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夫婦や恋人同士で観てほしい、おすすめの映画作品


タイトルの通り、今回は映画のはなし。

主に週末の夜にまとまった時間ができると、時々夫とふたりで映画を観るのだけど、最近思うのは、「夫婦で一緒に映画を観て、感想を話す」ことで夫婦仲って結構深まるのでは??ということ。

もちろん恋人同士でもそうだと思うけど。

単純に映画を観ながら一緒に感動して笑ったり涙流したりして同じ時間を共有するだけでも楽しいし、観終わった後に感想をお互いに言い合ってみると相手は意外にも自分とはまったく違う登場人物や場面に共感していたりして、パートナーの価値観が分かるからいいな、といつも思う。

ということで、かなり個人的な主観から夫と一緒に観て良かった!と思う映画についていくつか書いてみる。

外出自粛のこんな時期ですが、おうちで夫や恋人とゆっくり映画でも観てみようかな、という方々の参考になるといいな…。


天使のくれた時間(2000年、アメリカ)


まずはこれ。ちょっと今観るには季節外れな感じもあるけど(クリスマスの描写が多いので)、観終わった後にじーんとくる映画。

テーマとしては「人生において本当に大切なものは、仕事や裕福さか?それとも家族や愛か?」というかなりベタなものなんだけど、ニコラスケイジをはじめとする俳優たちの演技や、ちょっと古くてあたたかい世界観が良い感じに組み合わさっていて、、、期待以上に良かった!!!

パッケージとかタイトル見てよくありがちなお涙頂戴系の映画かなーとか思っていたんだけど、なんかほんとごめんなさいってぐらい、上記のとおりのベタなテーマをものすごく真摯に描いた作品でした。

あらすじ(Filmarksより)
 ウォール街で成功し、豪華な暮らしをしていたジャック(ニコラス・ケイジ)はある日、突然、違う人生をおくっていた!目覚めるとそこは今まで見たことがない部屋。横には13年前に別れた恋人ケイト(ティア・レオーニ)が眠り、二人の子供のパパになっていた。 「その世界」でのジャックは現実とは全く違うタイヤセールスマンの平凡な夫。やがてジャックに、現実の世界へ戻る時が近づいてくるが…。


「最近仕事に打ち込みすぎて、仕事以外の物事の優先順位が低くなってるかも」って人には、男女問わずおすすめしたい。

幸せの形は人それぞれ色々あるけど、自分の人生をちょっとだけ見直す機会になると思うし、愛する人がそばにいることの大事さに気付かされてもっと相手を大切にしたくなるような、そんな映画。

個人的に、作中に何度か出てくる「I choose us.」という奥さんのセリフがすごく好き。状況に合わせて和訳すると「ふたりが一緒にいる人生を選ぶわ」という意味だけど、I choose you. じゃなく、I choose us. なのが良い。ただ相手についていく、ということではなく、相手と一緒にいる自分も含めて好きだからその人生を選びたいんだ、っていう強い決意みたいなものが感じられて、名ゼリフだなと。。

思い出すとほんと泣ける。。


きっと、うまくいく(2009年、インド)


これはもう夫婦やパートナー同士でなくても、ほんとに全日本人にオススメしたいぐらい良い映画なんだけど、、、!
今回はあえて夫婦で観るメリットも書きたい。

あらすじ
2010年インドアカデミー賞史上最多16部門を受賞したコメディドラマ。ニューデリーの名門工科大学に入学した3人の新入生が巻き起こす珍騒動を描きながら、同時並行で10年後の物語がミステリー仕立てで展開される。


先に言っておくとこの映画、めちゃくちゃ長いです。3時間あります。
でもでも、3時間なんてあっという間に過ぎちゃうほど面白い!!!!!!
笑いあり涙ありで全然飽きずに一気見できてしまうので、騙されたと思って観てほしい。。

この映画が教えてくれることはたくさんあるけど、まずは何よりも

「自分の好きなことをすればいい!」
「自分がなりたいものになればいい!」 
ってこと。

インドは格差社会・競争社会という要素がいまだ強く、作中でもインドの超名門大学が舞台になっていて、そこには「エンジニアになって家族の生活を救ってくれ」という親からの強いプレッシャーの中必死に勉強してる学生たちが大勢おり、中には悲しいことにそのプレッシャーや競争社会に耐えられず自殺を選んでしまう学生もいる。

しかしそんな中で主人公のランチョーは、どんな苦難に直面しても愉快な友人たちと力を合わせ、いつも口癖の「AAL IZ WELL(All is well)=きっとうまくいく」を唱えながらその困難を乗り越えていく。

夫婦でこの映画を観て良かったと思うのは、インド映画独特の明るさたっぷりの演技や音楽から生きる力をもらえることはもちろん、
「教育とはどうあるべきか」「子どもにどんな教育を提供したいか」を夫と考えるきっかけになったから。

主人公のランチョーは工学が大好きで、「人に競争で勝つために学ぶのではなく、好きだから学ぶんだ」と常に言い、親の期待に応えるために自分の夢を諦めようとする友人にも「才能を無駄にするな、好きなことをやれ」と強く背中を押す。

僕がなぜ一番だか分かるか?機械が好きだからだ。工学が僕の情熱なんだ。お前の情熱は?動物写真を撮ること。工学なんかやめて動物写真家になれ。才能が生かせる仕事をするんだ。(中略) 動物が好きなのになぜ機械と結婚するんだ。


これから親になると子どもの教育について考えることになるだろうけど、その子にとっての正しい道が何かなんて、親には分かるはずもない。

だから親にできることは、子どもにできるだけいろんなものを見せてあげて、その子の興味や将来の可能性を広げてあげることと、いつも子どもを信じて自信を持たせてあげること。そして子どもが情熱を持てるものに出会えた時に、それを心から応援してあげることなのかなと思う。

「自分がなりたいものは心が教えてくれる。臆病になった時は胸に手をかざしてこの言葉を言うんだ。“”AAL IZZ WELL(うまーくいーく)”」


子どもが産まれたら私もランチョーを見習って、いつも「人に勝つより、好きなことをやればいい」と言ってあげたい。そして「きっと、うまくいくよ」と笑顔で背中を押してあげられる親であれたらいい。

そんな思いを夫婦で分かち合えたので、この映画に出会えて本当に良かったと思う。あと、これだけ盛りだくさんな内容なのに、こんな完璧で素敵なラストある?ってぐらい綺麗にまとまったラストでした。


はじまりのうた(2017年、アメリカ)


こちらは好き嫌い分かれるかもしれないのと、コメディ要素は一切なく明るい気持ちで観られるかは人によると思うので、サクッと紹介。

あらすじ
普通ってなんですか?ベンと6人の子供たちは、現代社会に触れることなくアメリカ北西部の森深くに暮らしていた。父仕込みの訓練と教育で子供たちの体力はアスリート並み。みな6ヶ国語を操り、18歳の長男は名立たる大学すべてに合格。しかしある日入院していた母・レスリーが亡くなり、一家は葬儀のため、そして母の最後のある“願い”を叶えるため旅に出る。葬儀の行われるニューメキシコまでは2400キロ。チョムスキー※は知っていても、コーラもホットドッグも知らない世間知らずの彼らは果たして、母の願いを叶えることが出来るのか…?


こちらも、どんな風に子どもを育てていきたいかということを考えるきっかけになったという意味では、夫婦で観て良かったと思っている。(ただしカップルで楽しく観られる映画ではないかも)

森の中で社会と隔離された生活を送る子どもたちが母の葬儀をきっかけに街に出てきて、自分たちは勉強やサバイバルはできても一般常識や世間のことは何も知らないのだ、ということに気付かされていく。父としても、子どもたちのためにそういう極端な英才教育を行ってきたけれど果たしてそれが正しかったのだろうか、と疑問を抱くようになる。

よく夫とは「子どもは自然の多い環境で育てたいね」という話をする。海とか山とか森とかに囲まれた生活に、すごく憧れる。

ただ、この映画を観るとやっぱり0か100かで極端になってしまうのは良くないなと。自然の中で生きることも英才教育も狩猟やサバイバル訓練も「やりすぎ」はNGで、やっぱり人間は社会的な生き物だから社会の中で適応して生きていくことを学ばなければいけないし、バランス良く両者を取り入れていくことが必要なんだよな、と、そんなことを思った映画。

でもラストシーンの歌と食卓のシーンは、心打たれた!


ワンダー 君は太陽 (2017年、アメリカ)


最後はこちら。これはもう、文句なしに心が温まるほっこり映画。きっと誰もが共感できる部分があるんじゃないかなぁ。

あらすじ
オーガストこと”オギー”はふつうの10歳の男の子。ただし、“顔”以外は…。
生まれつき人と違う顔をもつ少年・オギ―(ジェイコブ・トレンブレイ)は、幼い頃からずっと母イザベル(ジュリア・ロバーツ)と自宅学習をしてきたが、小学校5年生になるときに初めて学校へ通うことになる。クラスメイトと仲良くなりたいというオギーの思いとは裏腹に、その外見からじろじろ見られたり避けられたりするが、彼の行動によって同級生たちが徐々に変わっていく…。


主人公のオギーは勿論、オギーの周りの家族や友人の視点からもストーリーが展開されていくのが結構新鮮。

みんなそれぞれの悩みがあって、みんな闘ってる。
主人公以外の登場人物にも、みんなストーリーがある。闘ってるのは、自分だけじゃない。

だから、できるだけ人に優しくありたい、とそんな風に思える映画。

「誰もが一生で一度は賞賛されるべきだ」というのが心に残ったセリフだったかな。誰もが一人一人自分の悩みと一生懸命闘ってるんだから、みんな一度は賞賛されるべきなんだ、と。そんなメッセージに思えました。

個人的には長女として色々と自分の思いを我慢する姉のヴィラに感情移入して泣いた。弟にお母さんを取られたと落ち込む気持ちも、おばあちゃんっ子になる気持ちもすごくわかるし(わたしの宝物、と言うセリフが自分のおばあちゃんの口癖と同じで余計泣いた)、最後にお母さんが、オギーが生まれる前の小さい頃のヴィラとの思い出を回想して成長に涙を流すシーンがまた・・・泣けるよね・・・・。ああ、実家に帰りたい。

子どもができたら、母親に感情移入してもっと泣くんだろうな。


***


以上4つの作品の紹介でした。

こういう大変な時期こそ、映画から元気をもらって、明日を生きる活力にできるんじゃないかなぁ。

と映画好きな私は思います。

また長文になってしまいましたが、読んでくださった方に感謝!!!


moe

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