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【読書記録】まんがで読破 人間失格

波乱の人生を歩んだ文豪・太宰治が、死の直前に書き上げた傑作自伝的小説。「人間はなぜ生きなければいけないの?」

世間を恐れ、道化を装い、周囲を欺き、ありのままの自分を隠してきた少年・葉蔵。

やがて葉蔵は拒否することのできない青年へと成長していく。

愛を求めながらも他者への恐怖に苦悩する孤独な生涯とは?

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感想

葉蔵の生き方は常識的にみれば、世間から外れた、褒められない生き方だと思う。

けれど、「人間は何を考えているか分からない」「拒絶することが怖い」というのは、分からなくもない。

「幽霊なんかの類より、よっぽど人間の方が恐ろしいことをする」

そんなことを、日々のニュースをみていてよく考える。

ちょっとしたきっかけで、人生は良くも悪くも転がっていくものだとつくづく思う。

置かれた環境、出会う人などで、簡単に影響されて、人生が変わっていく。

それは面白いことでもあるけれど、坂を転げ落ちていくような人もいる。

葉蔵は「素直でこどもらしくて可愛い人間」を演じて、不信な人間社会に溶け込もうとしていた。

考えたことはなかったけれど、自分も、世間から逸脱することや、「他人と違う」ということを恐れて、拒まず、自分を抑えて、無難を『演じている』といえるのかもしれないな、と思った。

恐ろしいことは、『自分』を隠して生きることかもしれない。

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