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沼の深さにやられた日 Welcome to Dino’s world!

さて、六本木。
恐竜空間を走り回ってたら、履いてたサンダルの尾が外れた。穴からスッポリ抜けたのだ。
優しい受付の方から、一旦出られていいですよ、と再入場許可をいただくも、そりゃここは六本木ミッドタウン。子供用靴なーんてものは、売ってないのだ。

そもそも、サンダルで来たのが間違いだった。しょーがない、googled で修理方法を探す。
そんな私の隣にいた親切そうな海外旅行客。
なにかを察したようで、サラッと、サンダルを手に取り、ゴムを引っ掛けて修理完了。六本木ど真ん中、造形美術でオシャレに遊んでいる我が子に渡してくれた。
あの日の見知らぬ優しいひと、めちゃくちゃ助かりました。ありがとうございます。


サンダル修理@六本木ミッドタウン

それが、2023年夏のことだった。
アデレード出発前に、恐竜科学博”DinoScience” を観に来たのだ。あの時代の、あの場所にあった、あの空間が、再現されている恐竜展、それが”DinoScience”。
まさかの、まさかで、その恐竜展に翌年夏も来れるとは思わなかったけど。

今では、トリケラトプスの名前の由来もわかるし、ステゴサウルスとの違いもわかる。アロサウルスとティラノサウルスの大きさだって全く違うことを知っている。恐竜、と一括りにしていた以前の自分より、随分マシになったと思う。
国立科学博物館、美ら海水族館、旭山動物園をはじめ、息子のおかげで出会った地球生物たちのインプットの量にはハンパないものがある。

で、なにかというと。沼にハマった。

沼って、ナニ?
ヒカリ。光の沼。
”DinoScience恐竜科学博”のポスター画には、一定方向からの光が刺している。まるで、フェルメールのように、一点から放たれたその光が、トリケラトプスを立体化しているのだ。
思えば、骨格標本にも光で創り出された空間があった。

光と影のアロサウルス”ルース”

色の判明した最初の恐竜はシノサウロプテリクス。光の屈折でキラキラと輝く羽毛を纒うミクロラプトルは、メラノソームから色を判定した論文があった。まるで隠された輝く羽をもつ笑いカワセミだ。

“構造色っていうんです、CDの裏面を光に当てると色んな色に輝くでしょ?あれは、層状になってるんです”、と、真摯に質問に答えてくれた、イラストWSでの恐竜くん。
ありがとうございます。
翌日、さっそく色鉛筆でティラノサウルスの鱗に色を散りばめる。光までは程遠いが、構造色の深さと長い工程の第一歩を踏み出した気がする。

で、気付く。歯って何色だ?
なにせ、沼in してますから。

とゆーことで、ティラノサウルスの歯が、展示されてる長崎恐竜博物館に再来館。もちろん、他にも博物館はある。googled で幾らでも画像はある。ただ、同じ博物館って、新しい発見があったり、入ってくる情報量が違ったりするのが面白いのだ。何にしても、一見だけでは分からない。
なんでこんなにアクティブなのか、気になる方はコチラ。

ティラノサウルス”トレックス”

“草食恐竜と肉食恐竜は、足の骨の大きさと数が違うんだよ。肉食恐竜は二足歩行だから、筋肉がいっぱいついてるからだと思うんだ。”と、再来した長崎恐竜博物館で骨から筋肉を推測している小学生男児。

見えているものが、まるで違う。

“恐竜は古生物学になるんです。モンゴルや北海道で化石発掘してる小林先生が北大にいます。京大はアンモナイトを主に研究されてます。岡山理科大には、香川県で発見された化石をハドロサウルス類だと認定した林先生がいますね。僕は大阪公立大学の古生物学でした。ここでは、竜脚類に詳しい人もいますよ。”と、学芸員の方が教えてくれた。こんなゾーン、誰も教えてくれない。質問男児に付き合って下さってありがとうございます。

遠くへ行った、と宿題日記を書いていた。
“これは、遠くへ行ったのは、心なんだ。心が色々学んで戻ってきてくれたんだ”、と。

ともだちがいない、と悲しそうな顔をした子どもと、
素敵なことをしていこう。
と、約束した日から、一体どれだけの旅をしてきただろう。これから、どれだけの旅路が待っているんだろう。
陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず、と心する。

あの日への旅路は、アウトプットのアクセスキーになるハズだと信じたい。
コレから始まる未来に、Cheers!

君の瞳に恋してる Love you, Henry!






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