見出し画像

気付いてるよ。


『好きです。付き合ってください』

「はい。」

『!!!?ほんとに?!』

「うん、笑 私の彼氏になってください、」



今でも思い出すあの日の放課後。
授業が終わる合図のチャイムの音が鳴り響くと同時に夢から覚めた。


彼といる時間は私にとって1番の幸せだった。
彼の暖かくて大きい手も抱き締められた感覚も好きで仕方ない。でもなぜか泣きたくなる。

だってほら、今も。
彼が女の子と楽しく話している。
そんな姿、見たいわけない。見たくない。
本当は見たくなんてないけどやっぱり見ちゃう。
彼は元々女友達が多くて彼いわく、ただの“友達”、“幼なじみ”。

でも、男女の仲はお互いの同意ではなく、片方の気持ちで崩れるから信用出来ない。


特に女の子は悲しい事に男の人に沼りやすい。私もそうだったからその気持ちが痛いほどわかる。
だからこそ、女の子との距離だって気をつけて欲しいし何なら話して欲しくない。自分だけ見てて欲しい。私だけと話して私の事だけ考えてよ。
そんなことも言えず、また今日も彼と手を繋ぐ。今にも離れそうなこの手を。





いつからだろう。私といる時の彼の顔より女友達といる時の彼の顔がチラつくようになったのは。

なんだか私といる時の彼の笑顔が嘘みたいに見えた。


一緒にいる時に彼のスマホが鳴った____。




ねえ、いつになったら私を本命にしてくれる?
あの子なんかやめて私にしない?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?