いころから、だいぶ大人になるまで、長らく本を敬遠していました。「本を読む人は偉い」というような周りからのプレッシャー、ありましたよね?勧められれば、勧められるほど、読みたくなくなるのが、人の性(さが)というもの。陰ながら、少しだけ努力をしたこともありますよ。でも、全く駄目だったんですよね。 そんな私ですが、現在は、「本を読むのが趣味」というくらいに、本を読んでいます。きっかけは「電子書籍」。スマホや電子書籍リーダーを使って本
小学生の息子がナスDの大ファンで、飽きることなく、繰り返し番組を見ています。いつぞや私ものめり込み(巻き込まれ?!)、気づけば、自分から情報を追うようになっています(笑)。そんなナスDの名物企画、無人島生活を一緒に鑑賞していたところ、何だか突如、腑に落ちる感覚が。 企業に勤めていた頃と、個人事業を始めてからで、何が違うのだろう、とずっと考えてきました。例えば、やった分だけ得ることができるとか、時間をコントロールできるとか、働き方の条件の違いがあったり、リスクの違いがあったり
noteのオススメに表示されていた「chatGPT」に関する記事。最近話題のワードですし、これから書く人増えるのだろうな~くらいのつもりで開いたら、プロフィール欄に「音楽」の文字が。「ああ、だからオススメされたのか」と思ったら、なんと、著者は音大の元学長?! 「ChapGPT」と「音大」というワードのギャップに興味がわき、早速、著者のページを訪れました。そうしたら、もっとすごかった! ご専門が政治学ということで、音楽が専門ではありません。にもかかわらず、音楽大学に20年以上
コツをつかんで早くうまくなりたい生徒と、基礎からしっかりと身につけてほしいと考える先生。特に大人向けのレッスンでは、足並みをそろえるのは容易ではありません。幸せなレッスンの形はどこにあるのか。私たちの教室の取り組みをご紹介します。 ひとつしか無いルートが塞がると、登れなくなってしまう。 ――趣味であっても「しっかりと歌がうまくなる教室」を目指すなら、基礎と応用の両方に取り組む必要があります。でも、趣味というジャンルでは、必ず「楽しさ」を求められます。このシンプルで究極的な
音楽教室運営「未経験」で、でも、「それだけで食べていかなくては」という状況に身を置き、十数年が経ちました。実際にレッスンをするのは妻ということもあり、もちろん敬意を払いつつではありますが、遠慮なく、音楽教室特有の事情や慣例に切り込んできたという点が、他の教室との違いなのかなと思っています。 妻にとっては、音大や音楽教室、そして音楽講師の慣例が当たり前すぎて、疑問にも思わないことが多かったようで、「そんなの誰も教えてくれなかった~!」という発言が、いつぞや定番に。一方、私の方
大人の音楽レッスンが本格普及しないのは、手軽さを重視するあまり、継続的な学習に結びつくレッスンが提供されていないからではないか。 そんな問題意識を元に、これまで、「大人の習い事」のあるべき姿を追い求めてきました。インタビュー形式で、私たちの教室での取り組みをご紹介します。 「大人だって、成長したい」。心の奥底に眠る、そんな気持ちを大切にしたい。――教室を開いて10年近くになりますが、開校当初のレッスンと、今現在のレッスンとでは、何か違うことはありますか。 「昔は生
生徒から「無理なお願い」をされたら、先生である「あなた」はどうしますか?関係が悪化することを恐れ、「今回だけは特別に」としてしまうのか、あるいは、「それはできません」と断るのか。どちらにしても、相手に対して、良い感情は残らないように思います。 逆に、先生側の都合で、生徒に何かを強いていることは無いでしょうか。毎度、生徒が「先生からのお願い」を飲んでいる状態では、生徒側の不満は溜まっていく一方です。 習い事は、すぐにうまくなるものではありませんから、教室(先生)と生徒は、長
わたくし、現在は、ボーカル・ボイストレーニングの教室を運営していますが、実は以前、クラシックの音楽事務所に勤務しておりました。小さい頃から様々な音楽を聴いて育ったものの、当時、クラシック音楽に関しては、全くの初心者。入社前の面接で、「最近行った公演は?」と聞かれた時は、「ドラリオン」と答え(※シルク・ドゥ・ソレイユですね)、入社後、ツアーパンフの翻訳をしている際は、「Queen of the night」がわからず、先輩に質問する始末(※夜の女王:魔笛ですね)。よく採用してい
長い間、専門を極めようと努力をしてきた人たちが、立場を変えて講師となり、いざ大人向けレッスンを始めてみると、戸惑うことが多くあると思います。特に音楽の専門教育を受けてきた人である場合、「師匠と弟子」という形で学んできたケースが多く、自分が身を置いていた世界から「一般社会」に踏み出した時のギャップは、計り知れません。 現在、音楽講師をしている妻も例外でなく、教室を開校した当初は、生徒の何気ないひと言に悩んだり、涙したりと、なかなかつらい時期を過ごしました。ひとつひとつ挙げてい
遡ること約10年。準備を重ねた後、念願だった自分たちの教室を開校し、意気揚々とレッスンを始めた私たちは、生徒の喜ぶ姿に満足していました。しかし、しばらく経つと、何かむなしい気持ちが。ある程度コツをつかんだら、そこで満足して辞めてしまう。新しい生徒が来ても、一から同じことの繰り返し。そしてまた、辞めてしまう。この先に何があるのだろう?大人のレッスンに限界を感じた私たちは、そこから大きく舵を切ったのです。 -------------- はじめまして。 ミュージック・キャンバスと