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選挙結果振り返り(2023 10.22投票)

 昨日は何といっても参院徳島高知補選と衆院長崎4区補選、そして宮城県議選が大注目でしたが、結果は他で取り上げられているので、コチラではそれ以外の選挙を取り上げてみます。
 今回も「選挙公報は大事だよ」という話になりますが、「あの党」がとんでもない選挙公報を出したせいで落選を多数出すという、とんでもない結果も出ています。 是非最後までご覧くださいませ。




◎北海道・釧路町議会議員選挙(定数16/17人)

 現職13人、新人4人が立候補し、政党別では自民立憲が1人ずつ、公明が2人、共産が3人立てた “定数プラス1” の選挙は無所属の現職が落選。 女性候補3人は全員当選しました。

 共産候補が3人も出ているのは、いくら定数プラス1の選挙だとはいえイヤな予感がしましたが、前回の共産候補が8位9位13位だったのに対し今回は9位11位14位。 順位も得票もダウンしましたが、とりあえず全員当選となりました。
 それにしても、選挙公報(PDF)を見て何となく誰が落ちるか予想し、やっぱりそれが当たるのだから、何度も書いていますが選挙公報ってバカにできないのです。 候補者の「能力」が見えてきますから。


◎宮城県議会議員選挙・青葉選挙区(定数7/10人)

 現職新人各5名立候補し、政党別では自民が2人、公明・立憲・維新・共産・参政が1人ずつ立てた選挙は無所属新人の1人と参政新人、そして自民現職が落選。 女性候補は2人当選しました。

 前回は自民2人、公明1人、立憲1人、共産1人、無所属2人が当選し、立憲1人と無所属1人が落選。 その反省からか立憲は1人に絞ってきた結果、見事トップ当選を勝ち取りました。
 3人立候補した無所属議員は新人2人と現職1人。 新人候補のうち1人は格落ち感が見えてきたので落選も仕方なしとして、残りの新人は今回引退する現職の後継候補で現職の方は東北電力系の方。 ともに強い支持層を持っていた(引き継いだ)ので当選です。
 維新候補は “いかにも!” という方が立候補しスタッフ(他自治体の維新議員)も運動量が多そうでした。 宮城県では勢いが良い維新ですが今回の県議選は、最下位当選したこの選挙区を含め2人当選したものの2人落選し「快進撃!」と手放しで喜べる結果では無かったかと思われます。
 そして、まさかの1人落選となった自民党ですが、他候補の顔ぶれと昨今の世相を見て、この結果は予想できないワケではありませんでしたが、まさか現職の方が落選し、7月の仙台市議選に落選したけど県議選に出た方の新人が当選するとは思いませんでした。 ついこの間、市議選で落選し当選した方と差がついたかと思ったら、この結果で市議選の自民議員より上の立場になるという皮肉。 自民宮城県連内で荒れなきゃイイですけどね。

 そんな、自民が落ちるような激戦区を参政党が勝ち抜けるワケが無く、応援に高井千歳ボードメンバーが1回、そして神谷宗幣代表が2回も入り本気度が伺えましたが結果は9位。 この手厚い応援も、来たるべき衆院選に向けて顔を売るためだったのでしょうか。 ただ、参政党は宮城県を含めた東北地方が「重点ブロック」ではないハズで、そこに出馬しても同じようなコトになるのが容易に予想できるのが現状。 またしても「かかし」を演じるコトになりそうです。
 今回の参政党候補、演説も上手だしキャラクターも立ってる。 唯一の欠点が参政党候補というコトに、いつ本人が気づくでしょうか。


◎茨城県・ひたちなか市議会議員選挙(定数25/28人)

 現職22人、新人6人が立候補し、政党別では自民・立憲・共産が各2人、公明・国民民主が各3人、維新・社民が各1人立てた選挙は、共産と維新の候補各1人と無所属現職1人が落選。 女性候補5人は全員当選しました。

 共産と立憲は議席増を狙って2人立ててきましたが、前回25位の最下位当選だったのに2人立てた立憲は、2人合わせて約2,000票の割りふりが上手くいって “最下位&ブービー” で当選しました。 結構危ない賭けでしたが、勝ちは勝ちです。
 一方、前回23位だった共産は2候補合わせて約2,900票獲ったものの票割りが全く出来てないせいで1人落選しました。 共産党ってこんなに票割りが下手でしたっけ? 2021年春頃までの取材で見た共産党は地区ごとで投票先を決めて支持者に指示していましたが・・・

 維新社民は議席維持の1候補立てで、社民候補は前回19位で今回21位当選でしたが、維新候補は落選しました。 コレは「維新」が受け入れられなかったというより、候補者が2022年に行われた定数2の補選でトップ当選できなかった人なので、候補者として弱かったのが最大の要因かと思われます。
 ちなみにその補選で維新候補より勝ってトップ当選した方は今回、東海村が隣にあるひたちなか市で「核保有を!」と主張するような「アレ」候補。 無事に最下位落選となったのでした。 めでたしめでたし。


◎埼玉県・所沢市長選挙

 4期目を目指す自公推薦の現職に元衆院議員とケアマネジャー協会会長の新人2人が挑む選挙は、元衆院議員の新人が初当選を果たしました。

 泉房穂前明石市長がガッツリ応援に入っていた元衆院議員候補。 その成果が出たのか過半数の票を獲得し現職も寄せつけない圧勝でした。 泉氏のコテコテすぎる応援演説が有権者に届いていたのかどうかは分かりませんが、泉氏は参院徳島高知補選と合わせて応援連勝記録を更に伸ばしました。

 一方、自公推薦の現職はというと、

 子ども(小学三年生以下)だけで留守番や外出させるコトを「虐待」とするというトンデモ条例案が物議を呼んだ影響がモロに出たか、元衆院議員の新人に約16,000票もの差をつけられました。 結局、勝てる要素の無い選挙だったのでしょう。

 ところで、勝利した陣営に某「奇跡の選挙プランナー」が入っていたというウワサが有りますが、本当でしょうか? 確かに「泉氏が明石市でやったコトを所沢でもやります!」というばかりで自身のコト、街のコトを殆ど言わない戦略は「振り切れてるなぁ~」とは感じましたが・・・


◎新潟県・津南町議会議員選挙(定数12/16人)

 定数が前回から2議席減る中、現職10人、元職3人、新人3人が立候補し、政党別では共産が2人立てた選挙は、共産党1人を含む現職3人、元職1人が落選し、女性候補は5人中4人が当選しました。

 津南町といえば、“最年少町長” の桑原悠氏がトップにいる自治体です。

 よそから見ると輝かしく見えますが、取材で入ると親ほど年の差が離れた町議からの “妬み” から来ているとしか思えない対立・軋轢が生じています。 ただ、町長自身の姿勢にも疑問を感じるコトもいくつか有り、なかなか闇が深そうな自治体だなぁと見えます。
 そんな中で行われる町議選に、過去最多となる5人の女性候補が立候補しており、新人3人中2人が女性。 もしかしたらこの方々が “町長派” だとするならば、この2人の候補が改選後の議会運営に大きな影響を与えそうです。
 それが議会と町長の間をとりもつ潤滑油になるのか、それと町長の提灯持ちに成り下がるのか、どちらになるのでしょうか。


◎奈良県・橿原市長選挙

 2期目を目指す自民推薦の現職に前市長が再び挑む前回と同じ顔ぶれの一騎打ちは現職が返り討ちを果たしました。

 何が何でも市長に返り咲きたい元職が藁をもすがる思いで維新と手を組みましたが、前回が約1,400票差に対し今回は約8,000票差。 ただただ、哀れです。


◎奈良県・橿原市議会議員補欠選挙(定数2/4人)

 辞任で空いた2議席を埋める選挙に、維新と共産の各1人を含む4人が立候補し、維新と無所属の2人が当選しました。

 辞任した2議員は4月の奈良県議選に出馬するためでしたが、いずれも維新の議員(しかも県議当選)。 維新としては2議席欲しいトコロですがサスガに定数2で2議席独占は難しいので1人立候補に絞り、トップ当選しました。 市長選の維新候補が約18,000票に対し補選の維新候補が約15,000票。 これを見ても如何に維新の市長候補が維新支持層以外から相手にされなかったかが分かります。
 一方、無所属の2人は “市長派” の候補で、よりちゃんとした選挙運動をしていたように見えた候補が当選したようです。
 そんな中で共産候補。 前回の選挙で失った議席を取り戻しに来たようですが、市長選とのダブル選挙という構図に埋没してしまいました。


◎徳島県・吉野川市議会議員補欠選挙(定数1/2人)

 県議選出馬のために辞職(当選)した1人の議席をめぐって、立憲公認の新人と無所属新人の一騎打ちは無所属新人が当選しました。

 辞職した市議というのが立憲系無所属の方なので、立憲としては絶対に勝ちたいトコロでしょう。 実際、かなり良さげな候補を立ててきましたし、選挙前ですが辻元清美参院議員をはじめとする国会議員が多数応援に入ったようです。が、それでも勝てない。 立憲が補選で弱い姿は他選挙でも見たコトありますが、いくらなんでもあの候補を勝たせられないとは。 相手候補の情報が全く分からず、教育委員会の委員を務められているようなのと県民ゴルフ大会に出場していたのをネットでやっとこさ見つけた程度。 そのような方に負けるなんて・・・ 実は今回10本の選挙で最もショックだった結果が、コレでした。


◎高知県・土佐市長選挙

 5期目を目指す現職に「舞台プロデューサー」の新人が挑む、16年ぶりの市長選です。

 3期連続で市長選が行われなかった土佐市。 そんな閉塞感あふれる自治体だからでしょうか。

 地域おこし協力隊でやって来た方と地元市民との軋轢が全国的なニュースとなりました(※ただコレは双方とも如何なものかと思う部分が有ります)。
 そんな中で行われる市長選。 新人が硬直化していると思われる市政を転換すべく立候補しましたが、約4割の得票で現職に及びませんでした。 確かに海の者とも山の者とも分からない新人を選ぶコトが難しかったコトも理解できますが、多選の現職を選んだところで緩やかに沈没していくダケだと思いますが・・・


◎高知県・南国市議会議員選挙(定数21/28人)

 現職15人、元職2人、新人11人が立候補し、政党別では公明が2人、共産が4人、立憲社民参政が1人ずつ立てている選挙は、現職1人、元職1人、新人5人が落選。 女性候補は6人中4人当選となりました。

 コチラの共産は4人立て! 3人現職1人新人で議席維持を狙いましたが、前回は10位11位16位20位に対し、今回が17位21位22位23位! なんと2人落選で逆に議席を減らしました! 落選が7人も出る選挙なので考えられた事態では有りますが、とにかく今回は選挙公報(PDF)が酷すぎた! 是非リンクから見て下さいな、想像を絶する「アレ」っぷりですから。

 さぁ、そして参政党。 63歳の男性を立ててきて19位で当選しました。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 宮城県議選で落選したため連勝はストップしましたが、地道に地方で議席を拾い上げているのが現状です。
 コレで「8.30事変」以降で8勝3敗。 未だ大きく勝ち越しております。 


以上となります。
当選された皆様の御健闘をお祈り申し上げます。



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