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批評&書評&音楽批評&散文

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どこまでも善良な文章を集めました。読んで心地よい気持ちになってもらえたら嬉しく思います。
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#現代詩

稀にあること

稀にあること

結局のところ私には文才もなにもなかったのだと今さら気がついた、今更かよ、な話だけれども、4年前にネット詩投稿を始めた理由が小説を上手く書きたいなだったわけで、その結果を総括しなきゃっと、思いたったわけです。ちなみに、いま、「総括」と打ちながら「とうかつ」と読んでいた。この、漢字が読めないの件について話そうか。漢字が読めないは単に読書不足。文才もなかったし、私は読書家でもなかったのね、といことにも今

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まるちぷる あうと

まるちぷる あうと

みなさんが気がついていないか未体験なだけで別の世界はある。パラレルワールドとは少し違う。でも同じかな、なんていうものに時々出くわす。たとえば海外ドラマのフリンジ。あのドラマに出てくるいくつかのツール、アイテムには、あーこれだっていうのがある。たとえば彼ら彼女らが別の世界とシンクロをする時だ。どうやって?幻覚剤を使って。あれはLSDだ。たぶん。

そのシンクロを仮に「飛ぶ」と呼ぼう。シンクロも飛ぶも

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絶望とはなんですか?

絶望とはなんですか?

2016年の9月に書くことが上手くなりたいと、詩の投稿サイトというものへ足を踏み入れた。詩を書く趣味をもっていたわけでもなかったし、詩を読むことが好きなわけでもなかった。読んだことがあった詩など宮沢賢治と中原中也とランボウの地獄の季節ぐらい。初めて覗いたその詩の投稿サイトでは自分の作品を投稿する前にまず、他人の投稿作品へのコメントが義務付けられていた。どうせなら一番上手くて一番人気がある作品を読ん

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私の現代詩2.0宣言「私は今も中身の無いこどもな異邦人です」

私の現代詩2.0宣言「私は今も中身の無いこどもな異邦人です」

読書人口はひと昔前とは違いかなり少ないと実感する。知人たちの様子からすれば10%いかないとみる。多くの人は日々の営みに疲れ文字を目で追い思考する忍耐が辛くて仕方がないのではなかろうか。

文字を打って創出するのがメインのSNSさえも、その思考の労力に疲れてしまうものではと察する。ところが、詩を趣味にされてる人々のコミュニティに身を置くと、実感する読書人口10%が70%になる。倍率が微妙かと思われる

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指差すことができない/大崎清夏 詩本評

指差すことができない/大崎清夏 詩本評

どう読めばいいのか困惑した、という感想が多い。
私が初めて詩集本というものを買った「指差すことができない」は中原中也賞を受賞された作品。これを読むと詩の手法がある小説とは何か、が逆説として理解されるだろう。外界を書いている言葉が自己の内側を表しているということ。形而下の外界を現す言葉が形而上の存在を書いているということ。読者は形而下から外界の実存を認識しようとする。しかし書かれている言葉は形而上の

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批評への酷評

批評への酷評

survofさんの作品は詩に馴染みのない人が読んでも良さがわかりやすいと思うのです。それはつまりカタルシスがあるってこと。「良さがわかりやすい」。それはわかりやすい浄化作用の体感とは違う。言うなれば村上春樹作品を読んだ時に受ける「読後のなんとなくな気分」であり、その気分を喩えるならばカタルシスであるということ。夕狩さんの批評文にはカタルシスは示されていないし、そのなんとなくな「読後の心地よい気分」

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