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今週の選挙(2024 3.24投票)


 今週は選挙が40件(無投票含む)も組まれていますが、こんな選り取り見取りの中でも「選挙出まくりマン」は動きませんでした。 やはり今年1月2月の毎週出まくった「第二章」を経て、先週から「第三章」がスタートしたのですが、やはり “勝てる(得票率10%以上獲るコト)選挙” を吟味していく形に戻したようです。 厄介なコトになってきました。

 と、いうワケで “レギュラーコーナー” はお休みですが、(他の選挙ウォッチャー様が取材予定のものは除いて)取材予定の1件を含めた10件セレクトして御紹介いたします。 参考になれば幸いです。




◆【取材予定】長野県・宮田村議会議員選挙(定数12/17人)

 現職10人、新人7人が立候補し、政党別では公明と共産が1人ずつ立て、女性候補が2人出ている8年ぶりの選挙です。

 前回無投票、前々回は定数プラス1人だった候補者が、今回急に新人が7人も立候補し大激戦となっています。 まず取材すべきはその背景辺りからかなぁと。
 また、公明から新人1人出ていますが、なんと振り返られる2008年以降に公明党の議員・候補が出ていないのが宮田村のようで、公明のコトですから出るには当選に絶対の自信が有るのでしょうが5人落選という構図で何位に入るのか、注目です。

 では、厳選した残り9件を、御紹介。


◎北海道・松前町長選挙

 3期務めた現職が退任し内装業の人と前副町長の新人2人が争う、8年ぶりの選挙です。

 松前町は風力発電にチカラを入れていて町内に発電所が7か所ほど有ります。「風力発電」といえば騒音や景観が問題になりがちですが、そこは北海道。 近くに有るはなだらかな森と牧場です。

 野鳥保護の観点から反対の声は挙がっていますが、この選挙で賛否は争点になっていない模様。 再生可能エネルギーを活用した活性化策を示す選挙となっているようです。
 ちなみに松前町は風力発電でカーボンフリーと3割安い電気代を目指しているとのコト。 ほらね、誰だよ、再生可能エネルギーは高いって言ってるヤツは・・・


◎岩手県・北上市議会議員選挙(定数26/30人)

 現職21人、新人9人が立候補し、政党別では共産が3人、公明が2人、立憲と社民、そして出ました、参政党が1人ずつ立て、女性候補が9人出ている8年ぶりの選挙です。

 北上市は小沢一郎氏のお膝元。 立憲公認候補の人は前回まで無所属で出馬した方で、それ以外にも2人の新人の応援に入っている模様です。 またトヨタ系の工場や秋田新幹線が通っているためか連合のチカラも強そうで、立憲と社民の候補に無所属2人の合わせて4候補に推薦を出しているようです。
 そして共産。 現在の3議席に対し現職2人+新人1人立てました。 前回無投票で1議席増やしたものを維持できるのか。 注目です。
 なお、参政党候補は53歳男性が出ていますが、後程まとめて触れます。 もうひとつ出てるんですよ今週は・・・


◎宮城県・大和町議会議員選挙(定数16/22人)

 現職14人、新人8人が立候補し政党別では公明、共産、そしてココに参政党が1人ずつ立て、女性候補は3人出ています。

 さて、参政党。 今週は北上市と合わせて東北2件の選挙に候補を立てました。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 神谷独裁体制と化してから全ての選挙に応援に入っている独裁者代表は土曜日に東北に入り2候補を応援します。 独裁者代表のスケジュールに合わせて候補者を立てているのでしょうか。
 ともあれ投票日前日に入るのが最も効果的なので理にかなっているとも言えます。 大和町は落選が6人も出る中「37歳女性」という “売れ線” 候補で勝ち抜けるか。 北上氏は政党候補が多数いる中で存在感を出せるのか、先々週の選挙で連勝がストップしたため何が何でも勝ちたいトコロでしょうが、どうなるでしょうか。

 そして共産は5期目を目指す71歳男性。 前回は “定数プラス1” の選挙でブービー当選でした。 相当厳しい戦いだと思われますが、議席を維持できるのか注目です。


◎山形県・遊佐町長選挙

 前の町長が病気で亡くなられたコトを受けた選挙で、いずれも町議を辞して立候補した男性と女性の一騎打ちです。

 コチラは洋上の風力発電計画が進んでいますが大きな争点にはなっていない模様。 女性候補には舟山康江参院議員が応援に入り「前町長の意志を継ぐ」とアピールしていて、直近の町議選となる2019年では女性候補の票が男性候補を上回っていますが、果たして結果は。


◎秋田県・羽後町議会議員選挙(定数12/14人)

 定数を一気に4人も減らし、現職11人、新人3人が立候補し政党別では共産が2人立てた、全員男性の選挙です。

 今週のポイントのひとつ、「定数プラス2の選挙に共産候補が2人」の選挙、その①です。 2人とも安定の70代で、2期目を目指す人が前回10位。 6期目を目指す人が前回15位でした。 定数が減る中でコレを見る限り、1人に絞った方が良かったような気もしますが、現職を降ろすなんて非情なコトが出来ないのが共産党。 さて、それが吉と出るか凶と出るか・・・


◎石川県・かほく市長選挙

 6期目を目指す現職に市議を辞した女性の新人が挑む、20年ぶりの選挙です。

 元日の能登半島地震で、かほく市は液状化などで約1,700棟の住宅に被害が出ているとのコト。 なかなか「選挙」というムードにはならないでしょうが、そんな中で、

 元市議が「無投票はよくない」として1か月前に立候補を表明し選挙戦となりました。 急な出馬で準備もままならないのでしょうが、とはいえ現職は初当選から一度として投票で選ばれていない人(全て無投票当選)。  年齢も74歳と新人とは20歳差あるため、もしかしたらもしかするかもしれません。 大注目の選挙です。


◎三重県・明和町長選挙

 町長の死去に伴う選挙で元副町長と3回連続立候補の人、そして元会社員の新人3人で争う選挙です。

 先月、前の町長が早朝に側道を歩いていたところをクルマにはねられ亡くなるという事故が起き悲しみが広がりましたが、行政を進めるために速やかに次の町長を決めなければなりません。 有権者も複雑な心境でしょう。
 そんな背景や候補者の構図を見ると、元副町長の圧勝に私には見えますが、町民は誰を新町長に選ぶのでしょうか。


◎京都府・南山城村議会議員選挙(定数10/12人)

 現職9人、元職1人、新人2人が立候補し、政党別では共産が2人、公明が1人立て、女性候補は1人出ています。

 コチラが前述の「定数プラス2の選挙に共産候補が2人」の選挙、その②です。 やはり2人とも70代で共に3期目を目指す候補。 女性候補が前回6位、男性候補が前回8位でした。 京都は共産党が強いので大丈夫だろうと思いつつ、元職と新人が現職に比べて若いのでそれがどう票に影響するのか。 京都で議席を落とすワケにはいかないでしょう。 共産にとって一層負けられない選挙です。


◎鳥取県議会議員・鳥取市選挙区補欠選挙(定数2/3人)

 議員の辞職と失職に伴い、自民推薦公明支持を受ける猟師、立憲・国民民主・社民の推薦を受ける元連合鳥取副事務局長と、維新公認の元市議の3人で争う選挙です。

 新型コロナの助成金不正受給で逮捕→起訴されて辞職した、知事と同姓同名の県議、

 有権者にお中元&お歳暮を配ったとして公選法違反で有罪を喰らい、辞職勧告決議を受けながら辞職せず、判決後控訴しなかったため失職となった自民の県議。 昨年4月の選挙から1年も経たずに不祥事で2人も辞職した鳥取県議会。(他に「ゴルフ同好会の会費を私的流用した」などとして辞職勧告決議を受けながら辞職しない自民の県議が1人います)
 まさに「クリーンな議員」が求められる環境に目をつけ、昨年4月に初当選した維新市議が早々と辞職し一気に県議の座を狙ってきました。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 当選すれば統一地方選後初の中国地方の議席獲得となりますが、市議を1期務め上げないままの転身を有権者がどう判断するでしょうか。

 自党議員の不祥事で失った議席を取り戻しに来た自民は「42歳・猟師・女性」という “不祥事隠し” にはもってこいの人材を引っ張ってきました。 よくこんな人を見つけられるよなぁと感心しますが、自民が不祥事を起こしているのは鳥取だけでなく国政や他地方も然りで厳しい目が向けられるコトに変わりはないでしょう。 そんな中で勝ち抜けるのか。

 国政野党系の候補はバリバリの連合候補。 他候補が40代と若いので65歳の安定感を見せられれば勝機も見えますが、自民と比較して地盤が弱いためどの候補よりも連合票頼みの組織戦をしなければ勝てないというのが悲しいトコロですね。 この結果は来月の衆院島根補選に影響が出る可能性も有るため、どちらも絶対に負けられない戦い。 唯一の “負け” となる候補、及び政党は、どちらになるでしょうか。


以上となります
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます


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