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私の脳の容量は2ギガバイトしかないらしい

私は人と比べて脳内メモリが極端に少ないと感じている。

記憶力が単に悪いわけではない。

数日前に酔っぱらいながら友達と電話で話した内容でも鮮明に思い出せるほど。

逆に、記憶力がいいと言われるくらいだ。

じゃあ、なんで脳内メモリが少ないと感じるのか。

2年という期間を境に、それ以前の出来事を思い出せないのである。

ここ2年以内に起こった事は、まぁたやすく思い出すことができる。

しかし、3年前4年前の記憶を保管している倉庫が見当たらない。

もしくは、その倉庫の鍵が壊れてしまって開けることができない。

断片的には覚えてる部分もあるが、時にはその記憶は間違った記憶であることも何度かあった。

真っ白だったものを、いつかのタイミングで真っ黒に塗り替えてしまっていたこともあった。

だから、あまり自分の保管庫にある情報を信用しきってはいない。

***

『のぎは、2ギガしかないもんなぁ。』

中学生のときから25歳になった今でも仲の良い女友だちによく言われる言葉だ。

3年前に仲の良いメンバーでグアムに海外旅行に行ったときに起きた面白い珍事件を彼女たちは振り返って笑っていたが、私だけ思い出すことができなかった。

一部分も記憶に残っていなかった。

『ほら、2日目の昼間にみんなで大きいスーパーマーケット行ってさぁ~・・・』

スーパーマーケットには確かに行った。

そこで誰かが瓶に入ったスタバのカフェオレを買っていたのは覚えてる。

でも、そのみんなが今でも思い出す様な出来事が全く思い出せない。

そのときは、純粋にショックだった。

それから、違うコミュニティでも私だけが覚えてないことが何度もあって、私は‘‘2ギガの女‘‘と別名を授かった。

一説によると、ヒトの脳の記憶容量は17.5TB(テラバイト、1TB=1000ギガバイト)と言われているらしい。

そうすると、いかに私の脳内メモリ数が少なすぎるかが分かる。

17500ギガバイトと2ギガバイト・・・。

自分的には、64ギガぐらいある気もするんだけどなぁ。

***

風俗の仕事をしていたときの話になるけれど、風俗の仕事は記憶力がかなり重要であると感じていた。

お客様がリピートしてくれたときに、名前だったり、前回話していた内容などを覚えていて、その話をできると、喜んでもらえ、かなり好印象をもってもらえる。

いつかの記事にも書いたけど、私は容姿が特別良いわけでもなかったので、そういった人間力で勝負するしかなかった。

話した内容をメモに残し、またお客様に会う直前にそのメモを読み返し、会ったときにはあたかも覚えていたように『こないだ言ってた○○どうなりました?ずっと気になってて!』なんて小芝居をしたことも幾度となくある。

しかし、お客様と話した内容を全てメモに残してるわけではない。

これは覚えておいた方がいいかなっていう、誕生日とか嬉しそうに話していた内容とかだけをピックアップして書き残している。

私に会いに来てくれるまでの道中で食べたものや、最近読んでいる本の作者の名前などはメモには残さない。

それなのに、それから1年経った頃にそのお客様に『あ、昔に私に会いに来る途中で食べたって言ってた○○、最近食べた?』なんてさらっと言ってしまう人間だ。

『え、のぎちゃんよくそんなことまで覚えてるね。すごいわ。なんか嬉しい。』

そう、よく驚かれることがあった。

大抵の人が覚えていることを私は覚えていなくて、大抵の人が覚えていないことを私は覚えている。

そんな感覚に陥ることがよくあるのだ。

***

しかしながら、総じて記憶力が良い方がいいのだろうか。

先述したように人に喜ばれたり、仕事をするうえで重要なことではあるが、記憶力が良すぎて嫌な出来事も鮮明に思い出してしまうのも辛いものだよなぁ。


とはいえ、話は戻るが、なぜ私は2ギガなのだろう。

1ギガでもなければ、3ギガでもなく。

2年以内の記憶しかないことから、単に‘‘2‘‘という数字を取ったからなのか。

まぁ聞くまでもなくそういう理由ということは分かっているが、今度名づけ親に会ったときに真剣な顔で聞いてみようと思う。


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