見出し画像

確実にうまく伝わるコミュニケーションのコツ

仕事を円滑に進めるには正確なコミュニケーションが欠かせません。しかし、相手に正確に伝えたり、伝えられた内容を確実に理解することは、必ずしも容易なことではありません。
そして、情報共有がうまくいかなかったり、認識のずれがあると、大きなトラブルにつながることもあります。
そこで本稿では、すぐに効果の出るコミュニケーションのミスを確実になくす5つのコツを紹介します。

※本稿は、みずほ総合研究所の法人会員向け機関誌「Management Flash」に寄稿した内容を改編して掲載しています。

コツ1 フォーマットを決める

コミュニケーションでミスが起きる原因の多くは「情報不足」です。お互いに勘違いしたまま話が進み、後々「そんなことは聞いていない」などのトラブルになってしまいます。
この情報不足を防ぐためには、「あらかじめ話す内容と順番を決めておく」ことが有効です。すなわち、コミュニケーションのフォーマットを作っておきます。あらかじめ、すべての会話のフォーマットを準備することはできませんが、仕事の定型的なコミュニケーションについてフォーマットを作成しておけば、情報の伝達モレを防ぐことができ、仕事の効率を大幅に高めることができます。
たとえば、作業指示のフォーマットの例(カッコ内を都度変えて話す)は、以下のようになります。
このようにしておけば、伝え漏れがなくなるだけでなく、聞く側も次に何の話が続くのかが分かるため、余裕をもって確実に内容を理解することができます。

1.現状は、(現在の状態)となっています。
2.(目的)のために、(指示内容)をしてください。
3.実施の際は、(注意事項)に注意してください。
4.作業前には、(準備内容)をしてください。
5.作業後には、(確認などの付随作業内容)をしてください。
6.完了報告を、(部署名・担当者名など)にしてください。
7.所要時間目安は、(時間数)です。

コツ2 言葉の意味を再確認する

~~ここから先は有料となりますが、ぜひ最後までお読みいただき、
  募金活動にご協力ください。この料金で救える命があります~~

同じ会社で働いていても、実は業務プロセスをしっかりと理解できていない人がいることも少なくありません。業務で使用する用語の正確な意味を知らずに、「きっとこのような意味に違いない」という思い込みで仕事をしていることもあります。
当然、この状況は非常に危険です。そこで、「内容に誤解が生じている言葉はないか」という視点から、職場全体で言葉の意味を再確認することが有効です。一度しっかりと職場内でやっておくだけで、驚くほどコミュニケーションのミスを防ぐことができます。また、使われ方がバラバラな用語が見つかれば、すぐに一つの用語に統一します。

コツ3 連絡のハードルを下げる

コミュニケーションのミスを防ぐには、「これは別に伝えなくてもいいだろう」と思うような情報こそ、綿密に共有しておくことが重要です。
そのような情報が共有されていない場合、その原因の一つに、「伝えやすい環境が整っていない」ことがあげられます。
上司への報告で、上司の手を煩わせてしまいかねない環境だと、ついつい報告を遠慮してしまうものです。
例えば、会社のメールアドレスへの連絡は、通常、会社のパソコンを開かないと確認ができず、時間がかかったりします。
これに対して、連絡のハードルを下げる方策として、LINE や Facebook のメッセンジャー機能を使って連絡を取れる環境を作っておくことなどが考えられます。ひと昔前は、携帯電話の番号を交換しておけば十分でしたが、今はそうではないことが大半です。携帯に電話はしにくくとも、メッセージであれば送信できるという部下も現実に増えています。
日頃から連絡を取りやすい環境を作ることにより、情報がタイムリーになり、伝え漏れを防ぐことができるようになります。

コツ4 ワンコミュニケーション・ワンメッセージ

一度に多くのことを伝えようとすると、相手も混乱し、情報の行き違いや抜け漏れがおきます。
例えば、「ここに花があって、色は赤で、咲いている花は 3 つ、つぼみは 2 つで、葉の 1 枚は変色している」のような伝え方をすれば、どれかの情報は、相手の記憶から漏れてしまうことになります。
これに対して、「ここに花がある」「色は赤である」「咲いている花は 3 つで、つぼみは 2 つである」「葉の 1 枚は変色している」と、伝えたい情報を 1 つずつ区切って、相手の理解を確かめながら伝えれば、コミュニケーションのミスを防ぐことができます。
このワンコミュニケーション・ワンメッセージをやろうとすれば、「自分が一番伝えたいことは何か、伝える目的は何か」を自分の中で明確にできる効果もあります。

コツ5 情報に検索しやすいタイトルをつける

必要な時に、必要な情報をすぐ確認できないことによって起きるミスは珍しくありません。これもコミュニケーション上の問題に位置づけられます。
ここで大切なのが、「情報に検索しやすいタイトルをつける」ことです。
パソコンにファイルを保存するときでも、明確にタイトルづけのルールを決めて、それにのっとったタイトルをつけなければなりません。
たとえば、一例として、「部署の頭文字_文書タイトル_日付」のように決めておけば、必要なときに必要な文書を確実に見つけることができます。
情報にアクセスするハードルを下げれば、効率的に仕事を進められるようになります。



この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?