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【展覧会】和田誠展&宇野亞喜良展@刈谷市美術館【感想】(追記・修整済)

昨日、なぜ急に
「才能とは何か」が
気になったかというと、、、

刈谷市美術館で開催中の
「和田誠展」に行ってきたから
という分かりやすさ。

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(HPよりステートメントを拝借)

和田誠(1936–2019)は多摩美術大学卒業後、ライトパブリシティを経て、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして広く活躍しました。そのほかにも装丁家や映画監督、エッセイスト、作曲家、アニメーション作家、アートディレクターなどさまざまな顔を持ち、その創作の広がりはとどまるところを知りません。

本展は、和田誠の膨大で多岐にわたる仕事の全貌に迫る初めての展覧会です。和田誠を知るうえで欠かせないトピックを軸に、83年の生涯で制作した多彩な作品を紹介します。きっとこれまで知らなかった和田誠の新たな一面に出会えることでしょう。

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和田誠は世間一般的には、
「平野レミの夫」
「和田唱の父」
「上野樹里の義父」
かも知れないが、
一時代を築いた偉大な人物なんです。

2021年の東京での開催からの巡回、
首を長くして待っていました。。。

一路、JRで刈谷市美術館へ!


名古屋駅からJRの快速や新快速に乗れちゃうとあっという間!

一部を除いて撮影OK!

幼少期(!)から晩年までの連綿たる圧倒的仕事量。

「上手いから続けられた」のか

「続けたから上手くなれた」のか、、、

「好きだから続けられた」のか

「好きなものしか続かない」のか、、、

いやでも割と早くに
絵柄が『和田誠』になっていたのは衝撃。。。

似顔絵のある種の到達点、頂点は
学生時代に迎えていた、らしい。

まぁ
とにもかくにも

量のない質はなし!

イラストレーションだけじゃなく
写真だってそうですわね。

いやいや、人生において
大体そうですな。

自分では求めようとは思わんが
コスパ、タイパばかりで
最安・最速・最短距離で行っても、、、
ん~~~
どうなんでしょうね?

さて、さかのぼること、、、
何年だっけか…(検索検索ぅ)…

2010年、「たばこと塩の博物館」にて開催された特別展「和田誠の仕事」。

和田さん、2010年はまだまだ全然ご存命でバリバリ仕事してましたが、すでにここで和田誠のかなりの仕事量を見せつけられた。

様々な仕事の中で最も興味深かったのが、
印刷物の色付けの部分。

上の写真の通り、CMYKの数値で指定していた。。。

C:40
M:40
Y:10

など、シアン・マゼンタ・イエローをこの数値にするとこの出したい色になるってのをアタマの中で分かっているってのが、また……

今の世の中、別にアタマの中に入れてなくても仕事はできる。できるんですけど、ね。。。

ってな感じで、、、

圧倒的な仕事の量と質を
ゆっくり&じっくり観て行き、
2015年のお仕事にたどり着く。

2015年。
北青山にある「ギャラリーハウスMAYA」
そのお隣にある半地下のMAYA2の空間にいた。

和田誠さんの「NO MORE WAR」フラッグを持っているのはイラストレータのふたり。写っていませんが後ろの方に総勢で15人とか20人くらいで青山界隈を歩いていました。

向かって左が城芽ハヤトさん、右が谷口シロウ(レディシロウ)さん

フラッグを持って練り歩いたあと、MAYA2に戻ってイラストレータさんたちと話していると、急に空気がピリっとなった(ような気がした)。

誰かに連れられた小さなおじいちゃんが入ってきたのが見えた。

みんなが直立不動で背筋ピシ、、、っとなったのかな、あんま覚えてないけど笑。

『ん~~~~。誰か知らんが、
 このあたりに住んでいる
 大御所のイラストレータさんかな?』

と、思いつつ立っていると
コチラに近づいてきたので、

「あ、こちらどうぞ……」
と、イスを勧めてみた。

「あら、はいどうも」
と、ちょこんと座ってくれた。

『おお、いいひとだった。
 近くで見てもやっぱり
 超超超ベテランだなぁ
 誰なんだろう??』
と、思いながら
その場は特に何もなく。

僕からは何を話すって訳でもなく
ただただ付き人のように
横に突っ立っていて、
和田さんはニコニコしながら
展示されている絵を観ていた。

何となくちょろっと会話をして、
しばらくすると、
「それじゃあねぇ」
と帰って行ったように記憶している。

みんなのバタバタとピリピリが
ちょっと落ち着いたところで

「んで、誰だったんですか?」

と聞いてみたら、

「このフラッグを描いた和田誠さん」

「……?? えっ?」

素人の僕でも知ってるレベルのビッグネーム
【和田誠】

というか常識として
知っておかなきゃならないビッグネーム
【和田誠】

『え~っと、、、
 週刊文春とか星新一の挿絵とか……
 の、あの和田誠??』

いやいや、
来るって分かってたんなら
誰か先に教えといてくれよ笑

良かった。。。
変なことしなくて。
(いや、誰が相手でも変なことしないけど笑)

あたしゃミーハーですからね
単純に嬉しかったし
幸せな時間だった。

全部を載せるつもりはないけど、、、いやぁ、和田文字も可愛いし、ジャズやブルースのゾーンもやっぱ、、、良いよね。。。

イラストレーションやデザインは
写真に必ず役に立つ。

どこに何を配置するか、とか
いかに余分なものを排除して
シンプルにして行くか、とか。

なので写真やる人にも
観て欲しいっす。

刈谷市美術館にて開催の
『和田誠展』の会期は
09月16日(土)から
11月05日(日)まで

すでに後期に入っているので
作品の一部は前期分から
入れ替わっています。


ちなみに横尾忠則の展覧会も
基本的に千本ノックになりますが、
この『和田誠展』もなかなかの千本ノック。

お時間の余裕をみて
足を運んだ方が良いかも。。。

さてさて、、、

お次は、同じく刈谷市美術館にて開催中の特別展示「宇野亞喜良展」。名古屋が誇る、コチラも超大御所イラストレーター・宇野亞喜良。

この壁面のみ撮影OK!(だったかな??)

なのでこちらは展示内容の写真なし。

そうそう。和田誠さんの展示の方で面白いものが1955年に。

大学1年生の和田誠青年が興和新薬株式会社のためのカエルのイラストレーション・コンテストで1等賞を受賞!

そしてお隣、同じく一等賞の名前には、、、ウノアキラ、、、のちの超大御所イラストレータの宇野亞喜良!

宇野亞喜良さんとも2011年に一度だけすれ違ったことがあって、そらぁもうミーハーな僕はぶっ倒れそうでした。

……は、置いといて。

和田誠の周辺には宇野亞喜良、横尾忠則、手塚治虫、赤塚不二夫、黒柳徹子、真田広之、星新一、阿川佐和子、三谷幸喜、村上春樹、安西水丸、椎名誠、祖父江慎、谷川俊太郎、、、などなど、ビッグネームが名を連ねる。

錚々たる面子とともに時代を生き抜き、多くの仕事を残してくれた和田誠さん。

今回も良い展示でした。。。

お時間の余裕をみて、
と書きましたが、
二つあわせてジックリ観るとなると、
たぶん3時間でも足りないです。。。

という訳で、観終わったあとは向かいにある「パン食菜館 トレトゥール」へ。閉店ギリ、というかちょっと過ぎてたけど「どうぞー」とOKしてくれた。

大量に買い込んだらサンドイッチのオマケも頂いてその日の夜食に。おかげさまで翌朝も美食となりました。。。感謝。。。

そうそう。もう一つオヤツがありました。いやぁすっかり秋ですなぁ。。。



……あ、そうそう
結局、才能って何なんだろうね?

何かね、、、ん~~。何だろうね。。。

和田誠はたしかに若いころから上手かった。
割とすぐに完成され、
「和田誠」になっていた。

が、それはヘタな練習の分は
キレイサッパリ捨ててしまって
上手いモノしか残していないから
かもしれない。

でも、良質の仕事を残すためには
続けなきゃ、量を積み重ねなきゃ、
まったくもって話にならん、
ってのは残されたもので
証明されていたと思う。

という訳で、
今日も明日も明後日も
ヘタなりに写真を続けてみます。

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