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『華氏451度』
一見風変わりな印象を受けたこのタイトルに込められた意味を知った時、全身に鳥肌が立つ思いがした。その本とは、レイ・ブラッドベリの『華氏451度』。
SFという手法を使って、私たちにとって「思考する力」や「記録することの大切さ」などを深く考えさせてくれる文学作品があります。
主人公は本を燃やす「ファイヤマン」という仕事に従事するガイ・モンターグ。舞台の近未来では、本が有害な情報を市民にもたらすものとされ、所有が禁止。本が発見されると直ちにファイアマンが出動し全ての本を焼却、所有者も逮捕されます。代わりに人々の思考を支配しているのは、参加型のテレビスクリーンとラジオ。彼の妻も中毒患者のようにその快楽に溺れています。最初は模範的な隊員だったモンターグでしたが、自由な思考をもつ女性クラリスや本と共に焼死することを選ぶ老女らとの出会いによって少しずつ自らの仕事に疑問を持ち始めます。やがて密かに本を読み始めるモンターグが、最後に選んだ選択とは?
小説!フィクション!!のはずなのに、70年以上前に書かれたにしては、作者は、現代社会がこうなることを予め知っていたんじゃないか?と思ってしまう。
それくらい、現代社会の在り様を如実に表しているように、私には感じられた。
情報過多な現代社会。そこで如何に、情報の本質を捉えることが大事か。自分はどういう考えを持っていて、どういう行動を取るのかを自己選択・決定する力。信じる事物や価値観の違いに、どうやって折り合いをつけていくかの必要性。
学生時代の卒論で、特に前者の辺りを、若干触っていたこともあって。当時持っていた探究心が、うわあああーっと蘇ってくるのを感じた笑。
だからかなあ、卒論然り、note然り。思考したことをこうして言語化して表出するのが楽しくて、興味深いの意で面白くて、やめられない。だああ、もう最高なんだよっっ…!(私にしては珍しく荒れてる)
ふう。本書、300ページ近くあったけれど、惹き込まれてあっという間に読破してしまった。
読んでくださってありがとうございます。
P.S
本書を語る上で、私には欠かせない事物がある。それがこちらの楽曲。
『451』。
私の大好きなバンド、ヨルシカの楽曲である。(上の動画を参照)451、ヨルシカの中でも、とっても大好きな曲…!私の場合、本書を知ったのも、この楽曲がきっかけ。またこの楽曲は、本書のオマージュ。
ただこちらを語り始めると、恐らくそれだけで一記事になるのと、ここでの本旨がずれるので、今回は割愛することとする。うう、惜しい…!笑
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