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漫画の感想

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昭和生まれの私が読んだ漫画の感想。古いのも多いけれども新しいものもあります。
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#手塚治虫

台湾版のブラックジャック

台湾版のブラックジャック

2014年に娘と台湾旅行に行ったときに買った台湾版のブラックジャックです
<典臧版>って書いてますが<愛蔵版>ってことでしょうね、きっと。

手塚治虫の漫画は台湾版で結構出版されているようです
もちろん、海賊版ではなくて正式に認められているものです

私が行った書店には残念ながら手塚作品はこのブラックジャックしかありませんでしたが、
「火之鳥」(たぶん「火の鳥」)
「佛陀」(たぶん「ブッダ」)

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手塚治虫 (火の鳥<異形編>)

手塚治虫 (火の鳥<異形編>)

(『マンガ少年』1981年1月号~1981年4月号)

この「異形編」は41年前のもの。
比較的新しい方だから(えぇ~~っ!自分はまだ生まれてないよ!などと言わないで欲しい・・・笑)
絵柄などが若い人たちにも読みやすいのではないかと思う。

「火の鳥」の話は長大な時間の流れの中で生き、そして死んでいく人間たちの姿を
「輪廻転生」的な世界観を手塚流の解釈を踏まえて描いていく壮大な物語だ。

この『異

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手塚治虫 (ふしぎな少年)

手塚治虫 (ふしぎな少年)

(1961~1962 少年クラブ連載)

最近は山下和美の「不思議な少年」の方が有名かもしれないが、私にとっては
「ふしぎな少年」というと手塚治虫のこの作品なのだ。

主人公(サブタン)は、ふとしたことから四次元の世界に足を踏み入れ、「時間を止める能力」を手に入れる。
初めはこの能力に戸惑っていたサブタンだが色々と悩んだ末この能力を正しい事に使おうと決心する。(そこは手塚治虫の少年漫画。正義感あふ

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手塚治虫 (ジャングル大帝)

手塚治虫 (ジャングル大帝)

(1950年10月号~1954年4月号 漫画少年 連載)

これは、ひときわ輝く手塚漫画の代表作!!

8回本になり何度も描き直ししてその度にストーリーが変わるから、作者本人でさえどの本の筋書きが一番まともなのかよくわからないらしい。(笑)

しかし・・・「あとがき」で作者が書いているのだが、
「ジャングル大帝」の原稿を借りていった男が原稿を返さないまま、お酒に酔いつぶれて自分のアパートで死んでし

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手塚治虫 (火の鳥 太陽編)

手塚治虫 (火の鳥 太陽編)

(1986/01-1988/02 「野性時代」(角川書店)連載 )

手塚治虫のライフワーク『火の鳥』の第12部で、実質的な最終話となった作品。

一見全く関係のなさそうな7世紀の日本と、21世紀の未来とを交互に描きつつ、
さらにそこに産土神と仏教の神の戦いを重ねあわせるという、三重構造の物語。
手塚治虫お得意の手法だ。

いつものことながら、一見無関係な物語が次第に関連性を持ち始め、最後に見事に

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手塚治虫の直筆サイン (その3)

手塚治虫の直筆サイン (その3)

直筆部分は「エンゼルの丘」のルーナです。(ひげおやじの左横)

これらのサインを描いていただいたのは、とある小さな遊園地でした。

今ではその遊園地はつぶれてしまって無くなっているのですが、今でもその遊園地があった近くの道を通るたびにあの時友人たちとわくわくどきどきしながら手塚先生のサインを描いて貰った時のことを思い出します。

それにしても、ずうずうしく三枚も描いてもらったものだと今思うと古き良

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手塚治虫の直筆サイン (その1)

手塚治虫の直筆サイン (その1)

私が高校生の時に手塚治虫先生に直接目の前で描いていただいたサインです。

右上には私の名前が書いてあるので布で隠しています。

イラストは右下のお茶の水博士以外は印刷です。

お茶の水博士は目の前で描いてくださったのですが描くのを見るだけで感激したことを覚えております。

赤で書いている<手塚治虫>のサインも勿論直筆です。

手塚治虫の直筆サイン (その2)

手塚治虫の直筆サイン (その2)

これは左のリボンの騎士が直筆イラストです。
赤の<手塚治虫>のサインも当然直筆です。
右上は私の名前があるので布で隠しています。

このサインを描いていただいた時は私の友人たちと一緒に行ったのですが、その中で「フランツを描いて欲しい」とお願いした子がいるのです。

その時、手塚先生は「漫画の?それともアニメのフランツ?」と、優しく訊いてくださって友人は「アニメのフランツです」と答えたところ、「ああ

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手塚治虫 (鳥人大系)

手塚治虫 (鳥人大系)

(1971年3月~1975年2月 SFマガジン連載)

手塚治虫の凄さにただただ脱帽するしかない・・・という作品。

これは普通の漫画雑誌に連載されたものではなく、あの「SFマガジン」だったから
特に趣向を凝らしてみた・・・という感じなのかもしれない。

突然知能が発達した鳥たちが人間を滅ぼし
かつての人間のように地球で一番優れた物として君臨する。
しかし、鳥人たちもまた人間たちが犯した過ちを繰り

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手塚治虫 (紙の砦)

手塚治虫 (紙の砦)

「紙の砦」(少年キング昭和49年9月30日号掲載)「すきっ腹のブルース」(少年キング昭和50年1月1日号掲載)「ゴッドファーザーのむすこ」(別冊少年ジャンプ昭和48年1月1日号掲載)「四谷怪談」(少年ジャンプ昭和51年4月12日号掲載)「トキワ荘物語」(COM昭和45年9月号掲載)「ガチャポイ一代記」(別冊少年マガジン昭和45年2月号掲載)

この本に載っている作品には全て手塚治虫自身が出ている。

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手塚治虫 (アドルフに告ぐ)

手塚治虫 (アドルフに告ぐ)

もう、名作中の名作!

毎度の事ながら、手塚先生の話の内容、話の組み立て方には脱帽する。
長編になると、よく使われる手法として、一見全然別の話が平行して描かれ、それらが最後に全て合わさるのだが、その合わさった時の「快感」!・・・何度味わっても気持ちがいい。
勿論、この「アドルフに告ぐ」でもその手法が使われている。
ただ、もう新たな快感に出会うことがないのは、非常に哀しい。
手塚さんが亡くなってもう

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手塚治虫 (マコとルミとチイ)

手塚治虫 (マコとルミとチイ)

これは言うなれば手塚家の家庭生活を漫画にしたもの。

最初は、赤ん坊や子供の心と神様との対話という子供の目に映る世界を描きたかったようだが、読者に煩わしがられていつのまにか漫画家手塚一家の日常描写になってしまったらしい。
私としても最初の方より日常描写的になった方が面白い。

実は私がこの本を買って一ヶ月か二ヶ月後に手塚治虫氏が亡くなった。
だから、この本は私にとって手塚治虫氏が生きていた時に買っ

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手塚治虫 (鉄腕アトム:海蛇島の巻)

手塚治虫 (鉄腕アトム:海蛇島の巻)

(昭和28年8月号「少年」付録)(原題:アトム赤道をゆくの巻)

いくら私でもこの作品が掲載された時にはまだ生まれていない。
しかし、この作品は小学生の頃読んだ記憶がある。
たぶん、近所の散髪屋さんで読んだのではないかと思う。

話はそれるが、その近所の散髪屋の名前は「乙女館」。
今ではもう残っていないが、当時でさえ「古いな~」と思っていたぐらいだから、かなり古い建物だったのではないかと思う。(絶

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Osamu Tezuka (Black Jack   Volume 1)

Osamu Tezuka (Black Jack   Volume 1)

もう十年以上前になりますが、次女と三女がアメリカ旅行に行ってました。
・・・で彼女達が「お母さん、おみやげ何がいい?」
って聞くので、私は「英語版の日本の漫画が欲しい!」
と言ったのです。
親が子どもに漫画のお土産をねだるなんて・・・変かしら?

彼女達はニューヨークで「ブックオフ」を見つけましてそこで買ってきてくれたのですが、
ニューヨークにも「ブックオフ」ってあるんですね~!
知りませんでした

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