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門出の季節、お弁当の思い出

雪の降る町、川根本町も最近ようやく暖かくなり始めました。

春といえば、卒業や入学といった行事ですね。今日の出来事で、昔の記憶が蘇ってきたので今回は石関の思い出話も少々。


大井屋は毎年、井川メンパ発祥の地、オクシズ井川の中学卒業生にメンパをプレゼントしています。
これは店主前田さんが自ら考案した企画で、高校生になると街場に進学する井川出身の生徒さんたちに、故郷を思い出して頑張ってもらいたいという願いから始まりました。(なんて素敵なんだっ!!!)

予約もいっぱいな状況ですが、今年もプレゼント用のめんぱはなんとか確保でき、大井屋から生徒さんへエールのお手紙を添えてお渡ししました。

またまた今日出会ったのは、来年高校生になる運動部の娘さん用めんぱをご家族で見に来られたお客さん。

娘さん「お米いっぱい入るかな〜」
お母さん「お弁当作るのに早起きできるかな〜」

それまでの給食生活を終え、高校生になったらお弁当を持っていくそう。部活もするからたくさん食べれるめんぱを!と親子で悩んで選ぶ姿はとっても微笑ましかったし、共感の嵐でしたね。


私の過去を振り返りますと同じような経験がありました。


当時中学3年の3月、高校で使うお弁当箱を求め、当時憧れていた "アルミ弁当箱" を三保原屋に買いに行ったのを思い出しました。(めんぱちゃうんかーい)(ソコふれんといて)

お弁当生活が新鮮でカッコよく思えたし、何より母のご飯を毎ランチで食べられるのが嬉しくて楽しみでした。

入学した高校は、静岡市にある科学技術高校という工業高校でして。建築デザイン科で手書きの製図や住宅設計の課題に追われていました。

部活は応援指導部、いわゆる応援団(ガチ系)でお世話になり。筋トレ、ランニング、発声の訓練を経て付けられたあだ名は吉田沙保里。(誰が霊長類最強や)(沙保里ちゃんは可愛いぞ)

清水(家)から長沼(学校)までは、みんなが乗る静鉄電車を横目にチャリで爆走の通学生活。
ピクミン並みの体力しかない私は、部活を終え家に帰れば屍のように倒れ、食って寝るのが精一杯。


そんな日々の中でふと気づいたのは、

あれ、お母さんと話す時間減ったな?
あれ、お父さんと今日顔合わせたっけ?

中学以上に家の外での時間が濃くなったなと感じました。

けれど、どんなに朝が早くても母はアルミ弁当箱にご飯を詰めて持たせてくれました。
めちゃくちゃ眠そうなのに。自分も仕事があるのに。2時限目には腹の虫を教室中に鳴り響かせている娘を想って、アルミ弁当箱が膨張するほどにご飯を詰めてくれてました。

行事があるときは好物の盛り合わせ、忙しいときは豪快焼きそば飯。勝負の日にはメッセージも付けてくれたり。

私にとってお弁当のやり取りは忙しい中でのコミュニケーションとなっていて、母がお弁当で私の日々を応援してくれてるのを感じていました。

今思えば、何よりも贅沢なご飯だった。
こんなにありがたいことはない。


美談でもなんでもありませんが、私の中で残り続ける大事な思い出です。メンパユーザーのお客さんから聞く思い出話を時々伺えると、私も嬉しくなります。

静岡の学生で、どれだけの人がめんぱを使っているのかな。たくさんのご飯と思い出を詰めて過ごしてほしいし、そんな生活の一部になるめんぱをもっと作っていけたらなと思いました。

家族に詰めてもらう人にも、自分で詰めていく人にも、それぞれの楽しいお弁当ライフを送ってもらえるよう、明日も一日一めんぱで頑張りますよっ!!

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