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制限時間5秒! 目は口ほどに物を言うわけ。(後編)

というわけで、Twitter運用でも前回の内容を活かしたという事例を取り上げたい。

だがその前に白状するが、実をいうと僕は販促物作成に関しては基本的にディレクション(いわゆる指示出し)がメインで、illustrator等を使って作成というスキルはないことをご了承ください(;^ω^)

てことでその内容というのは、

「キャンペーンのバナー画像」

だ。このバナーというのはキャンペーンにおける”顔”になる。Twitterというのはご存知の通り140字制限があるので、悠長に詳細を書けるわけではない。いかにバナーを有効活用できるかで拡散力にも関わってくる。

ここでいう拡散力というのは、

①リツイート(RT) 
②エンゲージメント 
③ROI(費用対効果)※広告費換算必須

になる。このうち最も重要なのがリツイート(RT)だ。RTというのは、他人のツイートを自分のアカウントでRe(再び)+Tweet(投稿)するという行為だ。

RT数が多ければ多いほど拡散されているということであり、いわゆる”バズってる”ときは当然ながらRT数もとんでもない数値になる。
これは現状のTwitterキャンペーンでも重要な要素であり、これにフォローという条件を加えることで、

多くのRTをゲット!

多くのフォロワーをゲット!

という構図を作っている。
そんなわけで現在の企業公式アカウントでフォロワー数の多いところは、大抵はキャンペーンで数を稼いでいるといった実情があるので、1年半でフォロワーを5万人増やした!とか言っているのも実はそんなに大層なことではなかったりする(笑)

とはいえ、少しでもTwitterをやっている方ならご存知だと思うが、Twitterというのはまあ本当にキャンペーンが多い!

#プレゼント #キャンペーン で検索するだけで、毎日毎日大小問わず様々なアカウントがキャンペーンをやっている。しかもこのキャンペーンは広告代理店が噛んだものも多く、わざわざ金を払ってインプレッションを増やして行っているキャンペーンも無限にあるので余計に埋没する危険性が高い。

ちなみにインプレッションというのは表示数ともいい、いかにこの数値を戦略的に増やすことでコンテンツとしてのTwitterの価値を高めれるかということにも関わってくる。

インプレッションが多ければ多いほど、アクセス数(≒クリック数)に関わってくるわけで、ECサイトを持っていたり、メディアアカウントだったり、商材がBtoB向けだったり…な企業公式にとっては物凄く重要な数値なのだが、これをどうやって上げていくかはまた別の機会に触れようと思う。

(ちなみに金で買ったインプレッションはプロモインプレッションという。これはヒトってリソースで余裕でカバー出来るものなので、これに金払うくらいならヒトを育成する時間に費やした方が遥かに有益だと思う…笑)

ちなみに僕が今携わっている某アカウントはインプレッションはとても大事な指標なので、皆さん良ければフォローしてください📰

さて毎度のごとく脱線してそろそろ読者の方にお叱りを受けそうなので本題に入る。

前回の教訓に基づいて行ったキャンペーンをご紹介しよう。

このもつ唐ちゃんキャンペーン、もとはこれこれのツイートが意外と反応があったのでやってみようと思い立ったのがきっかけだ。

だが実際にキャンペーンをするにあたり3つほど課題があった。それは、

①もつ唐ちゃんの知名度の低さ
②日程的な問題
③やるなら単独でやるしかない

といったものだった。

まず①だが、そもそもさっきのツイートは"バズる"というほどのものではなかったことだ。
ただ僕の場合はそもそも運用方針として、

300〜1000いいねツイートを安定的に出す
アベレージヒッター型運用

であったから、十分ヒットにはなってるのだが、じゃあキャンペーンやっても反響があるのかという疑問があった。

とはいえ①は別にそこまで深刻なものでもない。
だが、②はシビアな問題だった。

実はこのキャンペーンをやったのは10月だったのだが、当時僕は担当者として多くの企画を考え、そして提案をもらっていた。キャンペーンにしても年内はほぼ埋まっていて身動きが取れなかったのだ。

なので、もつ唐キャンペーンは半ば無理矢理日程を作るしかなかった。③はそういった事情があってのことだ。

と言いつつも、思い立ったら吉日がモットーでもある僕はキャンペーンをすることにしたのだが、結局日程は10/18(金)〜20(日)の週末3日間しか取れなかった。しかも↑のツイートを見ていただいたらお分かりのように、開始時間は17時と遅い時間からだ。

ちなみにこの開始時間は狙ってのものではない。当時4万フォロワーを超えたものの、取材を受けたときも答えたが、在職時の僕はあくまでTwitterは通常業務のついでのワンオペで、他にも星の数ほどすることがあったので、当時も段取りの悪さから昼開始予定が17時すぎにずれこんだという、ただのタイムリーエラーだ(笑)

さて、そんなオウンゴールのおまけつきで実施したキャンペーンだが、このままだと大した拡散力は得られない。そこでバナー画像を作成するにあたり、僕は少しでも拡散力が増えるような文言を考えるにあたり2つの売り文句を考えた。それは、

①拡散が増えるような記念日ハッシュタグを加える 
②周囲が思わず拡散したくなるような何かを提供する。

といったものだ。

まず①については、Twitterというのは日々トレンドという名のハッシュタグや単語が羅列される。これはリアルタイムで日々変動するので、キャンペーンに活用するのは少々難しい。

ただし、このトレンドの中には記念日というものが含まれる。例えば #肉の日 といったものであるが、これはいつにやるか決まっている上に一定レベルの拡散力がある。ちなみにスーパーなどの量販店ではド定番の売場販促のやり方ではあるのだが、ことTwitterでも有効なわけだ。

そして②なのだが、以前にも書き記したがTwitterというのは、

自分が流した周囲に知って欲しい情報を、
周囲がその情報の価値を納得した上で、
さらに周囲へ情報を共有(拡散)する。

ことにある。”バズる”もこれに含まれる。
僕が運用していたあのアカウントの当時フォロワー数は約4万。企業公式Twitterの中ではまずまずの数字だ。でもそれはたかだかTwitterという井の中の蛙な世界の話だ。日本の人口でいえば、4万は地方の小都市。ちなみに企業アカウントの最高峰でもフォロワー数はせいぜい地方の政令都市レベルだ。
そんなところで、たかだが企業の単独キャンペーンが拡散されまくリングなわけ

ないんだなあこれがキリッ(`・ω・´)

そしてキャンペーンである。企業公式Twitter担当者は親切な方が多いとはいえ、しかし一方で冷静に考えて自分たちが介していない企画を拡散するメリットを見出すことは難しい。僕は困ったときは何とやら精神で基本的には拡散をしているという慈愛に満ちた物好きであったが(笑)、ただそればかりに甘えるのもよくないものだ。

というわけで、僕が考えた作戦がこうだった。

①拡散が増えるような記念日ハッシュタグを加える
#冷凍食品の日 記念キャンペーンとする。 
②周囲が思わず拡散したくなるような何かを提供する。
→当選者枠(企業公式枠含む)を増枠する。

①はもつ唐ちゃんが冷凍食品なので、これ以上ない記念日だ。そして②でなぜ”2枠”なのかというと、実は僕はさきほどのことを想定して定期的に公式枠を入れたキャンペーンを行っていた。いわば常習犯ってやつだ(笑)ただいつもその枠は”1”なので、今回は”2”に増枠した。しかし公式枠だけを増やすと”媚びる”ことになるので、全体枠も通常の3~5だったのを7に増やしたのだ。

その作戦を盛り込みつつ、最初の入り口のフックとして【緊急開催】という文言を盛り込んだバナーを即興で作ってキャンペーンを実施したのだ。3つくらいの売り文句ならば、140字以内にはすっぽりと納まる。

そんなこんなで始めたキャンペーンの結果はというと、

実質2日半しかない中で当初想定(5000RTくらい)を大きく上回る8000RTを記録し、もつ唐ちゃん自体をアピールする格好の場となり、結果的にこれこれこれといったその後に続いたブランディングにも繋がったのだ。

ちなみに当初想定した作戦結果だが…

記念日( #冷凍食品の日 )タグ・・・大失敗!
→冷凍食品の日がまだマイナーで拡散力がなかったw 
企業公式枠2に増やす・・・(多分)成功!
→ギブアンドテイクは大切である。

と対照的な結果になった。が、作戦というのはそんなものである。何もかもが完璧で上手くいけば苦労しない。そもそもの絶望的な状況から考えたら大健闘である(笑)

ちなみに今回の教訓を様々な面から改善して、上手くいったキャンペーンもついでに紹介だけしておく。

余談だが、上手くいったと考えられる要因は実はもう1つあったのではないかと考えている。

それは”もつ唐ちゃん”の持つポテンシャルが自分の想定以上のものだったということだ。

こてっちゃんのような対外的にも高い知名度を誇っているブランドは社内でも(一応)花形扱いではあったが、もつ唐ちゃんは残念ながらその他大勢にすぎない。言ってみれば日陰の存在だ。大企業でもそんな商品の立ち位置はとても低い。

そんな商品がTwitterという小さな世界でもスポットライトを浴び、知名度を上げ僅かながら売り買いにも繋がったのだ。残念ながら僕の実力不足でもつ唐ちゃんに関してはここが限界だったが、Twitterがきっかけで商売に繋がるケースは普通にある。

Twitterも十分ビジネスに繋がる。
↓ 
ゼニになるのだ!

この頃、企業公式Twitter担当にもっとスポットライトを浴びるべきだという声はよく聞く。それ自体は大賛成だ。ただしビジネスにもなるという何かしらの具体的な数字かモノを見せることがマストだ。

僕も一般的な目線でいえば、機械的な内容でまるで生気のないような公式アカウントより、毎日試行錯誤しながら手を変え品を変え担当者(中の人)が頑張って投稿運用している公式アカウントの方が心情的に応援したい。

とはいえやはりSNS運用もれっきとした仕事だ。それが地位的に認められたいならTwitterはコミュニケーションツールという言葉だけに逃げずに、「Twitterでこれだけ数字に繋がった!」と胸を張って言ったほうが間違いなくカッコいい。

もしかしたら、Twitterで数字が出たと自信を持って言えず、またTwitter上で生み出された数値は大したもんでないを気にしてる方がいるかもしれない。

安心してほしい。僕もロジカルに説明は出来るが、実際売り買いに繋がった金額の全体での割合は微々たるものだ(笑)

しかしそんなことで気を病む必要は全くない。

Twitterを始めとするSNSがきっかけで購入に繋がる層は年々増えてはいるものの、ただまだ絶対的な数値ではない。

しかし、ブームの火付けがSNSというのは得てしてあることだ。イノベーターやアーリーアダプターとも呼ばれるインフルエンサーがトリガーになる。そのトリガー達は極少数の人間で金額ベースでいうと大したことはないが、そこが発端で大衆という金脈に繋がるのだ。

そう思うとこうは考えられないだろうか?

Twitter担当の自分が生み出した数字は、後々大きな金脈に繋がるトリガーになるかもしれない数字なんだと。

ただし、金脈に繋がるかどうかは、皆さんの嗅覚とそこからのアプローチ次第ということも認識していただきたい。

最後に前回の理論をTwitter運用に活かした事例は実はもう1つある。といってもこれはただの販促POPの紹介なのだが、”仕事の見える化”に役立てれる内容だ。今の自分自身にも言えることだが、セルフプロデュースは常に意識しての運用を心がけてみてほしい。

Twitterってまだまだ無限の可能性があるんやでニックリ🍖

<目は口程に物を言う編おしまい>

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