進化するDIYクリスマスツリー
子供の頃は、母と一緒に大きなツリーを飾る度にワクワクした。デンマークの家庭にステイした年は、ツリー屋さんは林だった。何年も売れ残っている木は大木に育っていて、選んだ木を切って貰う時は胸が痛む。帰ってから丁寧に飾り付ける。部屋中がモミの木の幸せな香りに包まれた。クリスマスには恒例らしく、皆で手を繋ぎ、ツリーの周りを輪になって歌って歩く。それぞれの家庭のツリーは、商業化したお洒落な街中のツリーと何故か異なって見える。心のこもり方が違うからだろうか。
本当は、クリスマスの香りがする大きなモミの木を一緒に飾りたい。しかし、毎日落ちる葉っぱの掃除と、枯れていく木の処分を考えると、子供達の成長と共に毎年進化する厚紙ツリーも悪くない。どのツリーでも、みんなハッピーなのだから。今日も次男は、自分達で塗ったツリーを見上げながら、周りをウキウキ歩く。
子供達に怒鳴ってしまった数えきれない過去も、絵の具で塗り潰せればいいのにな。それができないから、私は私を穏やかな自分へと進化させるしかない。
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