免疫を上げるなら、腸活

近年、免疫力と腸が関係している事が注目を浴びています。


腸は、口から食べた食べ物を消化・吸収する場所。

外界から体内に入ってきた食品と共にウイルスや病原菌などが侵入してくるリスクが高い場所でもあります。そのため、腸の壁の内側には、免疫をつかさどっている免疫細胞が集中しています。その数はなんと、体全体の免疫細胞の約7割。さらに、小腸の壁に存在するパイエル板では、免疫細胞に体に有害な異物を学習させて訓練していることも明らかになっています。訓練された免疫細胞は腸での免疫に関与するだけでなく、血液の流れに乗って体中に運ばれて、病原菌やウイルスを退治してくれます。


そのため、免疫力を高めるには、腸の環境を改善する事。

そして、その働きを活発にすることが大切です。


では、そのために出来る事を順番に解説していきましょう。


【食事の見直し】

規則正しく3食をとる。

間食のように、だらだら食べるのは胃腸が休まる暇がないためNGです。

3食をきちんと時間をあけて食べる事がおすすめです。


腸内細菌を元気にする

腸内細菌を元気にする食べ物は、以下のものです。

・発酵食品、菌類（きのこ）：腸内フローラを整える

→味噌、納豆、漬物、酢、キノコ類など

・食物繊維、オリゴ糖：腸内細菌のエサ

→生野菜、キノコ類、玄米など


たんぱく質

たんぱく質には、肉、魚、豆類、卵、乳製品があります。

脂質や糖質が少なく、たんぱく質を多くとれるものを選びましょう。

例えば同じ乳製品でも、チーズなどは脂質が多いですが、脂質・糖質をカットした乳製品などはおすすめです。

また調理法に関しても、お肉を揚げるのではなく蒸して頂くなどの工夫をする事で、脂質を上手くカットする事ができます。


ミネラル

ビタミンAやビタミンEなどのビタミン類、亜鉛やセレン、銅、マンガンなどのミネラルも、免疫細胞の強化してくれます。


抗酸化力の高いもの

・ポリフェノール：コーヒーや緑茶、ブルーベリーなど

・n-3系多価不飽和脂肪酸：イワシやアジなどの青魚

・その他：ビタミンC、ビタミンE、体の中でビタミンAに変わるβカロテンなど


【今いる免疫細胞を活性化する】

水分をとる

免疫細胞は血液の中にいます。

血行を促すためには、水の勢いが必要なので脱水（水不足）状態では十分、血液の流れに載せて白血球やマクロファージなどの免疫細胞を運ぶ事が出来ません。

しっかりと水分を摂りましょう。

また、これは口腔・咽頭の中（口の中やのど）にいる細菌・ウイルスを洗い流し、口の中にしっとりさせておくことでウイルスの増殖を防ぐ意味もあります。

温活

体温が下がると血行が悪くなります。

そうすると、体内に異物を発見しても素早く攻撃できないのです。

また、免疫力が正常に保たれる体温は36.5℃程度以上だといわれています。 免疫力は、体温が1℃下がると30％低下し、逆に1℃上がると一時的には最大5～6倍アップします。

内臓（腸）の活動においても、体温が1℃下がると30％低下するため、やはりしっかりとした温活、つまり

●熱を作り出す筋肉を、

しっかり動かす・作る

●体を温める

●体を冷やさない

という事が大切です。