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月曜モカ子の私的モチーフ vol.175「断食」

読んでくれている方をまたまたびっくりさせたくないのだが、等身大でお伝えしている月モカなのでお伝えすると、
なんと先週の金曜日に緊急入院をして、現在月曜、入院4日目である。
激しい腹痛に「盲腸か?」と思い病院に駆け込んだら、通常の5倍ほどの腹水がお腹に溜まっており緊急入院となった。
「腹水」という言葉がもたらす重篤な感じ、がものすごいので、
特に先生から説明を受けられないまま眠ることになった最初の夜は、
「これは場合によっては死ぬのかもな」ということについて真剣に考えたのですが、次の日の先生の説明だと「おそらく腸の炎症でしょう」とのこと。
(おそらく明日にも退院できると気楽に構えているわたしに、破裂したら腹膜炎だよ!大変だよ!ということで“重篤なんですよ”と先生は釘を刺した模様デス。そしてきっと実際重篤な状態だったのだ)
腸の炎症、しかしそれによって溜まる腹水にしては量が多い、ここは先生も解せない、ということで腫れが引くまでとにかく入院、8/3金曜には腸の検査をすることになった。今のところ病名はわからない。

                                  
体調は順調に回復しており、今日になってようやく痛みが引いたのだが、病名や検査結果などは全部今週末に出るので「たぶん大したことないだろう」という前向きな気分のみで生きている本日で、結果が出てないことに関してあれこれ論じても仕方ないので、今語りたいことは「断食」について。

                                  
正直、ちまちまダウンしていた虚弱モカコにしては、3月に引っ越してから体調はとてもよく、ホットヨガも行ってさらに万全を期している感じがあったので、わたしは、この腹痛が緊急入院になる程のものと思わなかった。
なので、「とりあえず今から1週間絶飲食ね」と言われた時は目が点、になった。
「え?! 水も飲んではいけないのですか」
「ダメダメダメ」
「ええええ」
「だから君は、絶対安静なんだってば」「今腸を休ませないと大変なことになるかもしれないんだよ」
ということで1週間点滴のみの生活が始まった。
点滴とはすごいもので、点滴をしているだけで基本的にお腹はそんなに空かないし、喉も渇かない。

                                  
しかし、禁煙してる人ってこんな感じかなと思うのだが、日常のルーティーンで「ちょっとここいらでコーヒーでも」というタイミングに何も飲めないのが精神的に辛い。ガクッとくる感じね。あ、そうだった、ないのよね・・・みたいな。
家で牛乳買い忘れていた時の感じに似ている。

                                 
金、土、は激しい痛みでバテていたので「飲みたい」「食べたい」なかったけれど、少しづつ回復してくると「食べたい!」「飲みたい!」がでてくる。
点滴の凄さと、命に関わるということがあるから、
ダイエットしてて我慢してたのにしきれず食べる、というのとは違って、もう「食べないもの」として「食べたい」という感じなのだが、
この数日、本当に当たり前のことに感謝が止まらない。

                                  
先ほど先生から「だいぶ腫れ引いてきたかな」とのことで「お茶」と「水」だけ飲んで良いと言われ、その後、外出許可をもらって家賃の振込やら、自宅の植木鉢に水やるとか、そういうことで1時間帰宅した。

久しぶりに猛暑を感じ(病室の窓の外は壁で何も見えない。台風すらも感じられなかった)、いつも言ってるトウショウメンの店の前を通る。
(ああ、ここでしこたま餃子が食べたい)
でも今は叶わない。近所の珈琲屋。ここでいつものカフェラテを飲みたい。
でも今は叶わない。
そう思うと、千円ほども握りしめていれば、あれば当たり前に叶う日々の出来事が、本当に夢のような景色に感じて、

当たり前なのだけれども、当たり前のことが当たり前にできる暮らしがどれだけ幸せなことか、見慣れた看板を横目で確認しながら実感する。

この日々が、また戻ってくるなら本当に一生懸命頑張ります神様、という感じ。

                                  
祖母が亡くなった時、本当に最後の言葉というのは、まあいろいろあるけれど、
「これだけは言っとく」という感じで、わたしにわざわざ言った言葉があって、それをわたしは遺言と考えているのだがそれは、
「本当に健康ってな・・・」
だった。この「・・・」の部分を今、5年越しに体感している。


自宅に帰宅したら扉の前でセミが死んでいて、
なんかもう他人事と思えない感じ。笑
生きている間にやらねばならぬことをやらねばならないな。
                                  
そのセミの死骸に思うところあり、病院に帰る道すがら公園の植木の土のあるとこにそっと置いてやる。
(自宅の前に置きっぱなしにするのもなんか今の体調的に嫌だというのもあり)

                                  
等身大の暮らしを、等身大にきちっとすることからが、
新しいやり直しなのだろうな、と思う。
もちろん、きちんと暮らすことはここ数年意識しているのだけれど、
「何かやり方を変えよ」
という神様からのメッセージ。
                                  
このあまりにお金がない暮らしからも脱却せねばならない、
やり方を変えて。

                                  
検査も終わってないのに気が早いですが、こういう気概でいることが大切だろうと思っている。そういう風に舵を向けて行こう、と思っている。

なので現在、通常、なかなかおいそれとは出来ない「断食」を、このような万全のサポートの中できて臓器を休めデトックスできていることに、
感謝中である。

                                  
みなさまにお伝えしたいことは、猛暑で身体を「冷やす」ことばかりに気がいくと、意外と「夏冷え」しています、ということかな。笑。
わたしの体は、うっかり結構冷えていた、みたいです。

※写真は7/31火のもの。見た目はだいぶ元気になってきました。

       <モチーフvol.175「断食」/イラスト=Mihokingo>

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☆モチーフとは動機、理由、主題という意味のフランス語の単語です。

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