ももぐらんぱ

臨床工学技士→病院の医療・サービスの質を改善を推進する部署へ|TQM(総合的品質管理)…

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臨床工学技士→病院の医療・サービスの質を改善を推進する部署へ|TQM(総合的品質管理)、QC(クオリティコントロール)、組織開発などのスキルを取り入れて、医療・サービスの質を向上しています。|看護師の妻、心優しい娘、ヤンチャな息子、猫3匹

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  • これからの医療者のシゴトのしかた

    これからの医療者が納得できるキャリアを歩むために必要な、シゴトのしかたを発信していきます。

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    笑っているパパには、きっと福が来るはず。 笑っているパパになるために、日々感じたことを。

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医療の質改善の第一歩は、「ミッション」「目的」「存在意義」を言語化することから

「医療の質とはなんなのか?」をまとめたnoteをたくさんの方に読んでいただきました。本当にありがとうございます! さて、今回は「じゃあ医療の質を上げるためには、どうしたらいいのか」というところの最初の最初を自分なりにまとめていきたいと思います。 病院や部署の医療の質を上げよう!となると、病院の医療の質担当者や部署の責任者の方々がまずやることは、 自分たちがやっている医療や業務のうち、何か指標が取れそうなものを探そう! しかし、これをやってしまうと、確実に改善活動が曲が

    • 自分の主張が「自分のため」だけの薄っぺらいものに見えないか確認しよう

      あなたのその主張は、結局のところ誰のためのモノですか? あなたが「こうしたい」「こうしたほうがいい」と脳裏に浮かび、それを誰かに対して表明したとしてもなかなか受け入れられないとしたら、一旦立ち止まって、上記の問いを確認したほうが良いと思います。 例えば、職場の業務手順、後輩の教育方法、患者さんの治療方法… その主張の動機が、患者さんのため、仲間のスタッフのため、病院や部署のためであるならば、その主張は意味のあるものになります。 でもその主張が、自分のため、しかも自分が

      • 結局のところ、医療の質とは何なのか?

        最近、社会保障やDX関連、働き方改革のニュースで頻発される「医療の質」という言葉を聞かない日はありません。 また、院内外の方に自分の仕事について「医療の質を改善してるんですよ」と伝えて返される言葉ナンバー1は、 「医療の質を上げるって指標(数字)を上げる(もしくは下げる)ために管理するってことですよね?」 まあ間違ってはないが…もやもやする毎日を過ごしています。 そもそも みんなの「医療の質」の言葉の定義が揃っていない! 医療の質の改善を推進する部署で、日々医療の

        • 映画「ディア・ファミリー」から学んだ「医療者としての役割」と「努力は必ず報われる」の解釈

          映画「ディア・ファミリー」。5月に福井県で行われた日本臨床工学会の前日、福井市内の映画館で行われた試写会に参加してきました。 そこから学んだ「努力は必ず報われる」という言葉の解釈をお伝えできればと思います。 ここから先、多分にネタバレを含みますので、まだご覧になってない方はご注意ください。 映画を視聴する前情報としては、国産のIABPカテーテルを開発した物語である…といったことしかない状態でした。 しかし、いきなり話が、自分の娘の心疾患を治療するために、人工心臓を作ろ

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          「想い」や「気づき」というものは教育できない。想像力を働かせて、演じるほかない。

          ディズニーシーのファンタジースプリングスが開業しましたね。 子供達も親も行きたくて行きたくてYoutubeなどで予習に余念がありませんが、一回どれかでのコストがかかるか確認してみたところ目ん玉飛び出そうになったので、行けるのはいつになることやら… でも、思い出はプライスレスなので、行けるようにパパは努力するよ… さて、日本のファンタジースプリングス開業に合わせてかDisney+では、香港ディズニーランドのワールド・オブ・フローズン開業までのドキュメンタリーが公開されてい

          「想い」や「気づき」というものは教育できない。想像力を働かせて、演じるほかない。

          標準化される時代において個人としては本当に重要なのは、標準化の外にあること

          安全で質の高い医療を提供するにあたって、「標準化」は避けては通れないものです。 マニュアルや業務フローをみえる化して、それを共有し、教育することで、だれが業務を行ったとしても、ある一定の質や安全を担保した医療を患者さんに対して提供することができます。 私が病院で任されている業務は、医療の質の改善を推進することですが、多くの部署に対して標準化できるように支援させていただいています。 さて、ここまでは、病院の管理者、運営側の目線です。 病院に雇われている側からすると、標準

          標準化される時代において個人としては本当に重要なのは、標準化の外にあること

          計画が目の前で壊れていったとしても、目標を達成するために立て直し続けていこう

          メン獄さんがXでおっしゃる通り、立てられた計画というものは、壊れるために存在しているのです。これは真理です。 所属の病院において、各部署に医療・サービスの質の改善を支援しております。毎年2月から3月にかけて、現時点での部署の課題を抽出して、優先順位を決定して、次年度の目標を決めて、指標を決めて、改善計画を立てていただいております。 その改善計画を年度の終わりまで、遅れなく遂行できる部署は、ほとんどありません。 いえ、できなくて当然なのです。 長い期間の計画を立てるよう

          計画が目の前で壊れていったとしても、目標を達成するために立て直し続けていこう

          なぜわたしたちは忙しい中でも、改善を続けなければならないのか

          医療の質を改善することを支援していると、時折タイトルのような疑問を呈されることがあります。 「日々の業務でいっぱいいっぱいなんです。だから医療の質を改善し続けていくことは難しいです」 また、これを読んでいる方もそう感じている方もいると思います。日々の業務に加えて、その改善まで現場にやらせるなんて!と憤りを感じている方もおられると思います。 まあ、これに対して様々な視点から考えていくと、自分も含め、医療業界に属している人たちは視野を広くしていかなければならない、そして未来

          なぜわたしたちは忙しい中でも、改善を続けなければならないのか

          自分の価値を高めるには、まずは専門性を高めてから。話はそれから

          メン獄さんが上記のようなツイートをされていて、医師でもなければコンサルでもない人間ではありますが、非常に学びが深かったので共有をさせていただきます。 医療の領域では医師だけでなく、他の医療専門職においても、「専門性」という言葉は古くから議論の対象になっています。すなわち、スペシャリストか、ジェネラリストか、という問いですね。 こちらの論争にはすでに「スペシャリストになってから、ジェネラリストになる。最終的にはどちらにもなれ」という明確な答えが、私には出ています。僭越ながら

          自分の価値を高めるには、まずは専門性を高めてから。話はそれから

          あいさつをすることで緩く、広くコミュニティに所属しよう

          あいさつするしないという思想信念主義主張について話題になっています。まあ、あれはあえてカウンターカルチャー的な物を出して話題にしてビューを稼ぐためにインタビューを切り取りした可能性がありそうですが、実際にあいさつをしない方も一定数おるんで、あいさつをした方が良いかどうかちょっと考えてみました。 あいさつを無視されたり、あいさつしない人がいたら、たいていの人はどう思うでしょうか。 嫌われているのかという不安な気持ちになったり、気分が悪くなったり、プラスの要素はあまりないよう

          あいさつをすることで緩く、広くコミュニティに所属しよう

          私たちにとって「人の気持ちを理解しようとする」ことは基本だと思う

          イチロー選手も、青木選手も、PuANDAさんも、基本をしっかりやっていくことが重要とおっしゃられていて、これは医療従事者においても当てはまる大事なことだと最近身に染みて実感しております。 基本ができている方は、非常に強いです。 なぜなら、自分に対する周囲からの信用信頼は、基本動作の繰り返しによって蓄積するものだからです。 逆に言うと、信頼信用が崩れるときとは、基本ができていないことによるパターンで起こることが多いのです。どんなに豊富な知識があろうと、どんなに高度な技術を

          私たちにとって「人の気持ちを理解しようとする」ことは基本だと思う

          今ここに留まろうとせず、常に変化して、すこしでも良い場所に行こう

          クリエイティブと聞くと、職業的にはデザイナーや料理人などが思い浮かんできて、特に医療従事者はクリエイティブな職業ではない、と思っている方が多いのではないかと推察します。 クリエイティブの定義によりますが、自分は医療従事者こそクリエイティブであるべきなのではないかと思います。医療従事者に限らず、この世の中にあるすべての仕事がクリエイティブかどうかを決めるのは、その人自身の日々の仕事への向き合い方によると考えていますし、すべての医療従事者はクリエイティブであるべきとも考えていま

          今ここに留まろうとせず、常に変化して、すこしでも良い場所に行こう

          全ては自己責任。だからこそコントロールできる自分を変化させていく

          自己責任論ってあんまり好まれないと思うのです。なぜなら、うまくいかないことはすべて自分のせいで、自分を責め、責められることになるので。 でも、結局この世の中でうまく生きていくには、全ては自己責任にするしかないのだろうと思います。 例えば、上司のやり方や病院の給料に納得できなかったとしても、職場を辞めようと思えば辞められます。職場に行く、その仕事を辞めないということを選択しているからです。 また、どう考えても自分のせいでなく、自分ではどうしようもないことがふりかかったとし

          全ては自己責任。だからこそコントロールできる自分を変化させていく

          人に任せることはなぜ至難の業なのか

          最近ものすごく難しいと思っていることは、「人に任せる」ということです。自分が担っている仕事やチームとしての役割を同僚や後輩、メンバーに任せるという行為の難しさを感じています。 自分が経験が浅いときは、周囲でも部下には負担をかけさせたくないからといって役職者がものすごい量の仕事を抱えているのを見て、「なんで任せてくれないんだろう、任せられないんだろう」と不敬ながら思っていた時期もありましたが、今自分がその立場になってみて、任せられないには理由があることがわかったので、言語化し

          人に任せることはなぜ至難の業なのか

          TODO管理術もメモ術もすべての目的は「目標を達成するため」

          こんなnoteを書いてしまい、じゃあお前はどうなんだ、という声が聞こえてきそうなので、どうやってtodoを管理しているのか、自分の整理の意味も込めて書いてみたいと思います。 自分のTODOリスト管理のポイントは、 今年度のTODO →今年度のTODOを達成するために月間のTODOに落とし込む →月間のTODOを達成するために週間のTODOに落とし込む →週間のTODOを達成するために1日のTODOに落とし込む というブレイクダウンさせる方式をとっています。この方式はプロ

          TODO管理術もメモ術もすべての目的は「目標を達成するため」

          何が問題かわからない組織やチームは、まずマネージャー自身が問題

          このツイートはものすごく示唆に富んでいて、すごい頷いてしまいました。 病院の品質を向上していくために、各部署の所属長とお話をさせていただくのですが、うまくいっている部署の所属長に共通しているのは、自身の部署におけるボトルネック(課題や問題)をちゃんと理解されている、ということです。 まず何にしろ、自分たちの目の前に置かれている課題や問題をちゃんと理解していないことには、改善のための施策や部署運営を担っていくことは難しいな…と感じます。 ただ、この「ボトルネックを把握して

          何が問題かわからない組織やチームは、まずマネージャー自身が問題