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今週の選挙(2024 4.14投票)


 4月は選挙の季節だなぁ、と感じるワケですよ。 ・・・って、この前と同じ書き出しになりますが、この記事を書いて更に痛感しております。

 とにかく触れなければならないコトが多すぎて、調べるべきコトが多すぎて、お伝えしたいコトが多すぎてどうしても時間がかかる。
 それで本分である取材レポートが書けないってんだから本末転倒も甚だしいですが、勝手に背負ったものとはいえ、勝手な思い込みとはいえ、全国の選挙を(全て網羅はできないけど)これだけ多く取り上げ紹介し、結果を振り返るコトをしているのは私だけだという勝手な責任感の元、頑張って書きあげました。 是非読んでいただきたく存じます。




◎岩手県・九戸村議会議員補欠選挙(定数1/3人)

 現職の逝去に伴い行われる補欠選挙に3人の「元職」が立候補し1議席を争うという面白い構図です。
 76歳の元職は2015年に落選して以来9年ぶりの選挙。 60歳の元職は昨年の本選で落選し再挑戦。 74歳の元職は2019年に落選して以来5年ぶりの選挙で、それぞれ返り咲きを目指します。 果たしてどうなるでしょうか。


◎岐阜県・岐南町長選挙

 前の町長が辞職し、次の座を元町議と町の元総務部長の2人で争う一騎打ちです。

 前の町長が辞職したのは全国的なニュースになった、

 “99のセクハラ” という必要以上にパワーワードな行為が認定されたため辞職したものです。
 それを受けての町長選。 ともに「信頼回復」を掲げ戦いますが、岐南町は過去に2度も町長が逮捕→辞職しており今回で3度目。 次の町長には本当のホントの本気でホンキで信頼回復に取り組まなければなりません。 その大役を担うコトになるのは、一体どちらになるのでしょうか。


◎静岡県・御前崎市長選挙

 2期務めた現職が退任表明。 次の座を巡って元大学教授と元医療支援団体理事長の2人で争う一騎打ちです。

 御前崎市といえば、中部電力唯一の原発、浜岡原子力発電所が建つ自治体。 現状浜岡原発は停止中で中部電力は3号機4号機の再稼働を目指していますが、元大学教授が再稼働に前向きで元理事長が慎重な考えで意見が異なっているので、そこが争点になるのでしょう。
 その結果はもちろん、両候補の得票差に大注目。 それが原発に対する市民の意見となるでしょうから。


◎岡山県・笠岡市長選挙

 3期目を目指す現職に市議を1期務めた新人が挑む一騎打ちです。

 新人の父親も元市議で2020年に引退し新人候補が引き継いだ形。 自民系で岡山5区選出の加藤勝信衆院議員から為書きが贈られている一方、連合岡山の推薦も受けているようです。
 一方の現職も自民系で加藤勝信氏は出陣式に参加していますので「保守分裂」と言える状況に見えます。 実際、公明は自主投票を決めました。
 ただ、この選挙、というか、この現職は2年前に全国ニュースで名が知られた人です。 覚えているでしょうか、安倍晋三さん(基本的に故人は「さん」づけ)が亡くなった時に「ピースロード」のTシャツを着た画像と追悼文を自身のFacebookに載せたら、直後に安倍さんと統一教会との関わりが表沙汰になり、Tシャツ姿が拡散され総ツッコミを喰らった人がいたコト。 そう、それがこの現職です。
 更に現職は2021年に予算の不適切処理で辞職勧告決議を可決されたのに辞職せず。 加えてパワハラ疑惑も有り評判も賛否が大きく分かれる人のようなので、この選挙は党派性とかではなくこれだけやらかした現職が当選できるかどうかが見どころですね。
 ちなみに現職、出陣式の画像をよく見ると壁に貼られた「自民党」のポスターが、岸田総理が載っているものではなく安倍ちゃんが総理時代の党ポスターでした。 いつまでそれ使ってんだよ、そこまでいくと怖いわ・・・


◎福岡県・行橋市議会議員選挙(定数20/23人)

 現職16人、新人7人が立候補し、政党別では公明が2人、立憲と共産が1人ずつ立てた、女性候補が4人出ている選挙です。

 この選挙の注目すべきはなんといっても、自民系でゴリゴリの右派(というか、ネット右翼)。 そして、かつてtwitter-Xで自身について、

「元走り屋、70台を誇るチームの頭。 圧倒的な戦力で、敵対勢力を焼き払う。 譲歩はない、躊躇もない、示談も許しもない。 もともと『残酷』で有名だった。」

 と投稿し、その内容と漂う圧倒的な “厨二感” から選挙ウォッチャー界隈で「残酷パイセン」と呼ばれている現職が4期目を目指して立候補しているコト!  前回は11位で自民系だというコトを見ると手堅く見えますが、どうなるでしょうか。
 ちなみに彼のtwitter-Xを見ると贈られた為書きを1枚1枚写真で紹介するという荒々しい投稿をしており、送り主の名を見れば「あっち界隈」の面子をまとめて見られるという便利な機能がついているので、興味のある人はリンク先からご覧くださいませ。


◎長崎県・壱岐市長選挙

 4期務めた現職が退任表明し、次の座を巡って元市職員、元衆院議員秘書、元市議、元市職員(候補者順)の新人4人で争う選挙です。

 「今週の選挙」では基本的に候補者の名前を書かないので特定はしませんが、基本的に保守系候補同士の中、元市職員2人のうちの1人には長崎県知事選で当選した知事の選挙運動を指揮し、選挙事務所で横田一氏の突撃取材を肩からかけていたカバンを引っ張って阻止し、後に知事陣営からの「電話料金」支払い額が多すぎると刑事告発を受けた某選挙コンサルタントが入っているというウワサが有り、もしそうなら議員経験の無い人物が組織力を生かして元議員秘書や元市議を破って当選しちゃうのか、結果が非常に気になります。


◎鹿児島県・鹿児島市議会議員選挙(定数45/61人)

 現職34人、元職1人、新人26人が立候補し、政党別では自民が21人、公明が6人、立憲が5人、共産と維新が3人ずつ、社民が2人、国民民主と参政が1人ずつ立てた、女性候補が15人出ている選挙です。

 まず触れなければならないのは、立憲5候補が立候補受付を開始の8時30分には並ばず遅れて届け出るコトでポスター掲示板の最後尾5枠を立憲候補で固めるという奇策を取ったコト! ただ、5人中4人のポスターに同党の川内博史衆院議員の顔が載っている以外、ポスターデザインに統一性が有るワケではないため、この作戦が効果的かどうかは分かりません。
 そして最大のトピックは、これまで鹿児島市で議席を持っていない維新が3候補も擁立してきたコト。

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 統一地方選後は鹿児島どころか九州ブロックで殆ど候補を立ててこなかっただけに驚きです。 更に鹿児島で維新は議席を持っておらず、その程度の規模で3候補全てをフォローするコトが出来るのか。 まぁ維新は選挙運動も放任主義というか自己責任のスタンスが見られる時も有るので、そうなったら相当厳しい選挙になるでしょう。 もう統一地方選後の頃の “出せば勝てる” ようなステージは既に終わっているのですから。

 更に参政党も出てきたから街は大騒ぎさ! しかも最近話題の、

 稲を喰い荒らす外来生物「ジャンボタニシ」を敢えて田んぼにバラ撒いて「カルガモ農法」ならぬ「ジャンボタニシ農法」をしているコトをSNSに投稿。 当然大問題となり農水省が注意喚起に動く事態になった、その人が立候補しています。 参政党の候補といえば良くも悪くも無名の人が出てくるケースが殆どの中、出馬前の時点でここまで有名になった人は初めてでしょう。
 先週、福山市議選でまさかの落選となった参政党。  この候補はあまり期待されていないのか、最近の地方選挙では投票日前日に応援演説に入った神谷独裁者代表が告示日の7日に入っており、これでは効果も得られないと思われます。 さぁ、どうなるでしょうか。


 さて、ちゃんと取り上げる選挙は以上となりますが、今週は維新と参政が他選挙にも出まくっているため、それらをコンパクトに取り上げます。 今週は特別仕様です。 御了承下さい。


▼今週の維新

◎埼玉県・志木市議会議員選挙(定数14/26人)

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 統一地方選後、埼玉県では6勝1敗。 しかも1敗は推薦候補なので後任候補は全勝です。 ただ「埼玉」と「維新」といえば、

 昨年4月の県議選で当選した維新議員が居住要件を満たしていないとして異議申し立てが出て県選管が審査し当選を無効と決定。 最高裁までいきましたが決定は覆らず当選無効となったばかり。 その影響は如何に。「62歳男性」という維新らしくない候補で当選できるでしょうか。
 ちなみにこの選挙、前回が無投票だったせいで「N」系の人が無所属や地域政党の仮面を被って立候補していたり、ろくすっぽ働かないくせに最近元芸能人と結婚して露出だけは一丁前な人とかのロクでもない候補もいるので、そういった人には絶対に投票しないようお願いします。


◎新潟県・佐渡市議会議員選挙(定数21/24人)

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 統一地方選後、新潟県で初の候補者擁立。 しかも佐渡市。 維新の選挙といえば近隣の議員が選挙運動を積極的に手伝うのが特徴ですが、フェリーや高速船に乗って佐渡に集結するのでしょうか。 そうじゃなければ新人候補、しかも「70歳男性」という志木市より更に維新らしくない候補で勝ち抜けるのか。 落選3人ですが決して楽な戦いではありません。


◎岐阜県・下呂市議会議員選挙(定数14/17人)

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 岐阜県では今週から3週連続で議員選挙に候補者を立てる予定で、その第1弾が下呂市。 岐阜で「維新」ブランドはまだ新鮮味が有るので他選挙よりは当選に近いかもしれませんが、コチラも65歳男性の候補。 これまで維新は30代40代の候補がドンドン出ていましたが、今の維新には若い候補が集まらなくなっているのかもしれません。 


◎静岡県・御前崎市議会議員選挙(定数13/21人)

 今週の候補で唯一の現職。 前回の選挙は無所属で初当選し、今回維新公認で2期目を目指します。 前回は3位当選でしたが議員選挙の場合「2期目を目指す現職」というのは1期目の仕事ぶりをシビアに評価される厳しい選挙になるコトが多く、候補者の4割近くが落選するという超激戦を「維新」ブランドで生き残るコトが出来るか、注目です。


▼今週の参政党

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◎岡山県・笠岡市議会議員選挙(定数20/24人)

 38歳男性という「売れ線」の候補を擁立してきましたが、彼の職業「インターネット販売」についてネット上では激しめのツッコミ(疑い)が入っており、それがどう影響するか。 定数や他政党などの構図から見て有利に見えますが、余裕なのか忙しいのか神谷独裁者代表が選挙期間中に現地入りする予定は4/10の22時現在、出ていません。 どうしたのでしょうか、福山市議選で落選したのが未だ効いてるのでしょうか。 それとも応援に入るのが面倒くさくなったのでしょうか。

◎埼玉県・坂戸市議会議員選挙(定数20/23人)

 コチラの候補は「無所属」なのですが一時期参政党HPに「公認予定」として載っていたようで、本人のSNSを調べても「離党した」という旨の言葉は見つからなかったため、私は「ステルス候補」としてチェックリストに載せておきます。
 もしかするとですが、参政党、このような「ステルス作戦」を計画的に始めているような気がするので、今後も情報を集めながら拾い上げていくつもりです。


以上となります
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます



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