子どもがイジメにあった時、私はこう対処した

息子が小学3年生の2学期にイジメにあったときの話です。

息子はよその人が口をそろえて、
優しい子というくらいおっとりさんです。

その息子が集団のイジメにあっていたのです。


今年23歳の息子。

無事に過ぎ去ったことですっかり忘れていました。


それを思い出させてくれたのが、

とのむらのりこさんのこちらの記事↓↓↓↓↓

とのむらさんの息子さんは
今、小学3年生。

この時期、
小学3~4年生は
ギャングエイジといって
子どもの発達において
集団性を持ち
自立心が芽ばえ
親よりも友だちを優先しだします。

でも、
物事の善し悪しの判断や
限度についてはまだまだ幼稚で、
大人が上手に導く必要がある
そんな時期です。


とのむらさんの息子さんも
集団のイジメ、からかいなど受けていらっしゃいました。

この時期はこういう問題が多発し 
親としては対応にも苦慮します。


とのむらさんに、
うちの息子のこと、
いつか記事にしますね、
とコメントしたのが8月5日。

ハッ、もう8月20日過ぎてる!

とのむらさん、ようやく書きました!


私は、こんな感じで
息子へのイジメを
解決していきました。

参考になれば、うれしいです。


🔵担任から突然の電話

息子は学校から帰ってきている、夕方。

秋の夕暮れは日が落ちるのが早く、
外は薄暗くなりつつある時間。

夕ご飯の用意をしようと台所に立ったとたん、
電話が鳴り響いて、私はエプロンの紐をぶら下げたまま
受話器を取りました。

「もしもし、お忙しい時間に失礼します。
 息子さんの担任のAです。
 息子さんはもう帰宅されていますか?」

「はい、お世話になってます。
 もう戻ってますよ。代わりましょうか?」

「いえ、お母さんにお話があってお電話したんです」

「はい、なんでしょう」

「実は、息子さん今日、頭を打つケガをされました。
 私がついていながら申し訳ありません!」

「どういうことです?
 息子からケガしたとか聞いてないですよ」

「すみません、正直に申し上げます。
 同じクラスの男子数名が息子さんを持ち上げて落とすという行為をしてしまい、息子さんがケガをしてしまいました。
 本当に申し訳ございません!」

「え、そんなことがあったんですか!?」

「息子さんは何も話されていないんですか」

「はい、私さっき仕事から帰ってきて、息子は今テレビ見てますけど」

「そうなんですね。
    その後保健室に連れて行って、
    様子をみて、
 息子さんが大丈夫というので
    帰宅してもらったんですが、
 息子さん大丈夫でしょうか?」

「パッと見た感じは変わりないです。
 電話かわりますか?」

「お願いします」


息子と担任の先生は少し話し、
息子は「はい、大丈夫です」
と答えていました。

息子が私に受話器を渡し

「お母さんに代わってくださいって」

担任の先生は息子の声を聞いて少し安心したようで


「ありがとうございました。
    息子さんと話せて安心しました。
 私の指導が行き届かなくて
    本当に申し訳ありませんでした」


そう言って電話を切られました。


息子はまたテレビに戻っていました。


そんな息子の後ろ姿を見ながら

何だか、胸騒ぎがしました。


まさか、イジメにあってる?


🔵息子と話してわかったこと

電話を切って
すぐに、
テレビを見ている息子に


「頭打ったんだってね、
 ちょっと見せてちょうだい。
    どこが痛いの?」

そう聞くと

「ここ」

と左側を手で押さえます。

触ってみると、たんこぶ

「まだ痛い?」

「うん、少し痛い」

「怖かったね」

「うん、怖かった」

そこからせきを切ったように話し始めた息子

「これだけじゃないの。
 いっつもね、ボクが通ろうと思うと、とおせんぼしたり、
 ボクのこと追いかけたり、逃げても逃げても追いかけたり、
 ボクの物取ったりして笑うの。
    すごくイヤなのに何回もするの。
 ボクもうイヤ!」

「そうだったの!
    全然気づかなくてごめんね」

息子の肩を抱きながら、
涙ぐむの息子に申し訳ない気持ちでした。

しかし、一体誰が。。。

「誰にされたのかな?
    お母さんに教えて?」

息子はちょっと考えて

「お母さんに言ったら、
    その子たちに言うでしょ。
 そしたらもっとイジメられる」

そんな心配までしてたの!

私は内心オロオロです。

「お母さんは
    その子たちに言わないよ。
 絶対にもうイジメられないように  するから心配しなくていいよ」

それを聞くと
安心したようで、
イジメる子の名前を言ってくれました。

息子の胸の内を知って、
誰が息子をイジメているのかも知って、
私は二度と息子がイジメられないようにする決意をしました。


🔵通信手段はFAX

息子は5名の同じクラスの男の子からイジメられているようでした。

前日の担任の先生からの電話でも、イジメをほのめかす内容でした。

私は夫と相談して、学校に手紙を書きました。


宛先は、校長

イジメとわかった以上、
これは学校としてどういった対応をするのかが、
とても重要です。

そのためには
学校管理者である校長に直接話を持っていった方が解決に近いと考えました。


そして、日中にFAXで送信しました。

メールもあったのでしょうが、
メールアドレスがすぐにわからず、
FAXにしました。

FAXで送信すると、
すぐ読んでもらえます。

文面が複数の先生や職員に読まれる可能性があります。

私は、少しでも多くの人の目に触れて欲しかった。

この文面を見て、問題意識を持つ先生が増えて欲しかった。

もちろん、
イジメをした子ども達の名前は出していません。
子どもの人権に関わります。


そして、学校へ電話し、
「校長宛にFAXを送ったので、学校の対応を待っています」

電話に出た教頭先生に伝えました。


🔵校長に要望したこと

手紙の内容は


担任の先生から連絡があったこと


事実確認をしたら息子がイジメられていると両親に打ち明けてくれたこと


さらに、この小学3年生という、まだまだ良い判断ができにくい年齢。

弱い者イジメをして、
その反応が面白い

単純にそう思ってしまう年齢です。


ですから、
イジメた子どもが悪いのではなく、
イジメているという意識がない認識がないことが悪いのです。


その意識づけや認識を持つ取り組みを
学校が授業として行って欲しいと要望しました。


これは、
絶対に必要な授業だと思ったからです。


家庭環境はクラスの子全員違います。

このクラス全員違う意識や認識を一つにできる場所が教室です。

授業の場で行わなければ、
クラスの意識や認識、
しいては学年の意識や認識にならないと考え、
学校に要望しました。

この意識と認識の取り組みを、
価値観が全く違う各家庭に任せて行っていては、
子ども達は同じような心持ちにはなりません。


家庭の価値観を学校に持ち込まないことが大切で、
学校と家庭のけじめを持って
学校生活という集団ルールの生活を送ることが
イジメが少なくなる最短の方法だと思いました。

こう書くと、すごく軍隊的で硬い感じがしますが、
取り組む方法は柔らかく、
子ども達が納得しやすい方法がたくさんあります。

いじめ対策委員会を立ち上げた校長は、
担任の先生や他委員会の先生方と一緒に
イジメがなくなる学級作りに取り組まれました。


そして、
このイジメに対する認識と意識の取り組みと
息子への直接のイジメ防止対策の定期的な報告を要望しました。


当初1か月間は、
週1回と担任からの電話連絡。
状況が変わらないのであれば、継続。

状況が好転すれば、
1か月後から3か月までは、2週間に1回
3か月後から半年間は、月に1回


学校はこの要望をきちんと果たしてくれました。


🔵学校の取り組み

まず、学校が行ってくれたのは、
息子をイジメる子ども達を見守ることです。

イジメる機会を作らないように複数の先生が見守ってくれました。

そして、イジメる子ども達への聞き取り。
これは、事実確認のみされたようです。

どの子も事実を認めたとのこと。

やはり、悪気はなく、面白かったからとの認識だったようです。


学級では、

SST(ソーシャルスキルトレーニング)、エンパワーメントなどを
授業として総合の時間に取り組まれ、

学級新聞でその様子を知らせてくれました。

自分を大切にする、誰かも同じように大切にする。

それをクラスみんなで
同じ方向を向いて
共有できるように取り組まれました。


担任の先生は、

週1回の電話連絡を欠かすことなく行っていただき、

それ以外にも
連絡帳のメッセージや電話も
もらいました。

息子やクラスの様子を丁寧に教えていただきました。



先生のクラスは
2学期が終わるころには

面白がっていじったり、からかったりしなくなり、
イジメがなくなりました。

子ども達の心の中に
それはしてはいけないこと、という意識と認識が宿ったのです。


この取り組みは
3学期もずっと継続されました。


🔵私が大切にしたこと

小学3年生はまだまだ判断力の乏しい子どもです。

我が子がイジメられたこと、
けがをしたことは
大きなショックでしたが、

この状況を打開するためには、
私が感情的になってはいけないことだと肝に銘じました。

自分の感情に溺れてしまうと、
学校に対してきちんとした要望が出せず、
対応が後手に回る可能性が大きいと思ったからです。

正直、息子から話を聞いた時は、
はらわたが煮えくり返るくらい
腹が立ちました。


でも、そんな私の感情よりも大切なことは、


息子が直面している
この状況を好転させることです。

好転させるためには、



子ども達の意識と認識を
変える取り組みが必要不可欠
これが何よりも大切


そのためには、教育の力を信じるしかなかったのです。

私の母方の祖父は、中学・高校と校長を務めていました。

祖父だったら、
自分の学校にこんな事態が起きたらどうするだろう

そう考えながら、私が大切に思ったことを手紙にしました。


🔵息子の変化

毎日顔を見ているのに、
イジメられていることに気づかず
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

息子は、
私に打ち明けた次の日の朝、


「学校に行きたくない」

そう言いました。

私は、

「学校に行きたくないんだね。
 行きたくないんだったら行かなくてもいいよ。」

息子の気持ちは
痛いほどよくわかります。


息子は布団にから顔を出して

「ほんと?行かなくてもいい?」

ホッとしたような表情。


でも私は、
悪いことをしていない息子が
学校に行けないなんて
納得いきませんでした。

「でもね、
    本当は、ボクは悪くないんだから学校行った方がいいと思うよ。

 悪いことした子は学校に行って、
    悪くないボクが学校に行けないのは、
 お母さんはおかしいと思う」


「そうだけど」
息子は布団に潜り込みました。


「お母さんはそう思ってるけど、
    行くか行かないかは自分で決めて良いのよ」

そう伝えて息子の部屋を出ました。


私は娘の登園用意をしていました。

そこに息子

「学校に行く」

と言って用意を始めました。

だけど、
当初一か月は泣きながら

「まだ、イジメられる」

と訴えることもありました。

聞いていた男の子以外に
女の子にもからかわれていると言います。


学校は取り組み始めたばかり、
そんなに急展開に良くなる訳はないので、

息子には

「必ずイジメられなくなる」
「先生が守ってくれるようお願いしているから」

と励ましました。

学校の努力もあって
息子は2学期が終わるころには
毎日元気に、笑顔で登校していました。

「もう大丈夫?」

そう聞くと

「うん!イジメられなくなった!
    イヤなことしなくなったの。
 みんなね、優しくなったんだよ!」

この上ない笑顔でした。


🔵おわりに

今回は息子と同級生の話です。

学校内のイジメは学校が対応してくれますが、
放課後や休日の遊びの中でのイジメは学校は対応を渋ります。

学校内の連携の中で
イジメがなくなることに
しっかり取り組んでくださった
校長はじめ先生方に心から感謝しています。


また、書きたくなったら、
息子が休日学校外で受けたイジメについて書きます。

最後まで読んでくださって
ありがとうございます!




これまでの自分の経験をもとに
人の「和む調べ」を創る活動をしています。

この記事があなたの和む調べを創る
お役に立てればうれしいです(^^♪

気に入ってくださった方、
スキしていただくと、
とっても励みになります!

ご質問、ご意見なんでもコメントお待ちしています。

よろしくお願いいたします\(^o^)/





 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?