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人生を分ける勇気と臆病:優しさに触れた成長の瞬間とロングアイランド・アイスティー

#創作大賞2024
#オールカテゴリ部門
#自由律俳句


●自身の内なる「紙一重」が人生を分ける

考えすぎて臆病になるか。挑戦する勇気を出すか。
後悔と悲しみ。満足と喜び。
最初の一歩を踏み出すかどうか。
この紙一重の差が、時として人生を分けることがある。

幸せとは、勇気あること。

勇気を出して、 一歩踏みだした先に限りない幸せがあった。

●私の初恋

初恋は、中学3年生。友だち4人で、西立川の国営昭和記念公園にグループデート。
「花に囲まれた美しい公園」にもかかわらず、憩うゆとりは全くなく、ただただ緊張。
その中で、彼女の思いやりで、生まれて初めて、好きな女性と手を繋いだ。天にも昇るような気持ちだったことを、今でも覚えている。

しかしその恋は、実らず、そのあと、片思いが続いた。

友だちと、男同士。告白の方法について語り合ったこともある。
短い期間ではあったけれど、彼女が出来たこともあった。

その時々において、純粋であったと思う。一生懸命だったと思う。
でも何かが足りなかった。
不器用。勇気。それは、傷つくことを恐れない勇気だった。

●勇気を出して、心からの告白

学生になって、どうしても好きな人が出来た。

ああでもないこうでもない。半年くらい悩んだ。

心から誰かを思うことは勇気がいる。

たとえ片思いでも、本気で好きになった人を失ったときの、
半端ではないダメージを知っていたから。

だから無意識のうちに
小さな彼女の欠点を気にしてみたり
自分の中で逃げ道をつくってしまっていた。

素直でない心が
悲しみをふせぐかわりに

大きな幸福も逃がしてしまっている・・のかもしれない。
心から好きになるという感情に憧れながら臆病な心

でも、今度だけは特別。彼女だけは特別。
傷つくことを恐れて、あとで後悔したくなかった。

だから、時間がかかったけれど、とうとう勇気を出した。

「心からの告白」

そしてお付き合いするようになった。

一人暮らしのアパートに彼女が来るようになった。合鍵を渡した。

すでに社会人として独立していた彼女は、仕事を終えて、僕の帰りを、待っていてくれるようになった。

明かりのついた部屋に帰る喜び。

「暇だったから。」

そういって、彼女は、手料理を作って待っていてくれた時の感動。嬉しさ。

「ああ、幸せだなァ。」

はじめての感覚だった。人生がいつもと違うなにかに変化していくことを感じた。

●「本気で人を好きになる」ことの実感

姿が美しいから好き。何となく、性格が良さそうだから、好き。
でも、後になって考えると、どこか思い込みのような気がしなくもない。

思いやりに直に触れた。温もりを強く感じ、生まれて初めて、
「本気で人を好きになる」ということを実感できた。

人の優しさの力を、深く知り、そして、一人の人を心から愛せるようになった時、人は豊かになる。勇気を出して、一歩踏みだした先に、限りない幸せがあった。
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●カクテル:ロングアイランド・アイスティー

ジン、ラム、ウォッカ、テキーラの4つのスピリッツを使って作られるカクテル。そんなロングランド・アイスティーのカクテル言葉は「希望」。

人生もまた、ロングアイランド・アイスティーのように、様々な異なる要素が調和し、美味しい出来事や喜びが生まれ、優しさや希望に出会っていくのかもしれない。その原動力が勇気。これは自分自身に、いつも言い聞かせている目標である。

自身の内なる「紙一重」が人生を分ける。
幸せとは、勇気あること。これは、恋愛に限らない。

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