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読んだ本/『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』『三つ編み』

最近はすっかり、週末になると「うお〜読むぞ〜!」と夢中になって読んでいます。いいのか悪いのか(笑)。

とっても素晴らしかった2冊をご紹介します。並ぶとなんだか可愛いタイトルだ。

『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』   古賀及子

「デイリーポータルZ」編集部員・ライターの古賀及子ちかこさんの日記本。noteにアップされていたもののほか、書き下ろし部分も収録されています。

お子さんを中心に、淡々と朗らかに流れる日常。フラットな文章を、終始温かい気持ちで読みました。
古賀さんがお子さんの成長を実感して涙するシーンもあり……それが意外な場面だったのでちょっと笑ってしまいました(ごめんなさい、大好きです!)。

私は子どもを持ったことがないので、「子と暮らす生活の特殊性」について勝手に思いを馳せてしまいました。何が特殊かって、

1.全く別の生き物と共同生活をすること
2.彼ら生き物が、ある日自分の存在にせまったり、追い抜いたりすること
この2つが同時に起こりうること。

ペットとかだと1(別の生物が時たま思いもよらぬ動きをしてくる)を存分に楽しめるけれど、2(ペットが飼い主の存在に肉薄or凌駕)まで行くことはそうそうない。そう思うと、子育てってとてつもないことですね。

全体を通して、著者の温かさはもちろん、子どもたちの柔軟で立派な考えに、心に新鮮な空気をブワーと補給してもらったような気持ちです。また読み返したいな。

(そもそもそう感じるのは、自分の日常生活が単調かつヨレヨレすぎるからだろうか? 凝り固まらぬよう精進したい……)

『三つ編み』   レティシア・コロンバニ

ごく短い章で区切られながら進む作品で、大事に読もうと思っていたのに一瞬でのめり込み、矢も盾もたまらず一気読み。胸がいっぱいになりました。

物語は3人の女性を軸に進みます。
表紙にいるのは主人公の一人、インドのある階級の女性。彼女の物語が(カーストについて詳しく知らなかったため)一番衝撃的でした。それでも、歌のような詩のような美しい語り口でストーリーが進むので、読み通せた。
ほかに、先進国に住む女性も登場します。

読みながら、自分の祖母や母親のことを思いました。
田舎の、機械が入れられない急勾配の棚田で重労働をして生活を維持した祖母。進学は「自活するなら」との条件のもとで送り出され、苦学して社会に出た母親。
二人とも、本当に大変だっただろうときの話は本人からではなく、人づてに聞いた。

昔から思いますが、女性が弱くあったり強くあったりする必要はない。特別に差をつける必要もない。男性も女性もつらいときは好きに泣けばいいし、仕事ができたってできなくたって一緒だと思っています。
日本ではもう少し世代交代を待つしかないのかもしれませんが、もっと色々均していきたいですね。

男性も読みやすい作品だと思います! 魅力的な男性キャラも登場するので、手にとってほしい。

最後までお読みいただきありがとうございます。
楽しいな、読書って一体何なのだろうな……と考えながら、またのんびり読みます。

皆さんのおすすめ本もぜひ教えてください♪

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