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バンドをやっていたり、ひとりで歌ったりもします。その時に出来た、つくった歌詞の集まりです。 曲のついてないものが多いですが、曲がついた詞もあります。 自分のつくった詞がどこまで人…
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#オリジナル歌詞

ドーナツホール

さよなら あなたの眼は見ない
無邪気に触って 汚れた指先
本気になっても 報われない
大人のふりしていた

いつまでも続く気がしてた恋人ごっこ
あなたの中ではもう終わったこと
傷ついてないふり 気づいてほしかったけど
もうそこにあなたはいない

ずっと考えていた
私は存在?それとも傷?
どうやったって私は 忘れられない
あなたのこと 苦い蜜の味

「ずっと一緒にいよう」 「好きだよ」
見え透いた嘘

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放し飼い

ここにいるのを運命ではなく 宿命とするのであれば
逃げようなんて思わない なんでだって、楽だから
君と話をしているその一瞬 頭の隅にある思想
例えばそこのカミソリを 僕は君の喉元へ
例えばそこの包丁を 君は僕の下腹部へ
自由というのは そういうことだと思う

球体アクリルの中覗けば ちび屑ぎっしり
それは箱庭の中 僕らは十分もがいている
自由の大きさにもがいている 飼いならせずに困っている

自由

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ストーリーテラー

午後の天気 晴れ時々くもり、乾燥に注意 瞬きの間の月曜日
そぞろな火曜日 娯楽の少ないこの町で 退屈なのかもわからない毎日

この季節の空は大体鉛色だから 押しつぶされないようにこんな話を
そうやって話す前から笑わないで 今世紀最大のアイデアを

今日は君にこの話をしよう とっておきの滑稽な
笑われ笑った昨日のことを アレンジをして届けよう

崩れた縁石 タイミングの押しボタン式信号機 早退でもす

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海の部屋

ガラス越しドアの窓から覗く ブラインドが閉まった君の部屋
ちょっとつま先をたてて覗く 静まり返った部屋が、水で満たされた海のようで

開けたら闇に飲まれそうで ここで黙ってみていた
入るとおぼれてしまいそうで ここで黙ってみていた

君が泳いでいる こっちにおいでと 僕に誘いかける

真夏の湿度が外の僕を包む
この部屋だけは海の底のように冷たく孤独で
アクアリウムのように君がおどる
もう会えない君

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留守番ですわ

春夏秋冬 何回回ったかな 色とりどり
どこに行ったか 何をしてるか君は 帰ってこない
とりあえず私は 君が「ただいま」言うまで 「おかえり」の用意

部屋は模様替えして 前より陽がさし込むよ
でも君のお気に入りの時計は 相変わらずのポンコツだけど捨ててはいないから

ほんとに戻ってくるかわからない
あの日何も言わずいなくなった君のこと
こうやってずっと信じていればよかったのに

風が鼻をつつく 今

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