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読書日記・2月19日~2月25日

2月19日(月)

学校から帰宅した息子が「傘が壊れた」と言うので見てみたら、どうやったらこんな風に壊れるんですか?????と不思議になるほど、全力で破壊された傘を持って玄関に立っていた。どうやら強風にあおられ傘の骨が折れたらしい。風の力でそこまで壊れる?? 風のせいにして、実は息子が遊んで壊したんじゃないの??? と疑いながらも、壊れたものは仕方がないので、私は予定通り犬の散歩に出かけた。そして散歩に出かけて数分後、強風により私の傘も骨が折れる。息子よ、疑ってごめん。風があまりに強いと傘は壊れるんだね、母さんは初めて知ったよ。

2月20日(火)

どうも犬の様子がおかしいので、朝から病院へ。どうやら腰を痛めたらしく「椎間板ヘルニアみたいな状態になっている」と医師から説明を受ける。四本足の生き物は腰痛とは無縁かと思っていたけれど、年齢ともに骨の形も変化するらしく、今までになかった症状が出てくるといった説明を、自分の腰をさすりながら聞いていた。動物病院の待合室で「モケリンさんどうぞ」と呼ばれて立ち上がった瞬間に、どうやら私も腰を痛めたらしい。身動きが取りにくい犬をお世話しないといけないという時に、どうして私は腰を痛めてしまったんだ!!!!!と、帰りの車で叫ぶ。うるさかったのか、犬はとても迷惑そうな顔をしていた。すみません、静かにします。

2月21日(水)

『アガサ・レーズンとけむたい花嫁』を読む。シリーズも20巻目。ここまで飽きずに読めることが嬉しい。50代前半のアガサが、日々老いていく自分を痛感し、若い人たちをうらやむ姿が印象的。ひざが痛むので立ち上がるときにしんどいし、顔色だって悪い日が続いたりする。流行りの芸能人たちは誰が誰だか区別がつきにくくなっているし、長時間の運転は体力的に難しくなっている。そんなアガサの老いを他人事だとまったく思えないものの、老いにあらがって若さを手に入れようと奮闘する、アガサのような気力も体力も自分にはないことに気づき、もう少し私も奮闘すべきだろうか・・?? なんてことを考えていた。

2月22日(木)

久坂部羊さんの『日本人の死に時』を読む。長生きしたいと思ったことはないのだけど、不調や痛みがあればそれらを解消したいとは思っていた。ただ、老化していく体の不調や痛みをすべて解消することはできない。誰しもが老いていくのが当たり前であり、老化していくことにあらがおうとしてもムダで、老化する自分を受け入れて諦めていくことが必要だと本に書いてあった。自分の欲求をすべて満たしてくれる医療なんてどこにもない。肝に銘じよう。

2月23日(金)

水木しげるさんの『昭和史』を読み終わる。戦後は日本も豊かになったというけれど、水木さんはどこが豊かになったのかわからないと思っていたらしい。確かに豊かになった人もいるだろうけれど、それはごく一部の人で、庶民はいつでも生活に苦しんでいた、という水木さんの言葉があって、これは昭和の話だけではなく、現代も同じじゃないか!と思った。いつの時代も庶民の生活は変わらないのかもしれない。

2月24日(土)

水木さんのマンガに魅了されたのと、日本や世界の歴史を改めて勉強したくなっている中で手に取ったのは、水木しげるさんの『ヒットラー』。他者の意見はどうでもよくて、とにかく自分の意見だけを熱弁していくヒットラーに魅了される人の存在がずっと不思議だった。しかしこの本を読んで、自分の信じていることだけが正しいと思っているヒットラーのような思いを、私も抱えていないとは言い切れないことに気づいて、ヒットラーに対する見方が少し変わった。と言っても、彼を支持しようとは思わないけれどもね。自分が正しいと思うことを周囲に押しつけまくった結果がヒットラーだとしたら、自分の考えを周りに押しつけることは絶対にやめよう!!とは思った。独裁者はやっぱり怖い。

2月25日(日)

花房観音さんの『ヘイケイ日記』を読む。更年期ってどんな感じなんだろうな?という、軽い気持ちで手に取ったら思った以上に!とてつもなく!!赤裸々な描写が満載でビックリしたんだけど、こんな風に正直に本音を伝えてくれる本は読んでいて信頼できる。言いにくいと思われることも、こうして文章にできる花房さんがステキ。

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