いつか

実体験、ほぼノンフィクション。

いつか

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最近の記事

「あの頃に戻りたい」

友達が口にした。 それを聞いた友達も口々に語る。 私はそれを得意な愛想笑いで流しながら鼓動が早くなるのを感じた。 きっと私がこの中で1番、あの頃への未練があるんだろう。こう考えてしまうのも性格の悪さが見えてしまって罪悪感が込み上げてくる。 周りが今の生活を楽しんでいる中私はまだ進めていない。 過去と今を見比べている私と今を楽しめている周り。 目をつぶればあの頃の光景が蘇ってくるし、 夢の中ではあの頃の私で私らしく笑っていた。 いつかあの頃に戻れる気さえしている。 私はばか

    • 君に桜は咲かない

      部活帰り、いつものように友達と笑いながら帰っていた。 そんな時、彼女は目の前を通った。 目が離せなくなった。友達の声も遠くなって彼女だけがただ目の前にいた。 辺りはもう暗くなっていたのに1人で 彼女の家の反対方向に歩いて イヤホンを両耳にしていた。 どこか、寂しそうな表情で。 彼女は赤になろうとチカチカしている信号を早歩きで渡り、暗い細道にそそくさと暗闇に歩いて行った。 そんなぼーっとしている時、遠くにいた友達から呼びかけられて家に帰った。 彼女は何していたのだろう、荷物

      • 気付いてるよ。

        『好きです。付き合ってください』 「はい。」 『!!!?ほんとに?!』 「うん、笑 私の彼氏になってください、」 今でも思い出すあの日の放課後。 授業が終わる合図のチャイムの音が鳴り響くと同時に夢から覚めた。 彼といる時間は私にとって1番の幸せだった。 彼の暖かくて大きい手も抱き締められた感覚も好きで仕方ない。でもなぜか泣きたくなる。 だってほら、今も。 彼が女の子と楽しく話している。 そんな姿、見たいわけない。見たくない。 本当は見たくなんてないけどやっぱり見ち

        • 未練って一言で片付けられないよ

          人生で初めての彼氏という存在、私は人生で初めて年上の人を好きになった。 去年の春夏で付き合って秋になりかけの頃に別れた。期間的には短かった。 長いようで短い幸せな時間だった。 今でも覚えてる。短すぎたのか、私は別れた次の日、全てが夢のように思えた。 当たり前だけど彼からのLINEが来てない。 おはよう、だなんてLINEも送れない。 長くて美しい夢から覚めたような感覚だった。 人との別れには沢山の感情が含まれている。 その人が恋しいのはもちろん、 2人の思い出が捨てられ

        「あの頃に戻りたい」

          コロナでの3年間、卒業。

          卒業まであと9日。 最後の対面授業。 最後の給食。 最後の昼休み。 最後の掃除。 最後の保体。 最後の学活。 最後が多くてより切なく感じる。 そしてコロナの影響によるオンライン授業。 もう学校に行く日は2日しかない。 ただでさえ話せる時間が少ないっていうのに私たちは顔を合わせる事も出来ないなんて虚しい。 オンライン越しじゃ寂しい。会って話したい。ちゃんと触れたい。ちゃんとこの目とこの体で感覚を覚えていたいのに会うことすら許されない。 この3年間、コロナで潰された事ばかりだ

          コロナでの3年間、卒業。

          幸せな夢は嫌い

          夢を見た。 あなたと私が幸せな空間にいて笑い合っていてありえない言葉をあなたが投げかけてくる。 あなたの傍で私は笑っていた。 あなたは私を優しく抱きしめてくれた。離れないでねって言いながら。 ずっとこのままでいいのに。いや、ずっとこのままでいたい。お互いそう思っていただろう。 朝、少し車の音がする中私は目を覚ました。 丸で世界の色が消えたかのようだった。 だって私は今あの夢の中の幸せな空間にいるはずだったから。 急にどこかへ突き落とされた気分だった。 辛かった。現実だと思っ

          幸せな夢は嫌い

          あなたの彼氏が休みの時、私は幸せだったの。

          私には7年もの付き合いになる親友がいる。 改めて振り返ると7年も経っているなんて。 彼氏がいない私にとって大切な人と言えばその子ただ1人だった。 辛いことあった時もお互い支え合ってきた。 先生に叱られる時も 親と喧嘩して辛い時もずっと隣にいた。 休み時間も帰りの道でも決まって2人だった。 そんな彼女には付き合って3年の彼氏がいる。 親友の彼氏とも私は友達で、2人を応援している。 愛し合ってる感じが見てて微笑ましいし羨ましい。 私もいつか誰かとあんな風に愛し合ってみたい。

          あなたの彼氏が休みの時、私は幸せだったの。

          植え付けられた感覚。

          せっかくの学生時代。 勉強や部活。 バイト。 それと恋。 ピュアな恋。私はそんなのを夢みていた。 誰かを好きになって LINE交換してみたり 電話してみたり…。 おはようって一言だけで緊張してみたり。 でもそんなのは想像に過ぎなかった。 私が好きになった彼は独立していて、人の事嫌いそうで、でも仲良い人にはとことん興味があって 笑顔が素敵な人だった。 友達は多いはずだしいつも人にちょっかいをかけられているけど避けている場面を何回見たか分からない。そのくらい、冷たい人ではあ

          植え付けられた感覚。

          2人で買った扇風機

          『そろそろ扇風機、片付けなきゃね。』 彼がそう言った時から少しずつ歯車が狂い始めていた。 夏の匂いはとっくに消えた秋の空。 夕日が一段と綺麗な中、彼から一通のLINEが来た。 『冷めてきてるかも。俺達距離置かない?』 頭が真っ白になった。何も考えれなくなった。 一瞬で秋空が切ないものに見えた。 頭の上を沢山の汚いカラスが夕日から通り過ぎた。 扇風機を買ったのは真夏だった。 外ではセミが忙しく鳴いていて 時に高い風鈴の音が聞こえて 通り過ぎる人々が暑い暑いと楽しげに話してた

          2人で買った扇風機

          好きになった彼は想像と現実では全く違う人でした

          サラサラな髪の毛 すらっとした体型 あの冷たそうな瞳 いつもつまらなそうで なぜか寂しそうで。 でも笑顔が美しい。 そんな彼の事を私は初めて会ったその日から、好きになっていた。 同い年なはずなのにそこら辺の人より全然大人に見えて、掴めそうで掴めないそんな彼が好きだった。 だけどやっぱり現実は違った。 よく話すようになれた。 いつも私が一方的に話してるけど。 でも、話しかけれる事ですら嬉しかったし 話してる時こっち見てくれてるのも嬉しくてたまらなかった。 本当に一般

          好きになった彼は想像と現実では全く違う人でした

          春夏で恋をして秋冬で去っていった

          未だに思い出してしまうあの2人の空間の雰囲気。 甘くて幸せでこのまま時間なんてなくなって欲しい。このままでどこかに消えちゃいたい。 こんな幸せな気持ち初めてだった。 優しく私の話を聞いてくれるあなたが大好きで 私を大切にしてくれるあなたが愛おしくて あの頃の素敵な春が恋しくて まだどこかで未来があるかのように思えてしまうこの気持ちがこんなにも私を苦しめている。 好きなタイプやどんな人が好きかと聞かれたら 1番に思い出してしまうのはあなたで 今まで1番好きだった人もあなただ

          春夏で恋をして秋冬で去っていった

          結婚願望がない理由。

          “好きの先には愛がある”そんな言葉がグルグル回る私の脳の葛藤が今やっと落ち着き始めた。 結論、 愛はある。 だが永遠なんてものは無い。 そう思った。 私はお金だけあって愛がない家庭だけは作りたくない。 お金はこの世にあり溢れる程にあるし手にしようと思えば出来ない事ではない。 でもお金を使い果たした先には何もないと思う。 ただ、虚しくてなぜか心に穴が空いたような感覚。 それに比べ、愛は儚く切ない。 1度手放したらもう二度と戻ってこない。 そんな虚しさも全て、幸せその

          結婚願望がない理由。

          1周回ってまた帰ってこられたら。

          1周回ってまた帰ってこられたら。 また、戻れたら。 大好きだったあの人と別れて1年という月日が流れた。 別れた当初は寂しさを感謝に変えて、私の中の彼に対する感謝という華でいっぱいだった。 だがそのお花達は枯れてきている。 水を欲しがるかのようにどこかで彼を求めている。 このまま進んでも苦しくなるのは自分自身。 この先上手くやって行ける自信が無い。 お互い夢を叶えたい。 そんな思いが日に日に大きくなった。 そして私は、忙しなくすぎていく時間に私が追い付けなくなり彼に愛を伝

          1周回ってまた帰ってこられたら。

          私の運命。

          私は考えるパターンが多い人が好きだ。 例えばある女性が最近離婚したとしよう。 その時人が考えるパターンは大きくわけて3つに分かれる。 まず、その理由を最大限に考える人。 結婚後の価値観の違いではないか、子供の教育方針の違い、嫁姑問題の悪化、経済的な問題、不倫。 理由は無数にある。 一方、理由を考えられない人もいる。 なぜ?私は結婚してるのに。なぜ?私は離婚していないのに。など主点が自分である人。 そんな人はきっと本人に「なぜ離婚したの」だなんて世間的に見て聞いてはいけない

          私の運命。

          私のちゃんとした恋。

          私には彼氏が出来た。 街中インタビューでよく見る、「ノリで付き合って結婚しました」とか「最初はノリだったんですけど…」っていうように 最終的には全部全部綺麗に私もなれると思った。 今まで興味も示した事のなかった野球にも詳しくなったし二人で野球場にいる時が一番幸せだった。 だって野球場にいる時の貴方はとても楽しそうで 私が隣にいる意味を再確認出来るきがしてたから。 でもやっぱりごめんね。 好きになれそうにないや。 最初は彼からの一目惚れだった。 容姿がずば抜けていい訳では

          私のちゃんとした恋。

          始まりではなかった。

          夜中急にくる電話。 1時間に一回のペースで来るLINE。 お互い深夜テンションになって爆笑するあの時間。 中途半端な話の結末。 何もかもが中途半端な私たち。 すきかもね。 うん。好きだよ多分。 こんな会話を並べる。 LINEをしていて、声を聞いていて、 きっと私たちは気付いていた。 このまんまじゃダメや事もやっていけないことも、 私たちに未来は無いということも。 でもまだ好きなのかもしれないという気持ちはある。

          始まりではなかった。